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■歴史は勝者が描く―『藤原公任 天下無双の歌人』

2024年の大河ドラマ『光る君へ』
1月7日に初回放送も始まり、私たちの期待以上の物語が展開されています。それを繰り返し見ながら、来週への期待に胸を膨らませていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

そのなかで「藤原道隆公」をガチ推ししている私。放送開始前、井浦新さんが演じられる道隆公のお写真を見て、パトラッシュと一緒に天に召される勢いで沸き立っておりました。

が、実は、それを上回る高揚感をくださったお写真があったのです。それがこちら。

町田啓太さん演じる「藤原公任さま」
いやもう、これマジで公任さま! 
もちろん、公任さまにも町田啓太さんにもお目にかかったことはありません。でも、このお写真に写っているのは、ほんとうに「公任さま」なんです(語彙力)。

しかも、そう思ったのはどうやら私だけではないようで。postを見た瞬間、この気持ちを素直に言葉にしてXに放流したら、次の日まで延々と「いいね」の通知が続いたのでした。

ちょっと語彙力が天に召され気味ではありますが(笑)そんな私の沸き立ちを支えるのが、今日ご紹介する小町谷照彦先生の書かれた『藤原公任 天下無双の歌人』(角川ソフィア文庫)です。

こちらを読めば、きっと私の沸き具合もご理解いただけるはず! また、『光る君へ』の予告動画では第3話から公任さまがご出演の様子。これは読むしかない! というわけで、今回のご紹介も気合を入れてまいります。




■『藤原公任 天下無双の歌人』について

■小町谷照彦 著
■角川ソフィア文庫
■1240円+tax
■2023年10月

※本書は、1985年6月に集英社から刊行された『王朝の歌人(7)藤原公任』を改題し、文庫化したものです。

【目次】
第一章 三舟の才人、天下無双の歌人
第二章 栄光の家系
第三章 得意と失望とのはざま
第四章 権力者をめぐる惑星
第五章 栄華の余光
第六章 憂愁の晩年


■当代きっての文化人―藤原公任について知っていること

「藤原公任」というと、どんなことを思い浮かべるでしょうか?

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