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フルノの最前線!北の大地で活躍する若きフィールドエンジニア達! vol.1

2022年冬、ちょうど北日本にその年最初の寒波が到来する中、note担当は北海道に向かいました。
目的地は湿原と夕日の街・釧路
観光地としても有名ですが、昔から漁業が盛んな地域で昭和後期〜平成初期にかけて何度も日本一の水揚げ量を記録しています。
現在も2000隻以上の漁船が集う全国有数の漁港で、サンマやスケトウダラが名産品として全国に出荷されています。
そして漁港あるところにフルノあり。1980年に釧路にサービスセンターを開設し、釧路港に集う漁師さんたちを支えています。

夕日が凍った海に映る幻想的な風景も釧路ならでは
釧路サービスステーションは釧路港から車で1分程度、まさに海の目と鼻の先

全国の漁港を巡り、その場所で働くフルノ社員を紹介する企画。その第二弾は釧路サービスステーションにて技術サービス職として働く4人のフィールドエンジニアをご紹介します。

左からいつきさん、梶谷さん、久末さん、そして美村サービスステーション長、
美村さんと斎さんが最年長で31歳、全国各地のフルノのサービスステーションの中でも特に若い世代のフィールドエンジニアが釧路には集まっています。

みんな地元は北海道、中には紆余曲折あって入社した方も

お話しを伺うと皆さん北海道の出身だそう。まずはどういう経緯でフルノに入社されたか聞いてみました。

美村さん「私は釧路が地元で、小・中・高と釧路の学校に通いました。そして高校卒業後、2010年にフルノに入社しています。
釧路育ちなので海そのものは身近にありましたし、給料やボーナスも結構良かったことからフルノにエントリーしました。ちなみに斎くんとは高校の同級生でもあります。」

斎さん「学校のクラスも別々だったので当時はほぼ付き合いはなかったですけどね(笑)
私自身は父が船舶関連の仕事をしていたこともあり、フルノ自体に馴染みがあってエントリーしました。ただ高校では溶接や旋盤せんばんを主に勉強していたのに対して、フルノでは電子機器を扱うので、最初は苦労したことをよく覚えています。」

ー 同級生同士で一緒に働けているのは素敵な縁を感じますね。最初の配属から釧路だったのでしょうか?

美村さん「入社後1年は2人とも西宮本社で新入社員研修やテクニカルセンターというところで製品知識の研修を受けていました。その後の配属については私は最初は釧路サービスステーションでその後根室に行き、そして昨年度からまた釧路に戻ってきました。募集の時点で"現地採用"ということだったので、他の同期も含めてみんな地元の地域に優先して配属されたようです。」

斎さん「逆に私の場合『配属はどこでもいい』って言ってしまったので最初は函館サービスステーションに配属でしたね。そこから札幌でも経験を積んで、地元釧路に帰ってきました。」

逆に函館出身で、現在釧路に配属されているのが入社4年目の久末さん。

久末さん「私も地元の工業高校を卒業して入社しました。高校の先生が『古野電気はいい会社だぞ!』と教えてくれて、そこから興味を持ちましたね。
本社での研修は半年くらい、すぐに釧路サービスステーションに配属になりました。」

ー研修期間が少し短かったんですね。すぐに仕事には馴染めましたか?

久末さん「私は工業高校の電気課卒なので、電気工事などは馴染みがあるんですが、フルノの場合、魚探や無線機、レーダーを扱うので、音波・電波といった知識も必要です。そのための勉強は苦労しましたね。
ただ電気工事士の資格なども取っていたので、工具の使い方なんかは最初からある程度分かっていたのはメリットですね。」

そして4人目は梶谷さん、新卒ではなく中途で入社されてまだ9ヶ月とのことですが、他の3人とは違った経歴にまず注目しました。

梶谷さん「私は釧路市の隣の厚岸市の出身で、地元の高校の水産課を卒業しています。そこから船乗りになろうと思い、道外の海上技術短期大学を経て、愛知県でタグボートに3年乗っていました。
実家が漁師をしていて、タグボートを降りた後は1年ほど実家の手伝いをしていました。その期間に電気工事士の資格を取得して、フルノに入社という流れです。」

