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【接客】なぜ帰り際のお客様との雑談が大事なのか?

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
どんな商品・サービスも、「お客様の悩みを解決する」ために存在する――。
 
商売の基本ともいえるこのメッセージは、ビジネスに携わる人間なら誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。その悩みを解決したいからこそ、お客様はお金を出してでも手に入れたいと思うわけです。
 
では、お客様の本当の悩みや本音をどのようにつかめばいいのか?
 
自身で複数のジム経営をしながら、スモールビジネス専門集客コンサルタントとしても人気を博している日野原大輔さんは、新刊『神・リピート集客術』の中で詳しく解説しています。そこで今回は、同書の中から該当箇所を全文公開します。


お客様の心を開くボタンはどこにある?

 繰り返しお話ししているように、世の中にある商品、サービスはすべて、消費者の悩みを解決するためにあると言っても過言ではありません。だからこそ、人は高いお金を出してでもそれを購入し、悩みから解放されて心を満たそうとするのです。
 そうなると、相手に本音で話してもらい、本当の悩みを聞き出すことが大事です。
 しかし、悩みのなかには、人に話しづらいこともあるでしょう。トレーニングでいえば、過去にダイエットを10回以上失敗しているとか、実は職場の人間関係で悩んでおり、身体を動かすことでストレスをなくしたいと思っている、とか。
 心の奥底にしまっておきたいような隠れた悩みになると、こちらもどう聞いていいかわかりません。
 いきなりプライベートに立ち入れば嫌われてしまうでしょうし、距離を取りすぎても、感情の温度が伝わらない。相手が心を開き、自然に話したくなるボタンを押すために、私たちはどうすればいいのでしょうか。

お客様の心のボタンを押すための2つの秘策

 そこで皆さんにやってみてほしいボンディング接客術が2つあります。
 1つは、個人的な打ち明け話をしながら、相手との共通項を探すことです。
 たとえば、私のクライアントにシステムエンジニアのお仕事をされている方がいます。うちのジムに通われて日が浅く、まだ本心を打ち明けてもらっていませんでした。ところがある日、ジムの予約システムについて、自分の愚痴をお聞かせしてしまったのです。「今、システムの変更をしているんですが、なかなか大変です。なぜって、僕がまったくパソコン音痴だからなんです……」。
 すると、「私のお客さまでもそういう方が多いので、わかります(笑)!」と共感してくれて、そこから砕けた話ができる関係になりました。
 こちらからぶっちゃけトークをしたことで、相手も話しやすくなったのか、「これまで人には話せなかったんですが……」と、自分の身体の悩みを打ち明けてくれるようになったのです。今では、「〇〇さんは、僕にとってパソコンの先生ですが、この時間は僕がボディメンテナンスの先生ですからね!」と言って笑い合いながらセッションに入っていけます。
 このように、ちょっと恥ずかしいカミングアウトなどから始まり、相手も悩みを話してくれたら、そこに共感して、より深い質問をしていくという実践パターンはありだと思います。
 この方の場合は、実際に悩みに沿ったセッションをしたことで、身体がどんどん変化し、悩みが解消されていきました。つまり、相手を幸せにできたわけです。これが、「商品が相手に届いた」状態だと私は考えます。

なぜ帰り際の雑談が大事なのか?

 もう1つのボンディング接客術は、アフターフォローを徹底することです。
 よく洋服を買うと、「お出口までお見送りします」と言って、販売スタッフさんがショッパーを持って後ろをついてきますよね。あるいは、ガソリンスタンドに入ると、帰りに車道まで誘導してくれ、帽子を取ってお辞儀をしてくれる。レストランでもそうでしょう。シェフが店の外まで出てきてくれ、「またお越しくださいね」なんて頭を下げられると、こちらも「また来ます」と言いたくなり、振り返って笑顔で手を振っています。お客さまとしてそんな経験を皆さんもしていると思います。
 会計が終わったら、その場で「ありがとうございました。はい、さようなら」ではなく、自分ができるギリギリの範囲まで寄り添うことは、とても大事な顧客サービスです。
 それをするかしないかだけでも、リピート率が顕著に変わってきます。
 ただし、相手の悩みを聞き出すためには、打ち解けるための会話が必要です。そのわずかな時間を利用して、できるだけ雑談をするのです。
 たとえば、体験レッスンが終わって、「今日はいかがでしたか?」「このあとどこかに行かれるんですか?」と声をかけ、フリートークをすることが次に続く一歩になります。相手はトレーニングが終わり、ホッとして素に戻った状態です。その瞬間を逃さず、こちらも先生としてではなく、人対人でつながろうと話しかける。すると、先生と生徒という関係性を超え、心を開いてくれるようになります。
 あるご高齢の女性のお客さまもそうでした。
 最初の来店理由は「運動不足の解消」でしたが、アフターフォローを徹底するうちに、「実は左右の足の長さが違い、歩き方にクセがある」という悩みを話してくれたのです。整形外科や整骨院に行っても悩みは解消せず、うちのジムに来たということでした。
 その方にとって、コンプレックスを打ち明けることは、本当に勇気がいったと思います。ですが、それがわかったことで、こちらもベストな対処がしやすくなり、歩き方が自然になるなど、現在はコンディションのいい状態が続いています。
 その方曰く、「お医者さんでなくても、自分で良くできることはあるんですね!」と。その表情はとても誇らしげに見えました。
 お客さまが来店されるたびに雑談の続きができるようになれば、深掘りのチャンスです。
「この人になら悩みを話せそうだ」
「この人だから話したい」
 と思わせるぐらい相手に寄り添ってみると、少し時間はかかっても本音を聞かせてもらえ、相手にとって本当に喜ばれる商品を届けられるはずです。

【著者プロフィール】
日野原大輔(ひのはら・だいすけ)
ジム経営者。スモールビジネス専門集客コンサルタント。
1976年、福井県出身。サラリーマンの養父、専業主婦の養母に育てられる。活発な幼少期を過ごし、小学生時代は生徒会役員、サッカー部の副キャプテンを務める。中学、高校時代、野球部の活動に励む。千葉商科大学に進学し、演劇部の活動に励む。卒業後も演劇を続け、映画(藤原竜也の映画)に出演。当時先輩に「役者で大成したかったら肉体を鍛えろ」と言われ、スポーツクラブでアルバイトを始める。すると、売れっ子のパーソナルトレーナーとなり、個人売上は平均月80万円以上、営業成績は120店舗中で全国3位内を8年キープ、店舗売上No.1を8年キープした。26歳のとき、役者よりもトレーナーとして一流になる道を選択する。2009年、独立し「加圧スタジオLib」を開設。「お客さまを喜ばせる日本一のスペシャリストになりたい」という理由で、20種の資格を取得。2019年、東京都台東区にヨガスタジオMAKOTOを開設。2021年、同区に「ピラティススタジオFeel Body」を開設。また、ジム運営をする中で編み出した「ボンディング接客術」を軸に、パーソナルトレーナーやフィトネスインストラクターそしてスモールビジネスオーナーに向けた経営セミナーを実施している。人生のミッション「Life is beautiful 出会った人々の人生を少しでも美しくする」を基に「お客さまと一緒に感動する人材」を一人でも多くすることを目標に活動をしている。

いかがでしたか?
 
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