et sona の暮らし方改革 / 移住の記し no.6

なぜ移住? 〜 農業をやりたいけど、だったら生活自体を見直そう、暮らしを変えてみよう。

no.3 なぜ移住? の続き)

より美味しい野菜を求めると、台所の近くに畑、が理想。

そこから浮かんだ「山の中で、畑に囲まれたポツンと一軒家」という絵は、少々イメージが先行しすぎな感はあるが、オーベルジュ的なものであれば容易に想像できるし、農業により踏み込めばアグリツーリズモということになるかもしれない。ただ、そこまで突っ込んだ想いはなくw、単に、今しがた(台所の近くにある)畑で採れたルーコラを、6ヶ月ほど熟成させた自家製の生ハムで巻いたら、もうオイルふるだけで充分美味しいでしょ!、といったシチュエーションが似合いそうな風景、といった程度のもの。そんな安易なイメージは妄想としてどんどん拡がり、農業に片足突っ込んだ生活をするには、もう田舎に移住だな、と決心したのが2016年初頭。


「台所の近くに畑、が理想」には、もともと料理人ではない自分が、調理に関しては技術も経験も乏しく、出来ることも限られていて、なるべくシンプルな方向性を考えるようにしている、というのも影響しているかもしれない。2014年にはインスタにこんな投稿

をしているし、2015年にもこんな投稿

(ちなみにこの時、マジでサンドイッチ屋もやろうと思っていたけど、自前の野菜やハムを使いたかっただけで、サンドイッチへの愛は足りないと気づきw、最終的にはやめた)をしている。ちょうど、クレソン圃場を整備したり、固定種でのパクチーやケールに注力しだしたタイミングでもあるわけだけど、意識はより強く食材に向かうようになっていた。調理に関してはあれもこれもと考えすぎず、時間はかけても、複雑ではない、なるべく簡潔な方法を探す、食材に関してはどうあるべきかをよくよく考え、出来うる限りこだわる、といった感じかもしれない。誤解を恐れずに言えば、考える食材/考えない調理、というか。


ところで、農業をやるなら、それぞれの実家に戻ればすぐにでも始められるし、当時、有機農場の経営に携わっていた義父と、農協に勤務していた弟という、どちらにも農業のプロがいるという環境はこれ以上ないともいえる。地元なら、周りの理解だっておそらく得やすい。だったら移住などせず、実家に戻って農業をやる、という選択肢もある。がしかし、農業だけをやるなら申し分ないが、そうではないし、なぜ、より美味しい野菜を求めるかといえば、お店という形態にはこだわらずとも、そんな野菜/料理を通して、誰かと共感したいという思いがあるから。そうなった時に、それぞれの実家は、店舗展開の可能性やアクセス等々、自分たちが考えるものとは違っていた。農業はやりたい、だけどそのために自分たちの想いの根幹にあるものを曲げるのは、やはり出来ない。

ちなみに、「農業たいへんどー」、「農業儲からんぞー」、「農業やめといたほうがええ」と、義父も弟も異口同音にそう言う。農場を黒字化させるまでに相当な苦労をしたという義父の言葉はなおさら強い。

しかしこれ、単に農業は重労働で利益率の低い職種だ、というわけではなく、綿密な事業計画が必要(普通の会社では当たり前だけど。例えば、作付面積にもよるが、圃場1m2あたり年間どの程度の収益を見込むか。効率的に圃場を回せる作物の組み合わせとその割合はなにをどの程度選択するか?、その場合の年間での作付回数は?、そのために必要な設備投資は?、ランニングコストは?、流通は?…)だし、なにより、専業ではないにしろある程度安定した運営を目指すなら、そこそこの規模の農地とハウス、管理機は絶対に必要で、初期費用の回収だけでもそりゃあもう大変だぞ!、よくよく考えてみろ!、ということ。それも、リスクの高い露地栽培で、オーガニックで、となると、なにを言うとるんじゃ!、ということに。

専業ではない、半農だとしても、お前ら本気で農業する気があるんか?!、を問われている。これはちゃんと肝に命じておく必要がある。


話を戻して、考える食材/考えない調理。

極端なことをいえば、採れたての甘みも苦みも充分なトレビス(ラディッキオ)にオイルと塩とディルをふるどけとか、


食感を変えた3種の人参を和えるだけとか、


数種類の大根をスライスしてオイルと塩だけとか、


もっと普通に大根のサラダとかw


もう、これでいいんじゃないか、とさえ思っている。まぁ、「料理」とするなら、いくつか構造に変化を与える必要はあるだろうけれど、基本、畑が皿に載っている!w、ぐらいの気持ちでいいんじゃないかと。

先の、採れたてのルーコラに自家製生ハムにしろ、ルーコラの栽培にこだわり、生ハム作りにもこだわるけれど、皿の上にはとてもシンプルなカタチのものが。調理のみならず、そこに至るまでの過程もすべて楽しむ!、をやってみたい。まぁ、総合的に考えれば、皿やカトラリー、それに付随する設(しつらえ)もすべて手がけたい、が理想なんだけど。

そのうち、料理に至るまでの過程をすべて楽しむ!、となれば、まずは、自分たちが暮らしの中でそれをちゃんと実践し楽しまなければ!、そもそも暮らし方を見直さなければ、と思うようになってきた。台所の近くに畑があり、「作る」を通して、暮らすって?、仕事って?、遊ぶって?、…といった価値観そのものを、そこで問い直すのも面白そう!、と考えるようになってきた。

そのためには、まず移住!
そんなところから、始まった。

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et sona

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