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【メンタル】人間関係から「悩み」が生まれる理由と「立ち直り」を邪魔する3つの考え方

「全ての悩みは人間関係から生じる」と言われています。

しかし、人間は社会性の生きものですから、一人で生きていく訳にもいきません。

最近もっぱら話題となっている「孤独」は、人生における幸福感や健康に甚大なダメージを与えることが分かっています。

だからこそ、きっと多くの人がそれぞれのコミュニティに所属し、そこでの役割を見出して、活躍しようとするでしょう。

しかし、そのような人間らしいやりとりの中に「悩みの種」は潜んでいるのです。

本記事では、まさに「人間関係調整」が仕事とも言える「教師」を取り上げて、悩みが生まれるからくりを紹介。

さらに、そのような「悩み」が長期化する要因についてもさくっとまとめました。

ぜひとも、軽い気持ちで読んでくださいね。


▼「教師」が燃えつきる理由とは

「教師は、あらゆる職種の中で感情疲労におちいる割合がもっとも高い。」

と言われています。

カリフォルニア大学バークリー校の心理学者であるクリスティーナ・マスカラ―クさんは、「職務バーンアウト」を研究する中で確かめたことの1つとしてこんな内容があります。

若くて有能な教師がを集め、教育困難校へ派遣するという取り組みをしている「ティーチ・フォー・アメリカ(TFA)」から派遣された教師でさえ、

「2年後に50%の教師、そのまた1年後には80%の教師が『教育』といいう仕事にいっさい関わらなくなる。」

という残念な結果ががでているのです。
#GIVE&TAKE

気になるのは、「燃えつきる理由」ですよね?

ここには、「教師」という職業特性が深く関わっているのです。

「教師」という仕事は、基本的に「子どもたちにつくす仕事」といってもよいでしょう。

学校という職場では、「子どもたちと楽しく授業するために必要だから、自分から進んで仕事時間を確保している」という主体的な理由で長時間働いている先生を多くみかけます。

しかし、この「つくす精神」こそ「燃えつきる理由」なのです。

#GIVE&TAKE」の中には、TFAから教育困難校へ派遣されたある教師の奮闘ぶりが掲載されています。

教育困難を引き起こす多様な理由を受け止めながら、「子どもたちに充実した教育を提供しよう!」とがんばるある先生は、しだいに気力を消耗していきました。

消耗したときの最善策は、なんといっても「休むこと」です。

しかし、その先生は、まったく逆の「さらに仕事に打ち込む」という方法で、「充実した教育が提供できていない」という”もやもや”の解消をはかりました

そんな先生らしいメンタリティが行きつく先は、「バーンアウト」だったのです。

この話には続きがあります。

理想の教育を追い求めた結果燃えつきてしまった先生は、教育に関係した別の仕事に意義を見いだすことにより復活したとのこと。

しかし、「立ち直る」というのは言うほど簡単ではない長期戦。

そんな長期戦になってしまう理由を3つ紹介します。

▼「ネガティブ」からの「立ち直り」を邪魔する3つの考え方

言うまでもなく、ネガティブは望んでいなくてもふりかかってきます。

もちろん、ネガティブを歓迎しないにしても、自分の成長につながる場合も多々あるのです。

だからこそ、「ネガティブを避けるのではなく、どう乗り越えるかが大切」なのです。

そのネガティブから立ち直る力のことを、「レジリエンス」と言われます。

できることなら身に付けておきたい「レジリエンス」ですが、なかなか思うように発揮できない要因は、ぼくたちの「考え方」にあり!!

心理学者のマーティン・セリグマンさんは、人が失敗や挫折にどのように対処するかを長年研究し、苦難からの立ち直りを妨げる「3つのP」を明らかにしました。それが、こちら、

①自責化(Personalization)
②普遍化(Pervasiveness)
③永続化(Permanence)

の3つです。

では、次章にて、ざっくりと解説していきます。

▼「レジリエンス」を邪魔する「自責化」とは

まずは、「自責化」から見ていきましょう。

というか、説明するまでもなく、「自責の念」にかられがちというのが問題であることは伝わっているでしょう。

そう、何かしらのネガティブが起きたとき、「自分が悪いのだ。」と自分を責めてしまう思考が、立ち直りを邪魔するのです。

もちろん、「何でもかんでもあいつのせい!」とするのもどうかと思いますが、全てを抱え込もうとするのは問題です。

ここは、一旦落ち着いて冷静に分析してみましょう。

きっと、「責任」というものは、全て「一人」にのしかかってくるものではありません。たとえ「失敗」という結果になったとしても、それぞれが、少しずつ責任を負う部分はあるのではないでしょうか。

