一心電信堂

丘に登った。空って、こんなに青いんだ。 夏雲って、こんなに真っ白で力強かったけ? 奔…

一心電信堂

丘に登った。空って、こんなに青いんだ。 夏雲って、こんなに真っ白で力強かったけ? 奔流のような変化に流されそうな今こそ、立ち止まろう。あるがままに景色を観察し、見つめ直し、新しい世界観をデザインする時が来ている。まずは身の回りの日常の風景から見直そう、そう思った。

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【社会探訪】日はまた昇る~日本経済の再生物語を妄想する

「日はまた昇る」は、米国のノーベル賞作家ヘミングウェイの代表作の一つだが、原題は「The Sun Also Rises」と言う。ウキペディアによると、 "和題は誤読されやすいが、米題からわかる通り「また昇る(also rises)」というのは、「沈むだけではなく(also)昇りもする」の意であり、「再び(again)昇る」の意ではない。"とある。 恥ずかしながら、今まで「again」と思っていた。さて、Alsoならば、これからの日本はどっちなのだろう。沈むのか、昇るのか。

    • 【鎌倉探訪】地図のない鎌倉案内

      透明な空と海、落ち着きのある住宅街の路地、その中にひっそり佇む蕎麦屋やカフェ、奥に深く切り込む谷地と両側から崖が迫る切り通しの狭い道ーーこの冬の鎌倉は、僕にそんな心象風景を残す。 ところで、僕はこの冬、足首を2回捻挫した。 懲りもせず、右足首の同じ箇所だ。 寒さのせいか、治りが悪く、気にせず歩けるようになるまで、ひと月以上かかった。その間は1歩1歩、右足を運ぶ度に慎重に着地に気を付けていた。普段は意識しないので、歩くのはこんなに複雑な動作なのかと驚いた。内なる自分を観察す

      • 【社会探訪】「グレートジャーニー」が語る日本人の物語

        1.人類のグレートジャーニーのユーラシア大陸東岸の終着地、日本 ユーラシア大陸の東端、その先の海に浮かぶ日本列島。 遡ること2千万年前、大陸から千切れる様に形成され、2万年前のその姿は、今の日本地図とは大きく異なっていた。大陸と樺太と北海道は陸続き、瀬戸内海も陸地、津軽海峡、対馬海峡も糸ノコで切ったかように狭い。大陸との人の往来は、北からも西からも容易であったに違いない。沖縄とは繋がっていない。南からの渡海は、大変であったろう。 【「日本列島は大陸と陸続きだった」という

        • 【日常紀行】街路樹横の窓辺に流れる時間

          ガラス窓に街路樹の黄葉が滲む。 ガラスに雨粒が当たっては、すーっと降りていく。 すると、窓の街路樹がゆっくりと揺らぐ。 今は1人の時間を味わう。雨粒をゆっくり観察したのは久しぶりだ。 何となく過去の友人との時間を思い出す。賑やかだった。仲間との連帯感を確認するために、或いは、自分の存在をアピールする為に、飲んでいたかもしれない。まあ、お酒を楽しむというよりも、一体感や高揚観を求めていたのだろうが、それはそれで楽しかった。 現在と過去、それぞれの時間に似合ったお酒がある

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        【社会探訪】日はまた昇る~日本経済の再生物語を妄想する

          【社会探訪】ニッポンの人口を巡る空想大冒険

          冒険の出発は、ふとした思いつきからだった。 日本は人口が減少するから、国内市場は縮小し、だから経済力も国力も衰退する。そう決めつける様に言われるが、本当にそうなのだろうか? 1.人口は国力の決定的な要因か?国家戦略や企業戦略でも、それを前提として議論しているが、人口は、国の盛衰や経済とって、そんなに決定的に力を持つものなのか? そんな疑問でモヤモヤとしていると、江戸時代の日本は人口30百万人と今の4分の1程度、しかも鎖国で国内市場で完結し、でもGDPは、中国の清、インド

          【社会探訪】ニッポンの人口を巡る空想大冒険

          【日常紀行】真鶴の漁港の手前にて(追記:コオロギクッキー自販機)

          真鶴は坂の町だった。 膝が笑いかけているのを堪えながら、延々と続く下り坂をバッグを抱えて歩く。秋の夕方の気配は心地良いが、肉体的にはややしんどい。 真鶴半島は、神奈川県の西端にある小さな半島である。昼間、高台にあるゴルフ場からみた時は、青々と広がる相模湾に突き出た緑の親指のようで可愛かった。今は、全然可愛くない。3人の中年男に牙を剥く。 「後、漁港までどれくらい?」と、友人A。 大学の同級生で、3人が同じクラスだったのは、30年以上前か。それから、お互い仕事に明け暮れ

          【日常紀行】真鶴の漁港の手前にて(追記:コオロギクッキー自販機)

