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フルノの最前線!北の大地で活躍する若きフィールドエンジニア達! vol.2

vol.1 では釧路サービスステーションで働くフィールドエンジニア4名に経歴や"釧路という地域で働くならではのこと"を伺いました。

vol.2 ではそんな彼らが昨年行った一番大変だった仕事、そしてステーションの外に出て漁師さんから伺ったお話を綴ります。

左からいつきさん、梶谷さん、久末さん、そして美村サービスステーション長

去年はこれが一番キツかった・・・全国のサービスステーションから集結して対応した海難工事

インタビューも後半戦、皆様に「何か記事に載せて欲しい情報はありますか?例えば大変だった仕事とか・・・」と聞いたところ、全員から「最近大変なのありました!」「キツかったエピソードはぜひ書いて欲しいです!」と食い気味のリアクションをいただきました。
その熱意に押され(?)、まずはそのエピソードをご紹介します。

美村さん「去年、釧路でとんでもない工事をしたんですよ・・・何があったかと言うとですね、それこそ巻き網船が一番忙しくなる時期にお客さまの船で海洋生物が船底に衝突し、ソナーが損傷するという海難事故がありました。」

海中に出るソナーのイメージ (古野電気 三木工場)

いつきさん「そしてそのソナーを交換するという工事が入ったんですが、3日くらいで2隻同時に実施するというかなりの過密スケジュールだったんですよね。」

美村さん「流石に釧路の4人だけでは絶対に対応できないので、銚子から2名、八戸から1名、あと境港から1名、合計8人で取り掛かりました。」

作業は市場がお休みになるカレンダー上の3連休に行うことになったそう。初日は船をドックにあげる作業から始まるため、18時から22時過ぎでキリのいいところまで。2日目は朝8時から同じく23時くらいまでの集中作業で粗方作業を完了させ、3日目には残作業をすべて終わらせることができたとのことです。

船底での作業の様子

斎さん「作業も勿論大変なんですが、応援に来てくれた4人のうち2名は途中でコロナに感染してしまって、、、、もうてんやわんやでしたね(笑)
あと2隻で3本ソナーを取り替えたんですが、すべて違うモデルでそれがまたややこしかったですね。手順が異なったりするので。」

美村さん「ここ2,3年は大きな海難工事はなかったので、我々も手慣れてるわけではないところでした。特に梶谷くんはほぼ初めてだったよね?」

梶谷さん「そうですね。ここまで大きな工事は初めてで、、、大変でしたね。ですが、ベテランの方々と一緒に作業する良い機会と捉えて前向きに取り組むことができたと思います。」

彼らの発する言葉の語尾からその壮絶さが伝わってきました。
時にそのような大変な工事は発生するそうですが、全員で作業するからこそ、若手へ業務を伝えるタイミング。
美村さんや斎さん、各地のベテランの方々が効率的に作業を進める様子を間近で見ることで、久末さんや梶谷さんにはたくさんの学びがあったようです。

フィールドエンジニアは休みが取れない?を変えていきたい。

ー 大変な海難工事、休日返上で取り組んだと教えてもらいましたが、その後しっかり休めましたか・・・?

美村さん「しっかり三連休は取り返しましたね。
休みに関して言えば、釧路サービスステーションは有休取得率も高くて、みんなで負担を分けつつ上手く働けているんじゃないかと思います。」

フルノでは長期休暇もあるが、その期間でも漁師さんは漁に出られます。時には緊急の連絡や対応も発生するとのこと。そういうことも考慮して、釧路フィールドエンジニアチームは長期休暇の前半対応チームと後半対応チームに分かれるなど工夫し、旅行に行ったりしやすい環境を作られているのだそう。

美村さん「近頃は趣味やプライベートを優先したいと考える人が増えている中で、我々の仕事は海の方々を相手にする仕事なので中々難しいところもあるんですが、チームワークとマネジメントで少しずつ変えていきたいなと思っています。
お客さまに迷惑はかけるわけにもいかない。だけど私も家族との時間も大切にしたい。
お客さまの信頼をしっかり維持しつつ、その上で休むときは気持ちよく休めるというのは大事だと思っています。」

またチームワークだけでなく、漁師さんとの関係性をしっかり築くことも働き方を効率良くするためには重要だと美村さんは話します。

美村さん「例えば漁師さんの場合、水曜日と土曜日が休みだったりするので、当然作業は水/土曜日に依頼されます。私も最初の頃は土曜日でも対応していたんですが、最近はまずはしっかり話を伺ってから日程を考えています。なので内容によっては水曜日まで待っていただくといった調整をさせていただくこともありますね。もちろん緊急の場合は即対応ですが、漁師さんとの信頼関係の上で柔軟に仕事を進めていければなと。
若い子たちにもそういう関係性をお客さまと作ってもらって、自分も大切にしつつ働き続けてもらいたいなと思います。」

"海の仕事=キツい"というイメージを少しずつ変えていきたいと話す美村さん。この釧路サービスステーションの若いチームがどんどん変わっていくことで良いモデルケースになってもらいたいと話を聞いていて感じました。

漁船訪問。フルノのフィールドエンジニアに求められていること。

最後に釧路サービスステーションを飛び出し、美村さんと近くの漁港へ。
案内していただいたのは『第五富丸』様。釧路を拠点に底引漁をされている船になります。およそ1年前に造船され、その際にALL FURUNOで機器も一新していただいたそうです。今回局長にお話を伺いました。

今回お世話になった第五富丸 様

局長「船を作るのに1年半ほどの期間がかかりました。機器に関しては斎さんが全部やってくれましたね。」

新しい機器が整然と並ぶブリッジは美しさを感じます。

レーダーのディスプレイが2式、整然と並べられている

ー 局長さんから見て釧路サービスステーションのフィールドエンジニアの印象はいかがですか?

局長「フルノのスタッフは喋りやすいのが良いですね。電話一本で色々教えてくれるしそこは助かっています。新造した直後は例えば無線に雑音が入ったりして結構連絡をとってたけど、最近は殆どないですね。」

美村さん「ありがとうございます。そうですね、この船では最初は無線機のノイズが問題になっていて、調査をしては局長さんに報告するを何度か繰り返していましたね。結局は航海灯からのノイズが無線機に悪影響を及ぼしていると分かったんですが、ノイズはどこから来るかが船によってマチマチなので難しいです。
あとは魚群探知機を最新のものに入れ替えていただきましたが、以前のものと同等に映るように調整するのに2回乗船して一緒に海に出させていただきましたね。」

乗船するときは画面を一緒に見て、映像の出方を調整するそうです

ー ちなみに今後どんな人がフルノに入ってくれるといいでしょうか?

局長「極力IT感を出してこない人がいいですね(笑) 最近は航海計器や漁労機器もハイテク化が進んでいますが、我々は漁師はそういったことに詳しい方はあまり多くないです。なので難しい横文字を並べられるより、分かりやすい言葉で説明してくれるのがありがたいです。」

美村さん「大事ですね。もちろん僕たちは詳しくないといけないし、開発や企画の人と話す上で専門的な用語や知識を知っておく必要がありますが、それをそのまま現場で漁師さんに伝えるのは良くないと思います。
実際に船の方々が使っている状況に合わせて、どういうことを求められているかを理解した上で、製品を噛み砕いて説明することが重要だと思いますね。」

魚群探知機ひとつでも魚種や漁法にとって用途や大切なポイントが異なったりするとのこと。その上で適切な提案をしていくことが現場の営業職やサービス職には求められているということがより実感できました。

ご協力いただいた局長さん ありがとうございました。

vol.3 へ続く


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