まどろみの夜
ほんのり色づいた夕闇が
ムラサキを帯びる時
影は透き通って限りなく透明で
夜の闇に導かれて
今日に終りを告げる
色づいては霞んで、また色づいて
気づけば色を失って
瞬間の眩しさを放つ
時の流れに境目などないのに
否応無しに今日に線を引いて終わらせよと
闇夜に押し迫られて
眠れないのに朝が遠くて
終わりのないものに
終わりが欲しくなる
新しい世界は違和感に満ちていて
馴染みのない空気に嫌気がさして
冷たさに泣きたくなるほど
色づかない薄明かりの
透明な衣を身にまとって
探してなどいないのに
見つけてしまう
どこまでも落ちていきそうな
終わりのない藍に満ちた世界
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