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課題図書「給食室のいちにち」読書感想文の書きかたのコツ

確か、「表紙をそのまま撮影して掲載する」「見開きをまるごとそのそのまま紹介する」という場合は、著作権的に問題がないはず。

問題があったら、著作権協会でも出版社でも、ご連絡ください。削除しますので。

課題図書2023年、中学年の部。
「給食室のいちにち」です。

ここ毎年、「読ませる絵本」が1冊はある。中学年向けの課題図書なのですが、今年は2冊あります。珍しい年です。ちょっと、驚きました。

もうひとつは、すでにご紹介した「化石のよぶ声がきこえる 天才恐竜ハンターウェンディ・スロボーダ」で、こちらは理系向け&伝記。

「給食室のいちにち」は、身近なできごとだけど、あまり知らない「給食室」で起こっていることを、素敵なイラストで見せていく絵本。
どちらかというと、「まんが風絵本」ですね。

栄養士さんが献立を考えるところから始まります。

野菜やお肉屋さんが来て納品して、そのときどんなチェックをするのか。
調理をするときは、どんなことに注意をしているのか。
野菜の皮をむくとき、サラダの野菜の下処理など、
お子さんの知らないことがいっぱいです。

今日のメニューは、カレーライスにサラダ、ゼリー。


わたしは、野菜と肉を炒めたああと、鍋に入れて、カレールウを入れたときのいいにおいに、みんながうっとりするシーンが好きです。

「給食室のいちにち」より

大きななべで、野菜やフライパンを炒めるところも、迫力がありますね。


読書感想文で書くべきところ、

「おお! とか、スゲエ!と思ったところ」


または、せたこく式・読書感想文の「はひふへほ」
つまり、

「はあ」
「ひー!(否定)」
「ふう」
「へえー」
「ほほう!」

「へ」か「ほ」の部分も見つけやすそうです。


ただ、「無難な読書感想文」になりそうでもあるんですよね。


「思ったこと」「考えたこと」「意見」の切り口を自分でひねらないと、この本で書いた読書感想文は、同じ感想が並びそうです。


「給食が、こんなにいろいろなチェックをして、わたしたちの安全を考えてくれているなんて知りませんでした。」

「大きななべで、たくさんの生徒たちの給食をつくるなんて、大変なんだなあと思いました。」


こういう、「フツーな感想」が、たくさん書かれそうなんですね。

「自分の経験」「自分のこと」として書かないと、読書感想文は魅力的ではないし、楽しくありません。

給食を作る過程をたどりながら、感想を書いて、終わりとなりそうなんですよ。それでも、いいんですが、それでは「いい読書感想文」「評価される読書感想文」ではないんですね。


わたしは、皆さんみんなに「賞をねらえ!」と、けしかけているわけではありません。でも、なるべくなら、

無難な、つまらない読書感想文にならないお手伝い


ができたらいいなと思っています。


もうひとつ。
今の小学校は、「給食センター」から給食が届くシステムを採用している所も多いです。学校に、給食室がないんですね。

わたしは小学校時代、給食室があったので、お昼近くになると、

「ああ、このにおいは、カレーシチューだな。わたしの好きな給食だ……。」



などと、楽しい想像をしていたのですが、「給食センター」から給食が来ると、それがあまりありません。

そして、超個人的な思い出として語るのですが、中学で「給食センター」になったとき、これがたいそう、困った思い出で……。
つまりは、おいしくなくて。

わざとまずく作っている? というくらい、困りものでした。


なぜでしょうね? 本当に不思議でした。


でも、逆に「給食センター」の給食を食べているお子さんのほうが、この絵本の「思ったこと」「考えたこと」「意見」を書きやすいかもしれません。

「学校に給食室があるっていいなあ。」


「自分のところの給食と、どっちがおいしいかな? ぼくは~~と思うな。」

「うちの給食では、●●が一番おいしい。この栄養士さんも、●●を給食に出すのかな。どちらがおいしいかな。」


こういう、お子さんの「自分の学校の給食」にからめた体験が、一行でもあると、いいですね!

自分の学校の給食の、「カレー関係」のメニューと比較してみるのも、おすすめです。



もちろん学校によりますが、「カレーライス」として、給食に出ることはそれほどメジャーなことではない気がします。

それは、給食の器の問題もあります。
カレーライスを乗せる平たいお皿って、給食であまり見ないです。

それよりも、いつもの器を使った「カレー関係」のメニューのほうが、出される気がします。

「カレーうどん」とか。「カレーピラフ」とか。


カレーにこだわることはないのです。
「自分の好きな給食」のエピソードが書けたら、とてもいいですね!


最近は、東京の公立小で「みそラーメン」が人気だと、お子さんたちから聞きました。反対に嫌いな給食は「ゴーヤ」が入っている給食だそうです。

また、日本全国の名物を給食に出されることも、多いようです。
「今日は沖縄の日!」とか「青森の日!」とか。

工夫がされていて、楽しいですねー!

ちなみにわたしは、小学生のころ、「ソフトめん」というのが嫌いで嫌いで、それが給食に出る日に、具合が悪いと言って、学校をずる休みしたことがあります。


「だから、給食はつねにおいしいものを出してほしいです。そうでないと、わたしの学校の勉強が遅れてしまいます。」


そういう経験が本当にあったなら、こんなふうに書いてもいいんです。

ーーと、お子さんにいつも話すのですが、

「自分がよくないことをしたこと」
「読んだ本について、批判的、批評的に書くこと」


を勧めても、今までひとりも、そのように書いてくれた子はいません。

「その先生が、批評だと理解してくれるかわかんないけどねー。」


と言いますので。そりゃあ、100%、書かないです。


でも、いろんな視点で読書感想文は、書くべきだと思うんですよね。


この本でも、

「料理をする人の中に外国人の人がいて、ふと、コンビニでたくさんアルバイトをしている外国人の人達を思い出した。栄養士さんは、正規職員だろうけど、給食を作っている人たちは、みんな正規職員なのだろうか。いや、そうとは思えない。」

とか。

「栄養士さんが試食して『おいしい』と言っているけど、おいしくなかったらどうするのだろうか? 調味料などで、必死においしくしてくれるのだろうか。そのまま、給食として出すのだろうか。きっと、そのまま出すのだろう。そういう栄養士さんがいるから、ぼくの学校の給食はおいしくないのだろうか。」


とか。

こういう問題意識を持った視点で書けると、とてもいいと思うんですが、なかなか、そこまで「考えたこと」を書けるお子さんは少ないでしょう。


ちょっと、例を出しすぎました。
上記のような「独自の視点」を持って、最後の「全体を振り返って、思ったこと、考えたこと、意見」まで書けたら、賞がねらえるかもです!

参考になったなと思ったら、ぜひアマゾンのリンクからご購入くださいね。



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