介護職は「とりあえず始めてみる」のに適している


今回の記事は、介護職を敬遠している人や、

どんな仕事につけばいいか迷っている人に

読んでいただきたい内容となっています。

最後まで読めば、

介護職は「とりあえず始めてみる」のに適しているよ、

ということが分かると思います。






「働いたら負け」からの脱却


僕は就活をせずに大学を卒業しました。

大学を出たらすぐに働くのが一般的ですが、

僕は就活すらしなかったわけですから、

不景気などで働き口が見つからなかったのとは訳が違います。

最初から働く気すらなかったのです。




「働いたら負けだと思っている」

まさにこんな思考でした。

毎朝決まった時間に起きて仕事に行き、

帰ってきてご飯を食べて風呂に入って寝る。

そういう決まりきったルーティンを

これから一生こなすのかと思うと、

働くことが嫌で嫌でたまりませんでした。




大学在学中、周りはみんな当たり前のように就活していたので、

「就職決まった?」と知り合いに声をかけられたりすると

いつもビクッとしていました。

教員の資格は取っていたので、

「教員採用試験を受けようと思っている」とか言って

ごまかしていましたが、

教員になる気は全くありませんでした。




大学を卒業後、アルバイトなどをして2年ほど定職につかずブラブラしていました。

アルバイトをしながら就活をしたりもしましたが、全部落ちました。

その中の一社で、面接してくれた方が、

「君には熱意みたいなものを全く感じない。何をしたいのか、意志がないのでは?」

という、当時の僕に一番必要な言葉をかけてくれた。




「マックとか、そういう忙しい職場でがむしゃらに働いてみなよ」




たくさんの面接者の中の1人の、これから不採用になり関わりがなくなる人に対して

アクションプランまで提示してくれるなんて。

本当に優しい面接官だったと思います。




その言葉が響いて、マックではないけど、忙しい飲食店でアルバイトをすることにした。

深夜帯に1人で働いていると、お客さんが怒涛のように入ってきて、

「早くしろよ!」と罵声を浴びせられながら仕事をしたこともあった。

同僚からも「仕事ができねえな!お前のせいで仕事が遅れるよ!」と

怒鳴られたこともあった。

それでも面接官の言葉を信じて、一生懸命働いた。




その経験が何の役に立っているのかは分からないけど、

僕にとっては、あの面接官の言葉を聞いて、自分なりに考えて

「忙しい飲食店で働く」というアクションを実際に取ったことで

一歩前進したような気がしていた。

私利私欲や何かの思惑があってではなく、

純粋に僕のためを思ってアドバイスをしてくれる人はいるんだなと思ったし

そういう人の言葉を素直に受け止めて行動に移さないと

自分は終わってしまう。

そんな気持ちが強かった。




その後、東日本大震災があり生命の危機を感じたこともきっかけになり、

実家に戻りました。

ある時、たまたま父親が「デイサービスの仕事の募集が出ている」と

教えてくれました。

先ほどの経験からも、自分のために誰かがアドバイスをしてくれたときは

素直に聞くと決めていたので、すぐに面接に行きました。



面接の時点では、デイサービスがどういう仕事かもよくわかっていませんでしたが、

働き始めたら、すぐに仕事の内容は理解できるものです。

そのデイサービスで6年勤めている間に、介護福祉士、社会福祉士と

資格を取り、現在は地域包括支援センターの社会福祉士として働いています。




以前は嫌で嫌でたまらなかった「働く」ということも

今は苦ではなくなり、楽しさを感じるまでになりました。

朝同じ時間に仕事に行き、帰って寝るだけに近い生活になったとしても

自分でお金を稼いで趣味のために使ったり、好きなものを買う喜びがあります。




父親からデイサービスを勧められた時、

「そんなよく分からない仕事、合わないと思う」

と言っていたら、僕はどうなっていたでしょう。

少なくとも、今の自分はないと思います。



介護職が敬遠される理由


よく、「介護の仕事だけは無理」と言う人がいます。

やってもいないのに無理だとなぜ分かるのか、不思議です。



当たり前ですが、仕事はお金を稼ぐためにするものです。

できればお金は「肉体的、精神的なストレスの少ない職場で稼ぎたい」

という人がほとんどでしょう。

そんな中、「低賃金でハード」という介護業界のイメージが

長い間、根付いたままですので、

多くの人に敬遠されている部分はあるのだと思います。



ただ、それも近年では変わってきています。

介護職の処遇改善に国が力を入れているおかげで、

かなり介護職の給与の改善が進んできています。



「介護の仕事だけは無理」と思って

他の仕事を探してはいるけど、まだ定職につけていないような人には

やはり僕は介護の仕事を勧めたいです。

多分嫌がられると思うけど勧めたい



「働くのは無理」と思っていた僕でさえ、

仕事を選ばずに、とりあえず介護職をやってみたら

意外と「働くのは楽しい」と思えたんです。



「介護の仕事だけは無理」と考えている方も

とりあえずやってみたら、意外と

「介護の仕事は楽しい」と思えるんじゃないかな?