          【社会探訪】迷える羊に、ハードボイルドの花束を。

           僕は羊は羊でも、可愛い子羊ではない。 (シャイな中年の羊です。しかも、無愛想な羊です)  だから、単に「今時」についていけない「迷える羊」なのかもしれない。だとしても、やはり「今時」に、何か違う、チグハグだ、と違和感を感じたりしている。 それは一体、何なんだろう?  今は、奔流のような変化の時代だ。  グローバル化、経済安保、GX、DX、EX、内部統制、LGBTQ、女性活躍、働き方改革、PDCA、コンピテンシーモデルによる人材育成、見える化・・・  現代社会は、変革の

          【社会探訪】迷える羊に、ハードボイルドの花束を。

          【日常紀行】健康診断、それは検査の輪廻転生

           秋晴れの日、病院に精密検査の結果を聴きに行った。会社が社員の保健診療を委託している先である。中年を過ぎると、健康診断では何かと引っ掛かるものだ。  診察室に入ると、女医さんだった。気さくな方で、この間の検査で撮影した精密なCT写真を示しながら、テキパキと新たに見つかった疾患を次々に説明してくれた。覚えきれないので、慌ててメモを取った。そして、いくつかの病因が考えられる、それを特定する為に、追加の検査を受けなさい、と言う。  「先生、これでは無限地獄ですよ。去年の健康診断

          【日常紀行】健康診断、それは検査の輪廻転生

          【鎌倉探訪】お散歩準備体操第②

          「鎌倉探訪(お散歩準備体操第①)」から続く。 (2)仏教観抜きの鎌倉散策はもったいない ①鎌倉の文化遺産  鎌倉には国宝15件、重要文化財168件の文化財が蓄積され、その多くが仏教文化に由来する。やはり、仏教抜きにして、鎌倉文化、いや日本文化は語れない。 ②仏教はまるで科学か、哲学か  仏教は面白い。約2600年前に釈迦の説いた原始仏教とそれに纏わる伝承は、とても人間的で、でも論理的、科学的である。「一切唯心造」とも表現される認識論を瞑想を通じ極めた結果、悟り(苦から解

          【鎌倉探訪】お散歩準備体操第②

          【鎌倉探訪】お散歩準備体操第①

          知的準備体操してから、いざ鎌倉?  古都鎌倉は大好きな街で、何度も行ったことはある。が、せわしい観光巡りの域を超えていない。もっと深い体感ができる都市空間のはずなのに、自分は至らないと思う。何が至らないのか?すると、自分に鎌倉を味わうだけの教養が足りないのではないか、と思い至った。  古都。魔力的な響き。そう、僕が勉強不足なんだ、とあっさり降参しよう。鎌倉散策を深く楽しむ為に必要な知的準備を探ってみる。 1.サマリー (1)古都にしてSnobな鎌倉の成り立ち:  ・栄光

          【鎌倉探訪】お散歩準備体操第①

          【横濱探訪】山手西洋館のみち

          JR石川町駅から、隣接する横濱中華街、山手西洋館の街路、元町の路地を抜けて石川町駅に戻る。 所要時間徒歩2時間(内食事40分)、総距離3.5km。 ~サマリ~ (1)経路:   石川町駅~中華街~アメリカ山公園~  ベーリックホール~元町~石川町駅戻り (2)文化財:  ①ベーリックホール(市認定歴史的建造物)  ②エリスマン邸(市認定歴史的建造物)  ③外交官の家(重要文化財) (3)グルメ: ①食事先(ランチ):   ・謝甜記(シャテンキ) 中華粥  @中華街

          【横濱探訪】山手西洋館のみち

          【日常紀行】本の森は、ワンダーランドとなる!

          図書館よ! 知的アミューズメントパークとなって化けて出でよ。 暑い夏のある日、そんな言葉を思い浮かべながら、 富山市の図書館で恐竜のような天井を見上げていた。 思い出した。少年時代、高三、大学受験の頃。 もう30年以上の前の話だ。 期待と不安、そして少しの憂鬱を抱えながら、 夏休みに川向うの市立図書館に毎日通っていた。 暑い盛り。勉強に我慢できなくなると、エアコン の効いた書架の立ち並ぶ間接照明の階下に降りた。 本の背表紙が背の高い書架に整然と並ぶ。 背表紙を横目に歩く。

          【日常紀行】本の森は、ワンダーランドとなる!

          【横濱探訪】紅葉坂 県立図書館のみち

          横浜駅東口再開発の街から、文化発信の地に立ち寄り、グルメのみちを抜けて相鉄線西横浜駅に至る。 所要時間徒歩2時間(内食事40分)、総距離4.3km。 ~サマリ~ (1)経路:   横浜駅東口~県立図書館~くらやみ坂~西横浜駅 (2)文化財:  ①横浜能楽堂  ②神奈川県立図書館  ③伊勢山皇大神宮 (3)グルメ: ①食事先(ランチ):   ・太宗庵(手打ちそば)@県立図書館近く ②その他気になったお店:   ・インドレストラン ラスミン   ・YOKOHAM

          【横濱探訪】紅葉坂 県立図書館のみち