男性役を女性が演じるということで騒がれていましたが、お話の内容の評判が良かったので観てきました、「さかなのこ」。

冒頭にテロップで示されるとおり、主人公が男か女かとかいう性差は全く問題ではないですし、観ていて自然すぎて全く気にならないのはやはり演者の実力でしょうか。

ご存知、さかなクンの半生を描いた物語。

幼少期から大人になるまで、関わる周囲の人たち皆が、さかなクンがさかなクンのままで生きていけるよう後押ししている、とにかくそんな印象を受けました。

そして、周囲の人たちに恵まれていたように見えるのは、一番間近にいたお母さんの関わり方が良かったから。

父親が反対しようとも、学校の先生に諭されようとも、この子はこの子のままでいいと言い切って、自由にさせる度量と愛情。

そんな母親のもと、伸び伸びと育ったさかなクンのマインドに悪い人はいなくて、その姿勢をもって周囲の人たちと関わるからこそ、結果的に周囲の人たちの反応も優しくなっていくんだろうなと感じました。

ただ周囲の人たちや環境に恵まれたというのではなく、母親の愛を一身に受けて純粋に育ったからこそ汚れた世の中でまばゆい光を放ち、その貴重な光をそのまま保とうと周囲の人たちが自然に手を貸していくという、鏡の法則のような良い循環が生み出されています。

悪い人の出てこない映画は、心が洗われますね。

今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。