もちろん、入るところを間違えたら

陰湿ないじめがあったり、サービス残業が常態化していたり

ブラックな職場はあるかもしれません。

でもそれは介護業界だけに限らず、どこの業界でも起こり得ることです。



ブラックな職場は外からではあまり見分けがつかないものなので、

入ってしまってから気づく場合がほとんどだと思います。

ちなみに、ブラックな職場に入ってしまった時の対処方法はたった一つ。



「逃げろ。やられるぞ」


です。



(インパクトのある言葉にしたくて

「食え。飛ぶぞ」

を参考にしたなんて恥ずかしくて言えない)



「稼ぐための仕事」でも「やりがい」は必要


働くのが嫌で嫌でたまらなかった僕だから言えるのかもしれませんが、

最初は稼ぐために仕方なく始めた仕事だとしても、

毎月同じ日に給料を受け取っていると、給料をもらうこと、

つまり「稼ぐこと」が当たり前になる。


稼ぐことが当たり前になったら、今度は仕事に「楽しさ」や

「やりがい」を求めるようになる。


もしあなたがこの記事を読んで、


「介護職として働いてみても、いいかな」


「介護職の給与が改善されているだって?

 乗るしかない、このビッグウェーブに


と感じていただけたなら、このまま読み進めてください。

(そんな風に感じなかった方も読むのをやめないでくださいお願いします)

#特にビッグウェーブのあたり




これからもしあなたが

介護職に興味を持ち始めて

介護業界に決死の覚悟で飛び込んでくれたなら、

「稼ぐことが当たり前」になるまでの1年間くらいは、

がむしゃらに働いてみてください。



1年経って「稼ぐことが当たり前」になっても

「楽しさ」や「やりがい」を感じられないとしたら

辞めることを考えてもいい時期なのかもしれません。



その理由は二つ
あります。



(1)その職場があなたに合っていないから

(2)介護の仕事があなたに合っていないから



(1)の場合は、別の介護サービス事業所に行きましょう。

きっとその職場があまり良い職場じゃなかっただけです。

求人情報を見れば分かると思いますが、職員を募集している

介護サービス事業所は山ほどあります。



(2)の場合は、別の仕事を探せばいい。

たまたま介護の仕事が合っていなかっただけ。

「介護の仕事が合わない」ということが分かっただけでも

それまで働いた1年間は、あなたの貴重な経験です。



僕の場合は幸い、介護の仕事に「楽しさ」も「やりがい」も感じていますので、

今も介護業界でヒーヒー言いながら働いています。



最後に


先ほども書いた通り、介護職員の賃金が国の方針により改善されてきています。

また、介護業界の慢性的な人手不足のため、

採用条件が厳しくないことも多いです。

僕の勤めていたところでも年齢は70歳くらいまでの方が働いていましたし、

知的・発達障害のある方も働いていました。

介護をやっている人たちは優しい人が多いので、

何かしらの問題を抱えている人や、

人と違うことで窮屈な思いをしているマイノリティーの人たちも、

やさしく受け入れてくれる環境があると感じます。

面接に行ったのに採用されないというのは、

時には人格まで否定された気がするような、かなり辛くショックなことですが

介護業界では「採用されない」ということ自体、少ないと思います。

なので、「とりあえず始めてみる」というのに一番適している仕事が

介護の仕事なんじゃないかな、と思っています。



まとめ


■介護の仕事は「ハードで低賃金」というイメージがあるが、給料は国が財源を投入することで改善されてきている。

■介護職として1年働いてみて、「楽しさ」も「やりがい」も感じられなかった時は、その職場が合っていないか介護の仕事が合っていないので、別の事業所か別の仕事を探しましょう。

■仕事が嫌で嫌でたまらなかった僕でさえ介護の仕事は続けられたので、今、仕事探しで困っているような人にこそ、介護業界を強くお勧めします






この記事は毎朝早起きして書いて、

一週間でやっと書き終わりました。



今後も一つの記事を毎朝コツコツ書き進めて、

土曜日か日曜日に投稿するスタイルにしようと思っています!



最後まで読んでいただき、ありがとうございました!





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