労働新聞社

デフォルトだけは避けたい韓国経済|迷想日誌

日本にも影響が少なくない、隣国、韓国の経済状況の悪化が気になってきました。
一般報道などを総合しますと、最低賃金の大幅引き上げがボディーブローのように効いているのではないかと推測されています。
これは日本の最低賃金の今後のあり方にとっても参考となるのではないかと考えます。

韓国では、昨年16.4%、今年10.9%の最低賃金引上げを実施しました(来年は2.87%)。全体の経済規模が同程度拡大してい

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業務でのボランティアでの労働災害は?|労働実務相談Q&A

〈相談内容〉
このたびの大雨の被害により、従業員の通常業務を変更し、ボランティアを命じる予定です。作業中の負傷等に関しては労災保険が適用されると考えていいのでしょうか。

〈回答〉
 ボランティアに関して、例えば、「会社行事」としてみたとき、通常、個別事案として目的や、参加方法、参加強制の程度、費用負担などによって判断が行われます。一般的に、自由参加といったとき業務遂行性は否定される傾向にあります

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2040年を見据えた令和2年度・厚労省予算要求(下)|迷想日誌

令和2年度の厚生労働省予算概算要求で、様ざまな労働・雇用事業が挙がっています。
柱は、(1)誰もが働きやすい社会の実現へ向けた働き方改革の継続、(2)全ての人が意欲・能力を生かして活躍できる環境の整備――の2つです。

「誰もが働きやすい社会の実現へ向けた働き方改革の継続」で最も予算規模が大きいのが、「最低賃金・賃金引上げに向けた生産性向上と同一労働同一賃金対策」の1400億円となっています。前年

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50人未満事業者もストレスチェックを|「ちょっと言わせて」

世界的な競争は激しくなるばかりで、日本の労働力人口が減っていくのも確実な情勢です。それでも企業が成長しないと、国はもとより国民一人ひとりの生活も怪しくなります。だからみんなで頑張りましょう――働き方改革が必要になった背景をざっくり眺めればこんなところではないでしょうか。

企業の手かせ足かせをできるだけ外して動き回りやすくする一方、そこにいる働き手たちがやりがいを持って働けるようにすると同時に心身

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2040年を見据えた令和2年度・厚労省予算要求(上)|迷想日誌

厚生労働省の「令和2年度予算概算要求」がまとまりましたので、その概要をみていきたいと思います。

一般会計要求額は全体で32兆6200億円で、前年度を6600億円、2.1%増加となっています。特別会計分野の労働保険特会は、3兆8400億円で、同510億円、1.3%増加です。年金特会は、69兆9200億円で、同1兆3400億円、2.0%増加です。

令和2年度の政策の柱ですが、団塊ジュニア世代が高齢

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芸能人は労働基準法の労働者扱いになる?|労働実務相談Q&A

〈相談内容〉
芸能人の契約に関するトラブルが報道されましたが、中には「解雇」と表現しているものもありました。そもそも労働基準法が適用される労働者に当たるのでしょうか。

〈回答〉
 芸能人の労働者性(昭63・7・30基収355号)では、下記の4つの条件を判断基準にしています。

 ①当人の提供する歌唱、演技等が基本的に他人によって代替できず、芸術性、人気等当人の個性が重要な要素となっていること、②

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さらなる失業改善の余地は?|迷想日誌

総務省の「労働力調査」によりますと、6月の完全失業率は前月比0.1ポイント低下して2.3%と再び低水準に向かっています。
 多くの産業では人手不足に見舞われ、東京商工リサーチの調査では、今年1~7月に従業員退職などによって起きた倒産は227件に達したとしています。

 このような状況が続いているにもかかわらず、労働者の賃金水準が目に見えて上昇しない原因はどこにあるのでしょうか。
 賃金が上昇しなけ

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年休の計画的付与について教えてください|労働実務相談Q&A

〈相談内容〉
年次有給休暇の5日取得義務を計画的付与(一斉付与)で対応するため労使協定を締結しました。ところが、どうしても日程をずらさなければならない事態が生じました。労使協定を再締結する必要があるのでしょうか。

〈回答〉
 計画的付与の場合には、労働者の時季指定権および使用者の時季変更権はともに行使できない(昭63・3・14基発150号)と解されてきました。ただ、学説などでは、計画年休の規定に

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“埋もれた資源”を全企業に|「ちょっと言わせて」

言うは易い、と当局からは叱られるかもしれませんが、高齢だからとはいえ、仕事の最中に転んで怪我をするのを防ぐことまで国を挙げて議論することなのでしょうか?
実際、そんな動きが厚生労働省を舞台に始まりました。

人口が減り、必然的に労働力不足も顕著になっているご時世ですから、女性や高齢者の就労に頼らざるを得ない状況にあるのは分かります。
そうした人々は一般の成人男性と比べて体力的に劣る面がある。だから

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吉田松陰はなぜ激動明治を築けたか…夏季休日に想う|迷想日誌

今年も夏休みが終わりました。この休日を利用して、640ページに及ぶ一冊の文庫本を読破しました。童門冬二著の「小説吉田松陰」です。
ご承知の通り、松陰は、明治維新を創出したうえに、初期の明治政府をけん引した多数の重要人物を育てました。
近代日本の父といっていいでしょう。松陰は、どのような魅力を持った人物だったのか、詳細が知りたくなったのです。

松陰が主宰した「松下村塾」(実際には松陰の叔父が開設)

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