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感想|青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない/鴨志田一

◆ 基本情報

・作品名  青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない
・作者   鴨志田一
・出版   電撃文庫
・出版年  2014年4月24日
・ジャンル ライトノベル
・備考   テレビ・映画アニメ化

◆ あらすじ

 ――ねえ、キスしよっか。そう言って僕をからかってきた彼女は、しばらくして僕の前から消えてしまった。 図書館にバニーガールは棲息していない。その常識を覆し、梓川咲太は野生のバニーガールに出会った。しかも彼女はただのバニーではない。咲太の高校の上級生にして、活動休止中の人気タレント桜島麻衣先輩だったのだ。数日前から彼女の姿が“周囲の人間に見えない”という事象が起こり、図書館でその検証をしていたという。咲太は麻衣に協力する名目で彼女とお近づきになるが――? 海と空に囲まれた町で、僕と彼女の恋にまつわる物語が始まる。〈amazon より引用〉

◆ 宇宙ゴリラ的評価

・読みやすさ ☆☆☆☆☆ 5点
・筋の面白さ ☆☆☆★★ 3点
・芸術性   ☆☆★★★ 2点

合計 10/20

◆ 総評「ベテランの安定した面白さ」

「さくら荘のペットな彼女」を書いた、ベテラン作家「鴨志田一」によるライトノベル。

「電気羊はアンドロイドの夢を見るのか」有名SF小説のタイトルをパロディした思われる本作では、人間の透明化やタイムリープ、ドッペルゲンガーなどの不思議な現象が起きる。それらの不思議な現象は「思春期症候群」と呼ばれ、主人公がそれの解決に奔走するというのが本作の定型となっている。

SF作品の名をパロディしているだけあって、毎回物理学や天文学などの科学的な説明が少しだけ挟まれているのも面白い。シリーズ1作目である本巻は、ライトノベルを読み漁ってきた自分からすると少しだけストーリーに物足りなさを感じてしまう。

表現が少し難しいが、あまりにも王道的なラブコメをしすぎているのでは?という感覚になる。そんな些細な不満はあるが、作品としての完成度も高く非常に読みやすい。次回作へと続くような終わり方もしているので更に続刊に期待したいところ。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。


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