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【人間関係】切るに切れない相手に、嫌われずに「言い返す」方法とは?

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
仕事でもプライベートでも、人間関係上、切るに切れない(離れたくても離れられない)相手、好かれたいわけではないものの、嫌われたら困る相手は誰でも一人や二人はいるのではないでしょうか。
 
例えば、
 
◎理不尽なことを言ってくる【パワハラ上司】
◎コソコソと悪口を言う【同僚】
◎いつも上から目線の【クライアント】
◎モラハラで別れたくても別れられない【パートナー】
◎何かと口うるさい【親戚】【毒親】
 
 などなど、縁を切りたくても簡単には切れない、いわゆる「めんどくさい」相手のことです。
 
そんな相手から理不尽なことを言われたとき、あなたはどうしますか?
 
「言われっぱなし」だとストレスが溜まるものです。
だから、言い返したい。
でも、嫌われたら、その後、困ったことになる――。
 
そんな悩みを抱える人のために、めんどくさい相手の理不尽な“口撃”を上手にかわし、嫌われずに「言い返す」方法をまとめた1冊『嫌われずに「言い返す」技術』(司 拓也・著)が2月12日(Amazonは2月9日)に発売されるんです。

書影画像をクリックすると、Amazonページに飛びます。

そこで今回は、同書発売に先立ち、このnoteで特別に、同書の「はじめに」と「目次」を全文公開します。



はじめに──「言われっぱなし」から卒業しよう

「どうすれば、もっとうまく言い返せるんだろう。ちょっとでも言い返すことができれば、ストレスも溜まらないのに……」
 嫌味や悪口、マウンティング、ハラスメントの攻撃を仕掛けてくる相手に対して、誰もが一度や二度は感じたことがある悩みでしょう。
 その相手が、会社の上司や同僚、クライアント、親、親せき、パートナーといった、切るに切れない、めんどくさい相手だったりすると厄介です。簡単に逃げたり、縁を切ったりすることができないからです。
 結局、言いたいことが言えず、言われっぱなしで終わってしまい、こちら側のストレスだけがどんどん溜まってしまうわけです。
 この本の目的は、ただ1つ。
「言い返せない」という悩みから、あなたを解放することです。
 そう、「言われっぱなし」からの卒業です。
 上司や同僚、クライアントからの理不尽な命令、要求、心ない言葉に対し、上手にかわし、相手に嫌な印象を与えずに言い返す方法(ポーカーボイス&トーク)を徹底解説します。

厄介な相手に、嫌われずに言い返す

 では、「言い返す」という言葉を聞いて、あなたはどんなことをイメージしますか?
 相手を論破する。相手をコテンパンにやっつける。自分の主張を押し通す……。
 そんなことを想像する人もいるかもしれません。
 しかし本書は、そのようなことを実現することを目的とした本ではありません。
 職場や顧客との人間関係上、切るに切れない相手に好感を持ってもらいたいわけではないものの、嫌われたら厄介なことになる──。そんな、いわゆる「めんどくさい関係」の人間とのコミュニケーションを余儀なくされている人に役立つコミュニケーション術をお伝えしていきます。
 類書でよく書かれている「論理的に伝えればわかってくれる」というものがありますが、あくまで理想的な話であり、それだけでは正直、うまくいきません。
 なぜなら、人間は基本的に感情的な生き物であり、普段は論理的に考えられる人でも、感情が勝る場合があるからです。
 特に、相手が人間関係の破壊を恐れなくていいほど強い立場にいる場合や、気が強く言葉のバリエーションに富む相手には、いくら論理的に伝えても、反撃され追い込まれるケースがほとんどです。
 また、「距離を置いたらいい。何を言われても無関心でスルーすればいい」という意見もありますが、切るに切れない関係でそんな態度を取るのはきわめて難しいものです。

本書を読むと得られる数々のメリット

 本書は、相手が攻撃的なコミュニケーションをしてきても、「動じていないように見える話し方」「ポーカーボイス&トーク」を身につけて相手の攻撃をかわし、相手に少しだけ言い返せるようになって、パワハラ的な相手に振り回されない自分をつくる本です。
 この本を読むメリットを挙げてみます。
 