タグボートは、船舶や水上構造物を押したり引いたりするための船

ーいろんな海洋に関連したお仕事をされてきたんですね。

梶谷さん「そうですね。過去の経験のおかげでレーダーやGPSといった舶用電子機器がどういうものかなんとなくでも分かっていたのは良かったです。ただ、タグボートと大型漁船を比較すると搭載されている製品群や数量が異なるので、その違いには驚きましたね。」

良い製品を良い使い勝手でお渡しする。
それがフィールドエンジニアの責任です。

インタビューの途中も合いの手やツッコミで笑いが起こり、和やかな雰囲気でインタビューは進行していきます。普段からのコミュニケーションの良さが伝わります。
続いてフィールドエンジニアとして普段どのような仕事をされているのか伺いました。

美村さん「新造船への機器設置やケーブル配線、または古い製品から買い替えてくださったお客さまの船での換装工事、そして故障した製品の修理対応や発生したトラブルの調査・解決など多岐に渡ります。」

レーダーやGPSのアンテナは船の高いところに設置されることが一般的。
時には高所作業もあるという。

ーかなり知識の幅も経験も必要な業務ですね。

美村さん「それも言えますが、個人的には接客業に近いとも感じています。サービスステーション内で作業だけすることはなく、お客さまの船に行って、要望を聞きつつ製品の取り付けを行います。時にはそのまま一緒に船に乗り沖まで出て、製品の設定やパラメーターの調整することもあります。
お客さまとコミュニケーションを適切にとり、要望を把握し、製品のパフォーマンスを最大限引き出すことが求められていると思いますね。」

狙う魚種や漁法によって同じ製品でも船によって設定が異なるのだそう。また換装の際はそれまでの使用感から変わりすぎてユーザーが混乱しないようにすることも大切なのだとか。
"例え良い製品でもユーザーの要望に合わせた設定が出来なければ使いづらい、役に立たないと言われてしまう"とフィールドエンジニアの仕事には重大な責任があると話します。

釧路は漁業が盛んということもあり、9割以上のお客さまは漁師さんなのだそう。釧路のフィールドエンジニアの年齢層が若いということは何か影響があるのでしょうか。

美村さん「私としては2022年の4月からサービスステーション長になりましたが年配の漁師さんが集まる会議に行くときはやっぱり緊張しますね。」

斎さん「ただ漁師さんも若い子がいくと結構可愛がってもらえることの方が多いなとは思いますよ。例えば久末君は車に何かを取りに行く時とか小走りで移動してたりするんですが、そういう仕事に対する一生懸命な姿勢も漁師さんはしっかり見てくれているので、特に可愛がられてるんじゃないかな。」

久末さん「そう言ってもらえると嬉しいです。丁寧な作業も心がけていますが、作業の時間も増えるとお客さまに負担いただく費用も増えますので、極力短い時間で作業を終わらせようと考えていますね。」

時には若手同士で連携して対応。経験の少なさを入念な準備と情報交換でカバーしている

釧路は"漁業のハブ港"  だからこそ生まれる繋がり

毎年7〜10月頃になると東北地方などからの巻き網の漁船が北上し、釧路近海で操業しているそうで、釧路港はその拠点となります。

斎さん「北上してこられる船のサービス対応も我々の業務なので、他の地域のサービスステーションから様々な情報をもらいますし、その期間は応援にも来てもらっています。こうして他のサービスステーションとつながる機会は多いのは釧路ならではのことかなと思います。」

繁盛期になると多くの漁船が釧路港に集まります

梶谷さん「他のサービスステーションから応援に来てくれた方が実は学校の先輩だったってことがありましたね。あと北上してくる巻き網船に同級生が乗船してたこともあります。」

過去の経験が色んなところで繋がってくるのはまさに"ハブ港"といった様相です。各地から集まるたくさんの船の対応をするのは大変ですが、その分他の店所より多くの経験ができ、学びも多いと彼らはいいます。
仕事のやり甲斐はどういうところにありますか?と聞くと

直接ありがとうと言われることですね。」

と美村さん。
その言葉に他の3人もうんうんと頷いていました。
釧路というハブ港を拠点として、日々奮闘されているフィールドエンジニアの方々の今回のお話、vol.2に続きます。


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