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インセンティブ【人は得することがないと動かない】の考察

経済学にインセンティブという理論があります。

インセンティブとは、人は得をすることがないと動かないというものです。

人や世の中のために動くといっても、そこには自分が行動することにより、世の中が少しでも良くなるという動機があるから人は動くと思うし、もし自分が行動しても何も変わらないのなら、自ずと動こうとする人は少なくなると考えられます。

また、人は自身の利益の為に動きやすいです。win-winは考えても、相手が勝って、自分が負けることに力を尽くす人はなかなかいないと思います。

ただ、人はこの理論を知らずに、または知っていて意図的に仕組みを作ることもあると考えます。

例えば、仕事で新規事業のアイディアの提出を求められ、その案が通ったら実際に自分の今の仕事を抱えながら、給与など条件が変わらずにその事業をしなければならない。

という指示が降りてきた場合、ビジネス案は提出しますが、敢えて通らないような案を出してやり過ごす。ということも実際にビジネスの現場では起きています。

下の者は冷ややかに見ていることもあり、上の者はそれに気づかず、若しくは気づきつつ、一握りの食いついてきた人の意見を採用し、その人の労力を利用しつつ、事業に活かすということもあります。

つまり、意図せず、若しくは意図しつつ、搾取する側と搾取される側にわかれることも発生します。

最近、他国で国民から行政に対して、改善案や困りごとを集約して、国民の意見を政策に反映させるということをITの力で行うという記事を読みました。

その場合、そういったプラットフォームを作ったとしても、上記のインセンティブの理論を仕組みに入れ込まないと、本当の意味で良い意見が集まらないと考えます。

もし、本当にいい意見があって、それで大きな政策ができるとしたら国民はもっと自分が得する方法でその案を生かすと思いますし、労力の割に実利が見合わないと思ったら案自体を出さないこともあると思います。

その案やアイディアに見合った実利が得られるのなら、いい意見を集約できると思います。

ただ、最初は自分の実績が無く、何度もそういったものに取り組みをして実績が認められ、実利を得られることもあります。

なので、その見極めがとても重要で難しいと考えます。

以上、本日はインセンティブの考察でした。

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