◎ 意見が伝えられる自分になることで自分自身を尊重し、自尊心を保つことができる。
◎ 言いたいことが言えることで、抑え込んでいた感情やストレスを軽減することができる。
◎ 自分の意見や感情をしっかりと伝えることで、周囲の人々からの支援や共感を得やすくなる。
◎言い返すことで、自分の意見をしっかりと持ち、問題解決のスキルも向上する。
◎自分を守るための言葉や態度を身につけることができ、他の場面でも役立つ。
◎自分の意見や感情を大切にすることで、自分自身を大切にする姿勢が醸成される。
◎ 言い返す姿を見せることで、他の人にハラスメントを受けた際の対処方法を示すことができる。
◎ハラスメントや困難な状況に立ち向かうことで、自己成長の機会となる。

「言われっぱなし」で終わるのではなく、相手に嫌われずに言い返すことができることはもちろん、副次的なメリットを手に入れることができます。

なぜ今までの「言い返し」本ではうまくいかないのか?──4つの残念な思い込み

 ただ、「言い返し」や「言い換え」に関する書籍は、今までも多く出ています。それなのに、なぜこれまでのやり方ではうまくいかないケースが出てくるのか?
 それは、次の①~④のようなことを思い込んで、実践しているからかもしれません。
 
◎思い込み①:論理的にわかりやすく伝えれば、わかってもらえる
 多くの人は、「自分の意見を理論的に明確に伝えれば相手も納得する」と考えます。
 しかし、あなたより絶対的な優位性を持つ相手は、自分の考えが最も正しいと信じています。たとえあなたが正しいことを伝えても「それはどうでもいい。うるさい!」と返されます。多くの書籍が提案する「わかりやすく論理的に伝える」方法だけでは太刀打ちできません。
 
◎思い込み②: 相手とはできるだけ話さずに寡黙キャラを貫き、距離感をとって接する
 できるだけ会話を少なくして「無関心キャラ」「寡黙なキャラ」「威圧感を出すキャラ」を演じて、距離をとることおすすめる方法も存在します。
 たしかに、離脱したいときにすぐできる職場なら、それも効果的でしょう。
 しかし、毎日かつ長期的に顔を合わせないといけないなど、密なかかわりを持たざるを得ない場合、あなたのその態度は、相手やまわりの人に「不ふ 遜そんで不機嫌なキャラ」「人によって態度が変わるキャラ」と映ってしまい、自身の評価を落としてしまう可能性があります。
 そもそも、社内でその相手にだけキャラを変えて接するのはわざとらしさが出ますし、狭い社内の場合、距離をとって接触回数を減らすのは物理的にほぼ不可能でしょう。
 
◎思い込み③: 言い返す言葉と事例を丸暗記して、それを再現すればうまくいく
 言い返す言葉を暗記して、いざその場面で復唱すれば問題は解決すると思われていますが、それではうまくいきません。蚊の鳴くような声と強張った表情で伝えても、何も伝わりません。どんな声と表情で伝えるかをしっかり考えて使わないと逆効果です。
 また何十、何百という会話のパターンを覚えても、実践で思い出せなければ意味はありません。
 
◎思い込み④:「やられたらやり返せばいい」と思っている
 ミシガン大学のアクセルロッド教授の行なった実験を紹介します。
 実験参加者に対戦ゲームをさせました。その中で最も成績が良かったチームは「相手が協調してきたら協調する。攻撃してきたらやり返す」というものでした。この、とてもシンプルな戦いをしたチームが好成績を残しました。
 いわゆる「しっぺ返し戦略(tit for tat)」です。つまり、「やられたらやり返す」。ただこれは現実化するのは難しいと考えます。
 やられたときにやり返せる相手は、相手が自分と対等か下、それに近い立場でいればこそできるものです。
 相手が絶対的な強者である場合は、できるはずがありません。
 そもそも職場や顧客との人間関係上、切るに切れない相手、嫌われたら余計に厄介な「めんどくさい」関係の相手には、この作戦は無理ゲーとなります。

嫌われずに言い返すための3つの重要エッセンス

 総じて、言い返す方法やコミュニケーションのコツは、個人の状況や相手によって変わります。
 一般的な方法やテクニックだけに頼るのではなく、自分自身の経験や感じることを大切にし、柔軟に対応することが重要です。
 そのために必要な、本書で解説する核となるメソッドは次の3つです。
 
