見出し画像

帰る場所は、どこ?

終わりのない苦しみを甘受し Darling 旅を続けよう あなた以外帰る場所は 天上天下 どこにもない (宇多田ヒカル/あなた)

最近、わが家にAmzon Echoが届いたので、大好きな宇多田ヒカルの歌声を思う存分、堪能している。

この「あなた」という歌は、彼女が自分の子どもに向けて作った曲らしい。

私も同じ母親としてこの歌を聴くと、共感しまくりでもう何とも言えない切ないような温かいような、そんな気持ちになる。

それで、ふと疑問に思ったのが、冒頭の歌詞。

あなた以外帰る場所は 天上天下どこにもない

ちょっと待てよ、と。

親が子どもの帰る場所になる、というのはよく聞くけれど、親の帰る場所が、子どものいるところなのか。

自分が当たり前だと思い込んでた価値観がひっくり返って、そしてしっくり来た。

確かに私は、子どもたちのおかげで、「帰る場所」が出来たのだ。

・出産するまで、気楽に生きてきた

大学を卒業し、新卒でIT系の企業へ入社。

会社員として目の前の仕事には注力するも、もっぱら頭の中は飲み会や週末の予定でいっぱい。

そんな独身時代を過ごしていた。

だけど夫と結婚し、めでたく子どもも授かり、初めての出産と育休を経て、初めて自分の人生を見つめ直すことになった。

それまで、何となくみんなが大学へ行くから進学し、何となくみんなが就職するから会社員になっただけだった私。

そして、みんなが保活をしてるから保育園を探し、見事に内定が出て、復帰することになった。

息子は0歳11ヶ月。

こんなに幼い息子と離れて、きっと寂しい思いもさせるだろう。

だったら。

私は息子に「お仕事って楽しいんだよ!」って、胸を張れるようになりたい。

出産して初めて、ちゃんと自分のキャリアや人生に向き合うことになったのだ。

・自分の人生を、自分の手に取り戻せた

仕事はもちろん、家事や育児に追われる毎日の中で、私は色んなものに縛られていることに気が付いた。

そして、「何となくみんなと同じだから安心だ」というレールの上を走ることで、自分の人生のハンドルを無意識に手放していたのだ。

仕事のやりくりや、日々の息子との接し方、夫との協力体制…何一つ、「みんなと同じ」では決められない。

自分が本当に求めているものが何かを突き止めなければ、毎日が苦しすぎて、全然楽しめなくなってしまう。

だから自分の内面と向き合い、思い込みや誰かに刷り込まれた常識を、一つずつ剥がしていった。

3歳になる前に保育園に預けるなんて可哀想、長時間テレビを見せてはいけない、お菓子は身体に悪い、10時間以上眠らせないと成長に悪い、バランスの良い手作りの食事を作ってあげて…

育児って、誰がいつ決めたのかもわからない常識が、ごまんとある。

それらを一つずつ吟味し、納得できないものは追い出して、自分なりに大切にしたい価値観を決めていく。

やがて自分が好きなものを好きだと言えるようになって、自分が正しいと思える道を選べるようになっていく。

そしてやっと私は、自分の人生を自分の手に取り戻すことが出来るようになったのだ。

・子どもが私の手を引き、帰る場所となってくれる

宇多田ヒカルの「あなた」の歌詞で、もう一つ好きなフレーズがある。

あなたと歩む世界は 息を飲むほど美しいんだ 人寄せぬ荒野の真ん中 私の手を握り返したあなた

子どもと手を繋いでいると、感じることがある。

手を引いているのは私だけど、安心感を与えてくれるのは、子どもだ。

一人でいるよりも、手を握る子どもがいてくれることで、私はこの子を守るためならいくらだって強くなれる、と思う。

手を引いているようで、引かれている。

教えているようで、教えられている。

子どもといると、いつだってそうだ。

与えているようで、与えられている。

だから、私たち親がこの子たちの帰る場所を作っているようでいて、

この子達が、私たちの帰る場所になっていてくれるのだ。

だって子どもたちが待っていると思うだけで、私は何が起きたって乗り越えられる。

いくらだって、挑戦できる。

この子達を守りたい、彼らに誇れる人生を送りたいと思うことが、私の人生の道しるべとなってくれるのだ。

これから挫けそうになった時には、この歌を聴いて、子どもに誇れる自分であり続けたいと思う。

共感していただけたら、"♡"を押してもらえたら嬉しいです!(noteのメンバーじゃなくても押せます!)

▷ ▷ ▷ Twitterはフォロワーさん1,000名超え!(感謝🙏✨)子育て、パートナーシップ、働き方…ワーママのリアルを毎日呟いてます!


この記事が参加している募集

コンテンツ会議

サポート下さると、心の栄養になります!とてもとても、嬉しいです。細く長く続けられる、元気の素になります◡̈♥︎