株式会社Green Guardian 公式note

LCAの分野で研究を始めて約15年、中小企業~大企業まで様々なクライアント様のGHG排…

株式会社Green Guardian 公式note

LCAの分野で研究を始めて約15年、中小企業~大企業まで様々なクライアント様のGHG排出量算定実績があります。"痒い所に手が届く"、そんなサービスを得意としています。日々の業務から得た知識や便利なサービスなどをnoteで共有できたらと思っています!

最近の記事

欧州におけるグリーン・ウォッシュ規制について

過去にこのnoteでもグリーン・ウォッシュに関する投稿をしたような記憶がありますが、今年の3月に欧州が規制強化の動きに出たようです。 そこで、今回はなぜ欧州でそのような動きが出ているのか、グリーン・ウォッシュ規制の中身などについて記載していきたいと思います。 1. 規制強化の背景および目的 欧州委員会が2020年に行った調査では、環境に関する主張の53.3%が 曖昧、誤解を招く、または根拠に乏しいものであり、40%が完全に根拠を欠くものであったとされています。 さらに、

    • LCA(Life Cycle Assessment)の歴史について - 第1章 1960年~2003年 -

      こんにちわ。 4月は少し時間にゆとりがあるということで、色々と自分たちの業務内容を整理してみたり、新たな知識をインプットしてみたり、他の月とは違う過ごし方をしています。 前回の自治体に向けたBIツール「IREAM」のご紹介も、自分の整理を兼ねて書いたものになります。 自治体の方だけでなく、企業のCO2算定結果などにも活用できますので、ぜひ1度触ってみて下さい~! さて今日は、LCAの歴史について整理を兼ねて書いていきたいと思います。 以前もnoteでLCAに関して投稿したこ

      • 対話型地域経済分析モデル(IREAM)のご紹介

        こんにちは!一気に暖かくなってきましたね~。 太陽の日差しも柔らかく、ポカポカ暖かく気持ち良いですよね。 近くの公園ではシニアの方々が楽しそうにテニスをしていたり、子供たちが自転車の練習をしていたり、花見をしていたり、花より団子だったり、楽しい光景が沢山広がっていて本当に良い季節だなぁと思います。 これで花粉症じゃなかったらもう最高でしたね。笑 さて、今日はこれまでとは少し違うテーマで行きたいと思います。 (実は)弊社は大きく分けて3つの分野に関する見える化支援サービスをし

        • ESG投資の拡大から見る企業のサステナビリティ経営の必要性

          かなりお久しぶりになってしまいました。 3月の納品ラッシュでかなり慌ただしい日々を過ごしておりましたが、なんとか新年度を迎えることが出来てホッとしております・・・ 4月はまだ色々な案件が本格的に始める前なので、情報のインプット・アウトプットに適した時期だと個人的には思っています。 なので、自分が気になるテーマについて調べたりしながら、その内容をここでアウトプットしながら情報を貯めていこう!と思います。 今日のテーマは "ESG投資とサステナビリティ経営" です。 (海外の動

        欧州におけるグリーン・ウォッシュ規制について

          原単位って、つくれるの?!

          こんにちは。 気が付いたら1月も下旬に差し掛かり、時が経つスピードにもはや恐ろしさを感じている今日この頃です。 目標をしっかり持って今年1年を過ごしたいところです。 さて近ごろは、製品や組織評価に関するご相談をチョボチョボといただくようになってきました。 昨今の「算定ブーム」到来により多くの企業が対応を迫られている訳ですが、やればやるほど悩みや課題が出てくるものですよね。 もしかしたらこの記事を見つけて下さった方の中にも同じようなお悩みをお持ちの方がいらっしゃるかもしれない

          原単位って、つくれるの?!

          新年のご挨拶およびツアー開催のご案内

          謹んで新年のご挨拶を申し上げると共に、令和6年能登半島地震により被災された皆様及びご関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。 被災地の安全と一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。 このタイミングで開催告知・募集を行うのもどうかなと悩みましたが、 告知させて下さい。 実は、株式会社GreenGuardianはコンサル業務の傍らで旅行会社も運営しております。 昨年はお陰様で徳島県上勝町、岩手県洋野町といった地域へのツアーを開催することができました。 そんな弊社の今年初ツ

          新年のご挨拶およびツアー開催のご案内

          土地利用・土地利用変化に伴うGHG排出量の算定が可能になった意義について

          皆さん、こんにちは。GGの中の人 その2です。 2023年12月21日にLCA活用推進コンソーシアムからIDEA v3.3に関するリリースがありましたが、今日はそれについて軽く私見を述べていこうと思います。 今回のリリースによって、GHG排出量を把握できる国内のDBであるIDEAに新しく「土地利用・土地利用変化に伴うGHG排出量」の原単位が加わりました。 土地利用・土地利用変化へのニーズそもそものニーズですが、これまでGHGプロトコルやPEF、ISO規格等で土地利用・土地

          土地利用・土地利用変化に伴うGHG排出量の算定が可能になった意義について

          今日も1日おつかれさまでした〜! 皆さんにとって今日はどんな1日でしたか? 私は、3歳と0歳の子供達のお世話でバタバタの1日でした(^o^; エネチャージならぬネテチャージ!して、明日に備えようと思います。 それではまた明日noteでお会いしましょう😊