 ①無力化力
 ②カウンター力
 ③クッション力

①無力化力

 ゲームをするときに攻略本があると、格段にゲームのクリアするスピードは速くなりますよね。
 パワハラやモラハラを行なう人からの攻撃は、私たちを不安や恐怖にさらしますが、その攻撃の真意や背後にある目的を理解できると、恐怖は減少し、冷静に対処することが可能となります。
 古くから伝わる日本のことわざに「岡目八目」という言葉があります。
 これは、他人の囲碁の手筋を見ているとき、当事者よりも傍観者が8目先までの局面を的確に予測できることを意味しています。このことから、事態の真相や利益と損失を当事者以上に明確に把握できると言われてきました。相手の手の内がわかれば、恐れるものは何もありません。
「無力化力」を身につけることで、相手からの攻撃や意図を冷静に分析し、恐れることなく立ち向かうことができるようになります。
 相手の攻撃パターンを把握する。防御の方法を知る。
 相手は、あなたが反論できなくする心理的手法を駆使します。これは、意識的に、または長い経験を通じて習得した無意識の技術かもしれません。そのハラスメント的手法の仕組みを理解すれば、恐れることは何もありません。

②カウンター力

 あなたが直面する攻撃的な言葉にどのように対応するか、その方法をお伝えします。
 格闘技に「カウンター」という用語がありますね。これは、相手からの攻撃に応じて反撃することを意味しますが、ここで伝授するテクニックの目的は、相手を打ち負かすことではありません。無駄に反撃して、さらに強い反発を受けるようなことは避けたいものです。
 まず、相手の攻撃的な態度を和らげる言葉の選び方をお伝えします。
 多くの人があなたを攻撃する背景には、自分への不安や自己肯定感の欠如があります。外見上は攻撃的に見えても、内心は脆ぜい弱じゃくなのです。
 そうした相手の言葉に過度に反応し、攻撃的になることは避けましょう。それによって、相手のネガティブな感情が増幅される可能性があります。
 本質的には、あなた自身は他人を攻撃するような性格を持っていないことを思い出してください。相手の悪意に染まり、ストレスを増加させるのは、人生の無駄以外の何ものでもありません。
 次に、相手に対して賢く、かつ洗練された言葉と声の返し方を学びます。
 その言葉と声には、名前があります。「ポーカートーク」と「ポーカーボイス」です。
 
◎ポーカートーク
「ポーカートーク」とは、相手に不安や恐怖を感じさせずに話すテクニックです。
 会話中、何かと攻撃的な言葉を向けられることがあります。そのような瞬間、即座に的確に言葉を返す能力を「カウンター力」と称します。
 このカウンター技術の核となるのは、3つの基本パターンです。
 
 1「承認」
 2「質問」
 3「承認・質問」のコンビネーション
 
 一見、多種多様な反応方法が必要に思えるかもしれませんが、実際にはこれら3つのパターンを駆使すれば、たいていの攻撃的な言葉に対処することができます。
 現在、さまざまな「言い返し」や「言い換え」の手法を紹介する書籍や教材があります。その魅力は、多様な言葉の選択肢から適切なものを選ぶことができる点にあります。
 しかし、それらをすべて記憶し、実際の場面で即座に使いこなすのは容易ではありません。
 まずはポーカートークにおける3つの基本パターンをしっかりと覚えます。
 その上で、それらをベースにした7つの応答フォーマット(「言い返し言葉作成テンプレート7」)をマスターすることを目指します。
 お伝えする7つの応答フォーマットは、実際の会話の中での応用が容易であり、相手の攻撃性をうまく中和する効果があります。
 繰り返しますが、本書の目的は相手を完全に打ち負かすことではありません。攻撃的な言葉を巧妙に受け流し、スマートに反応することに重点を置いています。
 この7つのパターンを効果的に利用することで、相手はあなたを敵視することが次第に減っていきます。
 
