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The Futurologist

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数十年後を見据えるアントレプレナーや科学者に届けるマガジンです。未来を予測する学問「未来学(futurology)」、グローバル課題、未来技術に関する最新情報をサクッと提供します… もっと読む
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#サイエンス

おもしろきことなき批評を面白く -星新½「時事ショートショート」集-

おもしろきことなき批評を面白く -星新½「時事ショートショート」集-

科学、政治、社会、ビジネス。芸能を除けば、ニュースや批評はいつだって難解だ。しかし、ちょっとしたユーモアでその壁を取り払うことは出来る。人民に批評的視点を与えることが出来る。すると、ほんの少し世界は動き出す。ニュースや季節の行事に基づく短編小説「時事ショートショート」は、そんな大袈裟な目的を持った小さな取り組みである。

作られ笑い

エモリー大学の脳外科チームは、大脳の内側面において、脳梁の辺縁

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DARPAが秘密裏に進める研究“SCORE”-(The Futurologist 2/16/19)

DARPAが秘密裏に進める研究“SCORE”-(The Futurologist 2/16/19)

アメリカの軍事研究機関「DARPA」は、ある興味深いプロジェクトをこっそりと推進している。「SCORE」と名付けられたプロジェクトは、科学的主張の実世界での再現性を、人工知能でスコアリングする取り組みだ。社会及び行動科学研究の再現性の乏しさは、かねてより事業や行政における応用の妨げとなっている。その点で非常に有意義なテーマだが、成果が日の目を見ることはまずないだろう。 主張通り行動してるか可視化さ

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天気予報能力の限界は2週間(The Futurologist 2/15/19)

天気予報能力の限界は2週間(The Futurologist 2/15/19)

技術発展をもってしても、天気予報能力の限界は2週間。サイエンス誌に掲載された最新研究が明らかにした。現状の限界10日間と比較すると、夢のない数字に映るかもしれない。しかし、何もかもを見通せる時代よりよほど夢があるとほっとしたのは、私だけじゃないだろう。

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独り身の孤独を救うタオル (The Futurologist 2/14/19)

独り身の孤独を救うタオル (The Futurologist 2/14/19)

バレンタインを独り身で迎えた我々に朗報だ。体温を感知して生地の暖かさを変える特殊繊維が誕生した。金属コート繊維が、伝わる熱を自動調整する仕組みだ。現状心温は察知出来ぬが、心配無用。我々独身にはまだ右手がある。スマホ片手に孤独な呟きを「スキ」ボタンで支え合えるのだ。

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悪夢「Theranos」の再来とVCを覆う暗雲(The Futurologist 2/13/19)

悪夢「Theranos」の再来とVCを覆う暗雲(The Futurologist 2/13/19)

Theranosの悪夢の再来、昆虫絶滅の危機、シリコンバレーの契約社員差別などをサクッとお伝えします。参照英語記事は、ブラウザ備え付けのGoogle翻訳でお楽しみください。

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イエローストーンと細菌農家が世界タンパク質危機を救う(The Futurologist 2/7/19)

イエローストーンと細菌農家が世界タンパク質危機を救う(The Futurologist 2/7/19)

無名のスタートアップが、食品大手ダノンを含む投資家から33億円のシリーズA調達を完了した。

その名は「Sustainable Bioproducts」。

培養肉、植物由来肉、昆虫食などが牽引する代替タンパク質市場を狙う新興企業だ。

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「人工的作り笑い」が支える脳疾患と鬱病の無い未来(The Futurologist 2/6/19)

「人工的作り笑い」が支える脳疾患と鬱病の無い未来(The Futurologist 2/6/19)

上司の退屈な冗談。

オチのない友人の長話。

あからさまなおべっか。

様々なシーンにおいて、人間誰しも作り笑いを一度は浮かべたことがあるはずだ。

この作り笑いは、概して意図的なものである。

我々は、「決して面白くも愉快でもないが、ここで笑っといたほうがことが円滑に進むだろう」と、笑顔を意図的に作るのだ。

しかし、作り笑いは決して後ろ向きな意味ばかり持つわけではない。

実際に、様々な研究

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