1つずつ「誰の責任なのか」を明らかにする必要はありませんが、「自分だけの責任」と思いすぎないようにすることも大切なのです。

▼「レジリエンス」を邪魔する「普遍化」とは

次に、解説するのは「普遍化」です。

ざっくり言うと、「この出来事が人生の全てにおいて関係する」という思考に陥ることを言います。

「だめだ。もう、全て終わった。」なんて嘆き方がぴったりでしょうか。

例えば、大好きな彼女と離れなければならなくなり、「もう僕の世界は、モノクロになってしまった。」「きっと、二度と心から笑える日々は訪れないだろう。」みたいなこと。

「恋愛」においてのネガティブが「人生全般」を暗くしてしまうように考えることを「普遍化」と言います。

ここでも、一旦冷静になって考えましょう。

確かに、彼女との楽しい日々は、戻ってこないかもしれません。しかし、これまでの僕たちの祖先は、多くの出会いと別れを繰り返しつつ、繁栄を続けてきているのです。

ここまで思考を飛ばすとさすがに大げさに聞こえますが、簡単に言うと、それくらいのふり幅で考えることで、「レジリエンス」を発揮することができるのではないでしょうか。

「普遍化」の怖さは、「一部を全部ととらえること」です。

その戦略に取り込まれないよう、広い視野をもって「レジリエンス」を呼び起こしてくださいね。

▼「レジリエンス」を邪魔する「永続化」とは

最後にご紹介するのは、「永続化」です。

これも、読んで字の通り、「一時的なネガティブが永遠に続く」という思考に陥ってしまう罠を言います。

さきほど登場してくださった、彼女にフラれた彼は、もしかすると「普遍化」とともに「永続化」にもとらわれているかもしれません。

簡単に言うと、

「もう二度と恋なんてしない。」

と思ってしまうような状態とも言えます。

確かに、あれほど理想的な彼女が自分のもとを去ってしまったのは受け入れがたい事実です。

しかし、その受け入れがたいネガティブ感情が、これから永遠と続くことはあり得るでしょうか。

いや、あり得ません。

嬉しいのか、悲しいのか、人間の感情は、常に「通常モードに戻っていく」という特性をもっています。

どれだけ強いネガティブ感情も、残念ながらポジティブ感情でさえ、時間とともに「通常モード」にもどっていくでしょう。

強いていのなら、「ポジティブより、ネガティブの方が継続しやすい」ということは言えます。

しかし、いくらなんでも「永遠に続く」ことはあり得ません。

といったところで、悲しみに暮れる彼を立ち直らせることは難しいかもしれません。

肩に置いた手を振り払われ、「ほっといてくれよ!!」と叫ばれたのなら、しばし時間をあげましょう。

そう、彼には「時間」が必要なのです。

このように、ぼくたちはどんな「ネガティブ感情」から立ち直ることができるのですが、これら3つの考え方にとらわれてしまうと、立ち直りが難しくなる場合もある。

ただ、知識として悩みをこじらせる考え方があることを知っていると、落ち込んでいる大切な人を目の前にして、少しだけ冷静に対応できるでしょう。

そして、何より大切なのは、ご自身がこの考え方にとらわれないように対策をとることでなのです。

👇日常生活で取るべき対策をまとめました!

▼まとめ

本記事では、「燃えつきてしまう原因と、悩みを長期化する3つの考え方」についてまとめました。

ちなみに、「そもそも、レジリエンスが高いと良いことがあるのか?」と不思議に思った方もいらっしゃると思いますが、もちろんあります。

限られた「人生」という時間を有意義に過ごすことができるという個人的な理由から、

「レジリエンスが高い人は、周囲にもポジティブな影響を与える。」

という周囲への影響もあることが分かっています。

「レジリエンスの高い教師は、指導力が高く、より効果的な授業を行い、生徒の成績もよかった。」

というから、ないがしろにはできませんよね。
#OPTION B

他にもレジリエンスを発揮する方法をまとめた記事がこちら👇

ぜひとも、必要に応じて読んでみてくださいね。



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