◎ポーカーボイス
「ポーカーボイス」という聞き慣れない単語について、ちょっとだけ説明させてください。
 みなさんは、「ポーカーフェイス」という言葉をご存じかと思います。
 これは、ポーカーなどのゲームでよく使われる、目の前の相手に自分の感情をいっさい悟らせない表情のことです。何を言われても、どんな状況であっても感情を隠し続けるため、その人の考えていることや心理状態を理解することは誰にもできません。
 ポーカーボイスも、まさにこれと同じ考え方です。
 ポーカーボイスとは、「不安や恐怖を相手に悟られない声の出し方」を言います。声や話し方は、顔の表情と同様に、その人の性格や心の状態、自信の度合いを映し出します。
 恐れの感情を抱いたまま、何も取り繕わずに「素」のままの声や話し方で攻撃してくる相手と接すると、あなたの心理状態は、対面している相手に筒抜けになってしまいます。
 ポーカーボイスを使ってあなたの不安や恐怖を隠す「声」「話し方」を装うことで、自分の感情や想いを、相手に悟らせないようにすることができるのです。
 ポーカートークで紹介する語彙の数は多くありません。
 その限られた語彙での対話となると、ちょっと心配かもしれませんね。
 ですが、心配は不要です。ポーカーボイスと合わせて使えば、相手はあなたを臆病者だとは感じなくなり、一目置いた存在とし、強い相手とみなし、攻めてこなくなります。

『嫌われずに「言い返す」技術』より

③クッション力

「①無力化力」や「②カウンター力」といった技術はすべて、他者からの攻撃に応じて対処するための手段です。
 つまり、それは「頭痛がしたら、頭痛薬を飲む」という対応と似ています。
 一時的な症状を抑えるための対症療法にすぎません。
 しかし、何度も繰り返される攻撃や圧力には、いつかあなたの精神が耐え切れなくなるかもしれません。
 そんなときはどうしたらいいのでしょうか?
 答えは「攻撃そのものをそもそも怖いと感じない心の強さ」を持つことです。
 これを「メンタルクッション力」と呼びます。
 この力を身につけると、他者からの攻撃やプレッシャーを受けても、それをダメージとして感じなくなります。
 では、このメンタルクッション力をどのようにして養うのでしょうか?
 そのための第一歩は、自分がなぜ心に痛みを感じてしまうのかを理解することです。
 そして、すでに感じてしまった心の痛みや傷をどのようにして癒やすかを考える必要があります。
 他者の言葉や態度に影響されず、自分の内なる平穏を保つスキルを磨くことが、この力を身につけるカギとなります。
 
 本書の第5章では、そのメンタルクッション力を養うための方法や考え方を、具体的なステップとして紹介します。そこで紹介するメンタルワークスキルが、あなたの盾となってあなたを守ってくれます。

嫌われずに「言い返す」技術◎目次

はじめに――「言われっぱなし」から卒業しよう

第1章 言い返せないあなたの中に潜む 8つの行動心理──反論ブレーキ

◎言い返せない自分のタイプを知れば、解決策が見えてくる
◎あなたの内面に潜む8つの行動心理的要因とは?
◎言い返す言葉を知らない・出てこない症候群──行動心理的要因①「ボキャヒン(貧)」
◎声が心の中に留まって出てこない症候群──行動心理的要因②「イン(陰)ボイス」
◎ポジショニング気にしすぎ症候群──行動心理的要因③「ポジポジマスター」
◎自分攻め責め症候群──行動心理的要因④「セルフハンマー」
◎人と争いたくない、人を傷つけたくない症候群──行動心理的要因⑤「ノーファイト」
◎嫌われたくない症候群──行動心理的要因⑥「コビー(媚び)」
◎気持ちが麻痺ってる症候群──行動心理的要因⑦「エモーションゼロ」
◎そもそもあきらめてます症候群──行動心理的要因⑧「ギブアッパー」
◎自分を理解して初めて、「言い返す力」を育む手がかりが見つかる

第2章 めんどくさい相手の策略を暴き、対処する──無力化力

◎めんどくさい相手の策略を理解すれば、もはや恐れることはない

ストローマン論法

◎いわゆる「いちゃもん」「言いがかり」──心理スキル概要
◎議題・論点の歪曲。主題そのものを変えて、議論を堂々巡りにする──悪用事例①
◎「たしかに」&「そもそも」で話し始める──対応テクニック「承認&原点回帰」
◎「しかし」「でも」「だって」などの否定的な言葉は絶対禁止表現
◎言葉の歪曲。言葉やフレーズを恣意的に変更して、主張を変える──悪用事例②と対処法
◎表現・発言の切り取り。文脈から一部を切り離し、意味を変えて反論する──悪用事例③と対処法
◎安心感+「ご教示ください」で締める──対応テクニック②「相手の自尊心をくすぐる」

