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思考の抽出と感情のワーク

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手を動かしながら考えるだけ考え抜く、そんな日常です。
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#障害

意思決定者が健常者だけの組織が、「障害の概念を変える」と謳うことに障害のある方が怒りを覚えること。ダブルバインドとアウフベーヘンの話。

意思決定者が健常者だけの組織が、「障害の概念を変える」と謳うことに障害のある方が怒りを覚えること。ダブルバインドとアウフベーヘンの話。

 意思決定者に健常者しかいない組織が、事業を通じて「障害の概念を変える」と謳うことに障害のある方が怒りを覚えるということは往々にして分かる。

 伊藤亜沙さんの著書の中でも、障害のある方に「障害を持たずに生まれてきたかったか」と聞くとNoと答える人が殆どだったという話もあった。これもよく聞くこと。理解もできるし腑にも落ちる。「障害」それ自体がアイデンティティになっているケースもあるし、別に障害に限

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大好きな言葉からふと突きつけられた障害や差別への課題感。『ここがロドスだ、ここで跳べ』

大好きな言葉からふと突きつけられた障害や差別への課題感。『ここがロドスだ、ここで跳べ』

 『ここがロドスだ、ここで跳べ』は、マルクスの「資本論」やヘーゲルの「法の哲学」で引用された有名な言葉で、とても好きな言葉です。改めて調べると、AKB48の曲にもなっていたので流石秋元さん、と思いつつ。(昔々、秋元さんについて記したのも思い出しました。noteは過渡期の記録が主題なので今と違う思考かもしれません↓)

 本題の言葉の出自は下記のようなイソップ寓話の物語です。

 出自となった寓話の

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「夏の雲は忘れない」を読み返しながら、理不尽な生と死に向き合う日。

「夏の雲は忘れない」を読み返しながら、理不尽な生と死に向き合う日。

「げんしばくだんがおちると ひるがよるになって ひとはおばけになる」(小学3年、坂本はつみ)

 毎年、「夏の雲は忘れない」のこの一節を思い出しながら、理不尽な生と死に向き合って生き続けることの本質を考えています。いつからか8月6日と8月9日は、誕生日よりも、自分の生き方について考える日になっています。

 「自分が死ぬ覚悟はできても、相手の兵士を殺す覚悟はできやしない」という兵士の言葉を反芻させ

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多様性をラベリングしてラベルの理解に努めるのではなく、唯々その人と向き合うこと。

多様性をラベリングしてラベルの理解に努めるのではなく、唯々その人と向き合うこと。

 改めて障害や多様性という言葉について考える時に大事にしている思考と、ここ数年社会で氾濫してしまっている「多様性」という言葉について、自分なりに少しでも再定義していく機会を作っているので今日はその記録を。言葉の定義は分断や誤解を生みやすいからこそ「今」の自分の考えを「書き言葉(エクリチュール)」として残しておきます。(明日には変わるかもしれないし、常に固執せず変革していきながら、いずれ未熟な自分を

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『メガネ』と同様のダイバーシティへ

『メガネ』と同様のダイバーシティへ

 眼鏡の普及とは比較にならないスピードで、義足や義手、テクノロジーが普及して欲しい。歳を取る事が怖くない社会をテクノロジーで実現したいです。
 
 最近よくダイバーシティ(多様性)インクルージョン(包括、受容)という言葉が使われていて嬉しいです。

 ただ、ダイバーシティという言葉が浸透してきたお陰で『障害者というのは個性やその人の中の多様性の一部でしかなくて、背が低い高い程度の個性なんだよ』とい

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