全然喋らないアクション映画
何も考えずに観れるアクション映画が好きなのですが、最近はどんどんエスカレートしていっていますね。
嬉しい変化でもあるのですが、アクションの場面がどんどん増えると同時に、セリフはほぼ無くなってきています。
例えば、「ジョン・ウィック」シリーズ。
ストーリーも至ってシンプルです。
引退していた殺し屋が、愛車を奪おうと強盗に入ったギャングに愛犬も殺されて、復讐のために立ち上がって相手の組織を全滅させる。
続編は、これまでの騒動から派生して再びちょっかいを出してきた別の組織をまた全滅させていくというパターンをシリーズ連続で繰り返す力技。
回を追うごとに会話シーンは減っていっているような気がします。
そして次に、「Mr.ノーバディ」。
脚本家も同じなのかな。
こちらは家庭を持った一見ごくごく普通の男性。
偶然バスの中で居合わせた行儀の悪いギャングと関わってしまった結果、争いになり返り討ちに。
自宅や家族にまでしつこくちょっかいを出してくるので、結局組織全てを全滅させるという、なんとも小規模なジョン・ウィック的展開。
そして、つい最近観て今回オススメしたいのがフィンランド版のジョン・ウィックとも言われている高評価の本作。
原題は「SISU」。
この単語は、ひと言では表現できないみたいで、次のような意味があるようです。
忍耐力、意志の力、頑張る力、困難に耐えうる力、 努力して諦めずにやり遂げる力、不屈の精神などを象徴する言葉。
フィンランドの国民性をこの「SISU」という決意の褒め言葉で表しているとのこと。
映画の中の主人公は、まさにこの言葉を寡黙に体現していきます。
第二次世界大戦終戦間際に、世間から離れて金を採掘していると、ナチスの敗残兵にちょっかいを出されて、せっかく苦労して手に入れた金塊を奪われます。
奪われた金塊と尊厳を取り返すために反撃に出て、ナチスどもを全滅させていくという極めてシンプルなストーリー。
主人公が口を開いたのは、ラスト数秒のひと言だけだったような気がします。
邦題は「イモータル」になるのかな。
流血シーンも満載ですが、スカッとすること請け合いのゴリゴリの骨太復讐劇。
フィンランドの素晴らしい景色と泥だらけのおっさんのコントラストもいいですし、「奪われた金塊を取り戻す」という極めてシンプルな動機を突き詰めて描写するだけでこんなに面白く撮れるのかと、復讐シーンを楽しみながら観れてしまいます。
かつてのランボーやコマンドーが好きだった世代にはオススメの一作。
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