見出し画像

共依存、暴力、そして 2

セラピストになってからある時一人のクライアントさんが、 夫に殴られたとのことで警察を呼び、そのまま連絡がありカウンセリングに入りました。
精神的・情緒的にはかなるとっちらかった状態で、
本来そういう時は少々落ち着かせるために共感を示して見せることもあるんですが
その時わたしは「辛かったね」 「大変だったね」などという言葉は一切発しませんでした。

そのたまらないほど無惨な痛みは、自分でも経験しているからにはもちろん誰よりもわかっているつもりです。


でもだからこそ、目を覚ましてもらわなければいけないという思いが常にありました。


彼女はご主人との関係のなかで彼に痛めつけられてはそこで苦しみ、それを癒すために都度取り組んできましたが、実際話を聞く限り彼は彼女を大切にしているような印象。
少々不器用な人らしかったけど、不器用なりに内緒でお誕生日ケーキを予約してたりとか。うらやましい。

つまりそんな優しさを決して受け取れず、常に「自分は大切にされていない」と感じる時、多くは本人の中に問題があるのですね。


ここから先は

3,212字

¥ 160

いつも購読・ご購入・サポートどうもありがとうございます!