          今日も1日おつかれさまでした〜! 皆さんにとって今日はどんな1日でしたか? 私は、3歳と0歳の子供達のお世話でバタバタの1日でした(^o^; エネチャージならぬネテチャージ!して、明日に備えようと思います。 それではまた明日noteでお会いしましょう😊

          【リサーチ】グリーンウォッシュ

          最近はグリーンウォッシュという文言を頻繁に目にしますよね。 主に批判的な記事などで良く見かけると思います。 何が問題なのか、調べつつ自分なりの考えをまとめてみました。 グリーンウォッシュとはそもそもグリーンウォッシュの意味はなんでしょう。 多くの解説記事には "うわべだけ環境保護に熱心にみせること" と書かれています。 "グリーン(=環境に配慮した)"       + "ホワイトウォッシュ(=ごまかす、うわべを取り繕う)"  を合わせた造語で、主に企業の広告や企業活動な

          【リサーチ】グリーンウォッシュ

          1次データ収集とってもメンドクサイ問題

          今日は、日ごろ感じている "それって面倒なんだけど、結局あとあとのことを考えると大事なんだよね" ということについて書いてみたいと思います。 それが、タイトルにもなっている 活動量データ(1次データ)収集とってもメンドクサイ問題 です。 よくCO2算定支援業務をしていると、この問題にぶち当たります。 同じく算定支援のご経験がある方は激しく同意して下さるのではないでしょうか。。。(笑) 製品評価は勿論のこと、組織評価(Scope3評価)ともなると 収集しなければならないデー

          1次データ収集とってもメンドクサイ問題

          【新たな概念】Scope4とは何か?

          最近、我々の業界では"Scope4"や"削減貢献量"という言葉を目にしたり、耳にしたりする機会が増えてきました。 私自身もまだまだ勉強中のため、 それって結局なに?どうやって評価するの? という疑問がモクモクと湧いてきたため、国内外の情報をリサーチしてみました(現在進行形ですが、、、)。 調べる中で、個人的に分かりやすくまとめてくれているなぁと思うサイト(https://eco-act.com/emissions/avoided-emissions-target-settin

          【新たな概念】Scope4とは何か?

          バイオ炭が持つポテンシャルについてリサーチしてみた

          近頃、バイオ炭というキーワードを良く耳にするようになりました。 日本で注目されるようになった背景としては、J-クレジットの方法論に組み込まれたことやSBTi FLAGの影響が大きいのではないでしょうか。 ただ、世界ではもっと前から着目・研究がなされているようです。 2015年のnatureダイジェストの記事を参考に、その歴史やバイオ炭の持つポテンシャルなどを少しまとめてみました。 バイオ炭のルーツnatureの記事ではバイオ炭の歴史が以下のように記述されています。 バイオ

          バイオ炭が持つポテンシャルについてリサーチしてみた

          すっかりブームですね、というお話し

          こんにちわ。 先日、弊社社長がエコプロ展に参加者として行ってきたそうです。 今年で25回目の開催ということで、初期の頃とは出展企業やブースの展示内容が変わったなぁという印象のようでした。 ちなみに社長が初めてエコプロに参加したのは大学3年生の頃だそうです。 そりゃ、そんだけ時間が経てば変わるだろぅ! と個人的には思いましたが、口には出しませんでした。 ※エコプロ展ってなんぞや??という方は下記Webページをご覧ください。 どこが変わったか、ですが、 GHG排出量算定を新

          すっかりブームですね、というお話し

          SBTi FLAGを考える

          SBTイニシアティブは、2022年9月末、【森林・土地および農業(FLAG)】のガイダンスを公開しました。 FLAGは、これまでの排出量のみに着目した評価方法ではなく、吸収量も含めた評価方法になります。 つまり、植林や森林保全によってどの程度CO2排出量の吸収に貢献したか、という部分も評価に反映していこうよ、という流れです。 今回は、何故FLAGの算定が大事だと言われているのかや、対象企業、算定方法などについて記述していこうと思います。 1. FLAGの算定が大事な理由:何

          LCAについての解説 (1)後編

          こんにちわ。株式会社Green Guardianの中の人です。 引き続きLCAについての解説を行っていきたいと思います。 前回はLCAの枠組みまで解説をしましたので、今回はその概要から始めていきたいと思います。 3. LCAの実務・技術的概要 3.1 目的及び調査範囲の設定: 目的の設定では、意図する用途や調査をする為の理由、伝達先、比較主張において結果を用いるか等を設定します。調査範囲の設定では、LCAを実施する評価対象製品やその機能、機能単位(例えば、お米1kgあた

          LCAについての解説 (1)後編

          LCAについての解説(1)前編

          こんにちわ。株式会社Green Guardianの中の人です。 今回は、脱炭素やサステナビリティ関連の情報が頻繫に話題となる昨今、重要なキーワードであるLCAについて詳しく解説していきたいと思います。 大学生の頃から取り組んでいる分野ということもあり、書きたいことや想いが溢れてしまったので2回シリーズでお届けしたいと思います。 1. LCAとこれまでの活用LCAとは Life Cycle Assessment(ライフサイクルアセスメント)の略で、環境負荷を定量的に評価する手

          LCAについての解説(1)前編