ダブルバインド

◎精神無限拷問──心理スキル概要
◎2つ以上のメッセージを同時にどちらを選んでもダメ――悪用事例①
◎教団の心理操作──悪用事例②
◎DVと心理的依存――悪用事例③
◎ダブルバインダーの背後にあるもの
◎ダブルバインドから身を守る方法──対処法
◎ハラスメントを事前回避する秘策──ダブルバインド殺し
◎それでも相手からの執拗なダブルバインドが続いたら……

人格同一性効果

◎人格抹殺──心理スキル概要
◎「行動」の非難ではなく、「人格」の非難をする──悪用事例
◎パワハラ的な人格同一性効果から身を守る方法──対処法
◎事実は1つだが、解釈は無限である

ニラ(睨)ハラ

◎睨みつけて恐怖や不安を与える――心理スキル概要
◎あなたをガン見し、睨みつける──悪用事例
◎ニラハラされたときには、相手のココを見る──対処法
◎不安恐怖症を打破するメソッド
◎「左目の法則」と「恐怖突入」

メモリーハック

◎相手の記憶に侵略し、改ざんする──心理スキル概要
◎記憶を疑わせて、自分の立場を固める──悪用事例
◎メモリーハックから身を守る方法──対処法
◎キラーフレーズ「ご迷惑になるといけないので」
◎大声で凄まれたときの対応法
◎記憶改ざんに抗弁するときの、真実性を強める伝え方

社会的証明の悪用

◎社会的集団圧力で従わせる──心理スキル概要
◎集団心理を巧みに操り、孤立させる──悪用事例
◎社会的証明の悪用から身を守る方法──対処法

ネガティビティバイアス

◎不安を煽って相手を操る――心理スキル概要
◎小さな批判で、相手を支配する――悪用事例
◎ネガティビティバイアスから身を守る方法①──対処法「白旗作戦」
◎ネガティビティバイアスから身を守る方法②──対処法「ネガハラプレイヤー」別対処法
◎ネガティビティバイアスの発動を抑える習慣
◎自信を得るためのステップ

誤前提暗示

◎間違った前提を相手に植え付け、操る──心理スキル概要
◎ギブミーフィードバック法──悪用事例と対処法
◎反復法の効用

一貫性の法則

◎一度行動させて、その後も続けさせる──心理スキル概要
◎小さな要求をした後、大きな要求する──悪用事例
◎一貫性の法則から身を守る方法──対処法

エンハンシング効果

◎ほめ殺して、無茶な要求をする──心理スキル概要
◎ほめて、断りにくくする──悪用事例
◎エンハンシング効果から身を守る方法──対処法
◎「バ畜」を生む根源

ドナハラ(怒鳴りハラスメント)

◎大声で威嚇する──心理スキル概要
◎大声で怒鳴って、恐怖や不安を与える──悪用事例
◎ドナハラから身を守る方法──対処法

カチッサー効果

◎心のスイッチを巧みに活用する──心理スキル概要
◎適当な理由をつけて、主張を貫く──悪用事例
◎カチッサー効果から身を守る方法──対処法
◎カチッサー効果を悪用する人の共通点

アサンプティブクロージング

◎自分の提案が合意された前提で、話を進める──心理スキル概要
◎こちらの都合を無視して、仕事を強引に振る──悪用事例
◎アサンプティブクロージングから身を守る方法──対処法

第3章 嫌われない言い返し方 「ポーカートーク」──カウンター力①

◎効果的に言い返すのに必要なのは、語彙力ではなく、カウンター力基本3パターン
◎「カウンター力」の1つ目──ポーカートーク
◎ポーカートークの基本3パターンと、7つの言い返し言葉作成テンプレート
◎目標は、敵対せず、侮られず、最終的には関係性が良好になる言い返し方

【テンプレート1】(承認)基本承認「相手の攻撃がなかったものになる」

◎相手が逆に戸惑う「ファクトベース承認」
◎「ネガティブエコー承認」は、ツラくなるだけ
◎「ファクトベース承認」で、相手は攻撃の意味を失う
◎「ファクトベース承認」の副次的メリット

【テンプレート2】(質問)説明責任追求「『どういう意味?』と聞く。たったそれだけ」

◎最強の問いかけ「どういう意味ですか?」
◎説明責任追求「どういう意味?」の効用
◎「どういう意味ですか?」以外の2つの説明責任追求系キラーフレーズ

【テンプレート3】(承認)リフレーム「からこそ思考」

◎「からこそ思考」で、ポジティブにリフレーム
◎リフレームのコツ
◎リフレームが難しいときの対処法
◎「ほめ言葉」かのようにリフレーム

【テンプレート4】(質問)ヘルプ&ティーチミー「相手の戦意を一瞬で削ぐ」

◎相手の攻撃から身を守る新しい戦略「助けてください」
◎なぜ「助けてください」は効果的なのか
◎「助けてください」の進化系「ティーチミー作戦」
◎仕事のやり方、進め方で攻撃的な発言を受けたときの対処法

