「高尾山山頂で、おにぎりが食べたい」
人生初のソロ登山決行の理由は花より団子の食い気だった。

景色の良い所で、心地良い風に吹かれながら食べるおにぎり・・・
最高だろうなぁ～・・・こんな単純な思いが原動力だった。

が、実はもう一つある。

それは・・・ジャジャ〜ン！

天狗焼。←って、やっぱ食い気か～い！

高尾山中腹にあるお店「スミカ」で売っている高尾山名物
天狗焼は、まわりはカリッ、中はモチモチとした生地が香ばしい、
黒豆あんたっぷりの焼き菓子でイベント以外では高尾山に
登らないと食べられない特別感満載のお菓子だ。

その天狗焼が食べたい！しかもただの天狗焼では無い。
焼きたてを食べたいのだ！焼きたてを！その場で！すぐに！

美味しいと友達の間でも評判だったので、以前高尾山に行った時に
家族分の天狗焼を買ってお持ち帰りした。

温め直して食べたけど、まわりはカリッ、中はモチモチがうまく再現出来ず
ガッカリショボ～ン。
お持ち帰りの袋の中には美味しい食べ方の一手間案内があったけど
なんせジブン、不器用大雑把なもんで。
やっぱりという感じで上手くいかず。ウウッ・・・

ああ・・・なんであの時、焼きたてをその場で食べなかったんだろう！
まわりはカリッ、中はモチモチ！その食感を感じたかった！味わいたかった！
バカ！バカ！私のバカッ！！と激しく後悔したのだ。

次に高尾山に行った時は、焼きたてを！その場で！カリカリッと食べる！絶対！
と強く誓った。それが今日！やっと叶うのだ。

地獄の1号路を登ったご褒美感もまた嬉しさを倍にしている。

さぁ、天狗焼♪天狗焼♪
ウキウキでスミカへ急ぐ。(こういう時は特別足取りが軽いのはお約束だ)

あったあった！
いつも行列が出来ているのに、ラッキー！今日は空いてる。

自販機で「天狗焼1個200円」」のボタンを押し、店員さんに
「天狗焼、1個下さい」と言ってチケットを渡した。
それと交換で紙に入れられた天狗焼がポンと私の手に乗って来た。

わ〜・・・あったかい・・・
ホカホカだぁ〜・・・
焼きたてを無事手にし、そのあたたかさに胸もほんわか
あったかくなるのを感じながら、嬉しさ満点で絶景ベンチまで急ぐ。

ラッキー！空いてる！
ああ、やっと会えたね・・・←まるで久々に会う恋人のよう。
久しぶり！天狗焼ちゃん！

か・・・カワイイ・・・
いっただっきま〜す！

カリッ！

おおおお！！！！

モチモチ！

うわぁ〜！
お持ち帰りで食べた時と全然違う！！美味しい！
このカリッと食感、クセになる！！
黒豆あんも甘さが上品で美味しい！すっごく好きな味！

烏天狗は魔を断ち切る力があると言われてるそう。
どうぞ私の中の魔を断ち切って下さい。ヨロシク！なんて言いながら
サクサクモチッを存分に堪能した。

目の前はこの絶景。

ホント最高〜・・・

念願の焼きたて天狗焼を絶景を前に完食し、幸せ気分でリュックを手に取る。
さぁ、パワー充電。山頂を目指そう。

まずは歩き慣れた薬王院に続く1号路を進む。

そういえば、前回高尾山に来た時に切り株に可愛い折り紙が飾ってあって
和んだっけ。
あの時はお月見の時期だったのでウサギさんの折り紙だった。
今回は何だろう？とワクワクで進むと、

あ・・・

見えて来た。

ハロウィンだぁ〜！カワイイ！！
よく出来てるなぁ〜と、しばしカワイイ世界に目を細める。

はぁ〜・・・
癒しをありがとう。

切り株の上の可愛い子達にお礼を言って、先に進む事にした。

さぁ、ココからは今までとは違う、冒険の始まりだ。
ドキドキ半分、不安半分でテクテク先に進んだ。

今月の散歩の達人は、なんと！高尾山！
なんてタイムリー！

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