映画忘備録⑦

ごきげんよう。
私は映画監督やキャラクター、出演俳優の名前を覚えるのが非常に苦手で、人との会話で映画になると「分からない」ばっかりになってしまいがちな人間なので、ひとまず忘備録。
4月は新しく見たのは7本ですね。


ミリオンダラー・ベイビー(2004米/クリント・イーストウッド)
77回アカデミー賞受賞作品。
ボクシングで名を馳せてゆく女性と、彼女のコーチの物語。
女ボクサーというと、私は邦画の百円の恋が記憶に新しく、あちらは日本らしいささやかさ、こちらは米国らしいサクセスストーリーがあり、見ていてその違いは面白かったですね。
最近だめだな、と思っている人に見てもらいたい。悔いのない、生きたと言える時間を送らなくてはならないと思わされる映画。
「自分にしか見えない夢にすべてを賭ける力を持つ」こと、できますか。


ツィゴイネルワイゼン(1980日/鈴木清順)
これ、最高でした。鈴木清順監督を初めて知ったのですが、この監督の映画が他にも見たい、と思ってたのは初めてかもしれない。
妖しくて古めかしくて、非道徳で無秩序で、幻想的。
川端康成の文学が好きな人はハマるのでは。
中砂というフーテンのようなジプシーのような主人公が好き勝手し、周りは彼に振り回されつつも、どこか彼を突っぱねることのできないような雰囲気があるんですよね。同居人は「太宰治じゃん」と言ってたけど。


LA LA LAND(2016米/デミアン・チャゼル)
2016年最高の映画として、あらゆる賞を総なめにした作品。
遅ればせながら、先日映画館にて鑑賞して参りました。
それぞれ折れかけた夢を追いかける男女の物語。
お洒落で、完全なる王道の映画。女性向けかな、という印象は受けました。
『プラダを着た悪魔』と同じジャンルかなと。
私は同監督『セッション』の方が好きだったけどやっぱり一回は見ておくべきだったな、と思い返していくうちにまた見たくなってくる、そんな映画。
印象的なシーンも曲も多くて、色味もきれいだし。
セブ演ずるライアン・ゴズリングが、物語が進むにつれどんどん格好良く見えてくるんですよね。何の魔法だよ。


アシュラ(2012日/さとうけいいち)
フルCGアニメーション映画。原作が有害指定図書になって未成年への販売が禁止されたり、結構問題があったようですね。
原作者はジョージ秋山で、2009年に『銭ゲバ』という松山ケンイチ主演のドラマが放送されていたんですが、同じ原作者ですね。20代なら見ていた人も多いのではないでしょうか。当時はデスノート効果で松山ケンイチフィーバーだった記憶があります。
時代は平安末期、飢餓や貧困に苦しむ農村が舞台。孤児として獣同然に生きてきたアシュラという少年が主人公。アニメなので色々、それはないだろ!と突っ込みを入れたくなる部分もありますが、フィクションと割り切れないような真摯さを持っていて、原作を読みたくなりました。


ゴルゴ13(1983日/出崎統)
ゴルゴ13、こんなに有名なのに全く触れたことが無く、初めて見ました。
一つの映画に話が3つ盛り込まれていて、全く初見でもゴルゴ13という作品や人物について理解できました。
端的にいうとめっちゃ面白かったです。ただ人がどんどん殺されていく。笑。
途中でゴルゴの吸っている煙草なんだろう、ピースかな〜と思っていたらまさかのパーラメントで渋かったですね。原作だと葉巻みたいだけど。
見終えたあと、裏社会系のものが読みたくなって、越境捜査(笹本稜平)を借りて読みました。満足。


マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015豪/ジョージ・ミラー)
至上のエンタメ。
ハラハラドキドキしっぱなしとはこのことかと。
普段アクション映画は見ないけれど、この戦々恐々とした逃亡劇には目を離せなかった。女性陣も女神さながらの美しさや強さを持っていて、荒野に良く似合ってた。キャラクターも濃くて、私の一番お気に入りは戦闘中にギター弾いてる奴。私もバイクにあいつ付けたい(免許持ってません)
見終わったあともしばらく頭がジンジンして、映画館で見ていたら放心状態になって席から立てなかったかもしれない。


ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち(2011独/ヴィム・ヴェンダース)
2009年に死去したコンテンポラリーダンスの振付師、ピナ・バウシュを題材にしたドキュメンタリー。ピナ・バウシュを知らない人は、さわり集として見るといいかもしれません。
コンテンポラリーダンスって最近バンドのMVなどでも見かけますが、正直言って完全なる別物。ここに映されている舞踊には、人類の肉体の可能性を感じました。私は普段自分の外見や肉体を恥ずかしく思うことが多いのですが、それは己がそれを腐らせているせいかもしれないなと。
現代的であるのに、大自然で火を囲んで踊る人たちの姿が重なる。
ヴッパタール舞踊団は今年日本でも公演を行ったようで…。見たかった…。

と、4月に新しく見た映画は以上です!
久しぶりにLEONとトレインスポッティング見直しました。
トレインスポッティング、最初に見た時ほどの衝撃が無かった…。
酒飲んで酔っ払っていたせいかもしれませんが。
LEONは見直したときのほうが良く感じましたね。
また新しいものの感想が溜まったら更新しまっす!おす!

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