【テンプレート5】(質問)比較「相手の余計なひと言は、これでシャットアウト」

◎相手の無用な非難をかわす
◎「なぜ今それを言うの?」への対応フレーズ
◎こちらの努力や成果を軽視されたときの対応フレーズ
◎「ありがとうございます! おかげさまで!」の心理学的な大きな効用

【テンプレート6】(質問)ツンデレ「相手をビビらせる最強のひと言」

◎ツンデレ返答で、自らの不適切な言動を考え直させる
◎ツンデレに関連する3つのキラーフレーズ
◎部下の成長を促すフレーズ

【テンプレート7】(質問)再定義「意味不明な批判や中傷に立ち向かうひと言」

◎あいまいな抽象的な言葉に対して、具体的な意味を説明させる
◎再定義を要求したいキーワード
◎言葉の攻撃が来たら、短い言葉でいいので打ち返す

第4章 心の弱さがバレない「ポーカーボイス」──カウンター力②

◎「自信のない声」の持ち主は、攻撃者の格好の的になる
◎心の弱さがバレない声の技術「ポーカーボイス」
◎ポーカーボイスを身につけたほうがいい人とその効果
◎「ポーカーボイス」のつくり方
◎巷にあふれる「口の形」では無理!? 余裕感&威圧感をつくる「口の形」とは?
◎攻撃にも屈さない「余裕感」を感じさせる「ポーカーボイスMJ型」
◎「ポーカーボイスMJ型」の特長
◎表情と心は密接につながっている
◎相手に「信頼感や真摯さ、威圧」を感じさせる「ポーカーボイスNHK型」
◎「ポーカーボイスNHK型」の特長
◎声の震えやこもりの原因は何か?
◎緊張下でも震えない声で、はっきりと話す方法──AKB発声法
◎声の暴力に立ち向かう声のつくり方──簡単腹式発声法
◎威圧感のある響く声のつくり方――逆腹式呼吸発声法
◎相手にビビリを感じさせない、軽やかな通る声のつくり方──ニャニャニャ発声法
◎あえて自分の感情や緊張を隠す技術

第5章 何を言われても 動じないメンタルのつくり方──クッション力

◎何を言われても動じないメンタルづくり
◎すべての人に「いい人」と思われる必要はない
◎他人に振り回されない自分になるためのデイリーワーク5選

おわりに

〈著者プロフィール〉
司 拓也(つかさ・たくや)

コミュニケーショントレーナー。声と話し方の学校「ボイス・オブ・フロンティア」代表。日本話す声プロボイストレーナー協会代表。活動歴は15年。年間セッション数は100以上。1万人以上のコミュニケーションの悩みを解決。幼少期のいじめ、学生・社会人時代になってからの上司や顧客からのモラハラ、パワハラ体験からうつ状態を経験。このままでは死んでしまうという危機感から「人の心を誘導し、相手を怒らせずにいじめやハラスメントを受けない方法を見つけ出せば、今後苦しむ必要はない」という強い思いから、心理学やコミュニケーションスキルを貪欲に探求。相手からのハラスメント的言動に対し、その攻撃力を無力化し、相手を怒らせることなく、言いたいことを言えるようになり、自分の心も強くなる「ポーカーボイス&トークメソッド」を開発。現在、心理学をベースとした対人コミュニケーションの講演やセミナーを開催。あわせてコミュニケーションスキルの講師を養成。

いかがでしたか?
 
著者は、日本で随一のコミュニケーショントレーナー心理学をベースに、話し方、声の出し方を、1万人以上にレクチャーしています。

嫌われずに言い返す、著者オリジナルのメソッド「ポーカーボイス&トーク」の重要エッセンスを、多くの会話事例を交えながら徹底解説した新刊『嫌われずに「言い返す」技術』(司 拓也・著)は、2月9日からネット書店および全国書店で順次発売されます。興味のある方はチェックしてみてください。

仕事でもプライベートでも使えるノウハウ満載の1冊
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