見出し画像

寝不足注意報

最近、酷い寝不足を感じてつらい日と、ゆったり思う存分眠って気分爽快な日が、1日置きにとまでは言わないものの、交互に訪れているということに今日、気づいた。

寝不足だといろいろとうまくゆかない…というより、気分が落ちていき何をやってもいい感じにならない、ということに気づいてきた。寝不足が続くといい仕事はできないし生活も荒れる…ということではないか…?

ぼくの場合、なんというか、常に(いつでも食えなくなる可能性がある)という状況下で働いて暮らしているので、気持ちの有り様が事を左右する。落ち込んでいるといつ死んでもいいような気がしてしまう。危険だ。

どんなに厳しい状況下でも、気分よくしている。気分悪い場合は、なるだけ気分よさそうにしている、というのが大事だ。

と、ぼくは思い込んでいるんだ。

だから、寝不足の日は、なるだけ仕事はせず、早く寝たほうがいい。なんて都合よくゆけばよいのだが…

そういう時には、なるだけ"決断"をしないようにしたい。しなければならないと思われる前には、よく眠る時間をつくろう。と、考えているところだ。

 *

思い返せば、20代の中頃、大学での非常勤職を辞して、初めて会社勤めというものをやった時に、そこでの勤めは1年にも満たなかったのだが、自分でもよくわからないくらい仕事の出来も悪かったし、初めての勤めだから社会経験もない。しかし後から思えば、体調がよくなかったのだ。なぜだろう? その前年に経験していためまいのせいではないかと思っていた。が、違うな。

その会社は、10人ていどの小さな編集プロダクションだったが、社長含め全員が深夜を過ぎても平気で会社に残り仕事を続けていた。寝ないで仕事をするのが美徳のように思われている節があった。いまでいう"ブラック企業"の典型のような会社だった。新人のぼくも嫌々ながらそれに巻き込まれていた。

前にも書いたことがあったかもしれない、喋ったことは何回もあるのだが、「あと2週間で吃音を直さなければ解雇する」と隣のデスクからメールしてきた人の経営する会社だ。

ぼくは途中から、朝がしんどくてしんどくて、起きられなくなっていた。朝はいつものように遅めに出社していた(何時に出社しろという決まりはなかった(このことがすでにアヤシイ?)が、暗黙の了解で「だいたいこれくらいに」という時間があった)。新人のくせに。周囲からの冷たい目を感じた。が、だいたい毎日夜遅くまで(場合によっては朝まで)会社にいるんだからね。満足に眠れていないんだ。

ぼくは出版業界に対する憧れの気持ちなんざ最初から全く持っていなくて(全く! ですよ、見事なほど)、ただ知人の紹介で出会ったから入った会社だった。もし憧れていたりしたら、もっともっと無理してしまうのかもしれないなぁ。ぼくは早めに潰れて、時間はかかったが、その後もいろいろあり、乗りこえてきた。倒れる前に逃げるという技だけは、しっかり身につけたと思っている。

出版業界ではよくあることだと聞いている。でもぼくは、それを「仕方がない」とやり過ごしてきた人たち(自分もだ)には、ある種の責任があると思っている。

(つづく)

「道草の家・ことのは山房」のトップ・ページに置いてある"日めくりカレンダー"、1日めくって、6月26日。今日は、小さくて青い自転車の話。

※"日めくりカレンダー"は、毎日だいたい朝に更新しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?