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【形意拳譜】歩法手法五恶

[歩法手法五恶] 
步法者,寸步、垫步、剪步、快步是也。一尺远近,则用寸步;三五尺远,则用垫步;六七尺远,则用剪步;丈八尺远,则用快步。步法中为快步最难,是起前足,则后足平飞而去,如马之奔,如虎之践。步法者,足法也。足之要义,是起翻落钻,起者如手上翻之撩阴;落钻如石之沉水。夫足之进忌踢,进则用踩,踩者如鹰之捉物也。

手法者,单手双手是也。单手起,往上长身而钻;往下落,缩身而翻,形如鹞子穿林,束身而起,展身而飞。双手上起,两肱似直非直,似曲非曲,形如举鼎;手落,似猛虎搜山。然其要者有五恶:即抓、扑、裹、舒、绝也。拳经云:抓为毒,扑如虎,形似猫扑鼠;裹为护,身不露,敌来吾先顾;抖要绝,力舒展,打倒还嫌慢;心要毒,手如弩,出手如蛇毒。总而言之,手不离足,足不离手,手足不能离身。分而言之则万法,合而言之则归一气。三回九转是一势,正此之谓也。上法以手足为妙,进步以手足为奇,以身为纲领,其运用进身而发势,三节要明,四稍要齐,内五行要合,外五行要随,远近应时而用,心一动而即至,其理法行于外,发著于六合之远,承上接下,势如连珠箭,何虑他有邪术!知此道理,神奇技也。

歩法とは、寸歩、墊歩、剪歩、快歩である。 一尺離れていれば則ち寸歩を用いる。三から五尺離れていれば則ち墊歩を用いる。六から七尺離れていれば則ち剪歩を用いる。八尺離れていれば快歩を用いる。 歩法の中で最も難しいのは快歩であり、これは前足から起こり、すると後足が平らに飛んで行き、それは馬が駆けるが如く、虎の踏みつけの如く。歩法は足法でもある。足の重要な意義は「起翻落鑽」であり、起とは手を上に翻す如くこれ撩阴であり、落は鑽し沈んでゆく石の如く。その足が進むに忌むのは踢(蹴り進む)、進む時に用いるは則ち踩、踩とは鷹が物を捉えるが如くである。

手法とは、単手双手である。 単手の「起」は上に長く行く鑽、下に落ち行き、身を縮めるは「翻」であり、その形は鷂の子が林に穿ち、身を束ね起こし、身を展げ飛ぶが如く。双手が上がり起こる時は、両肘は真っ直ぐのようで真っ直ぐでなく、曲がっているようで曲がっておらず、その形は鍋を挙げるが如く。手が落ちるは、山で獲物を探す猛虎のよう。それらの要は五悪(悪は悪いという意味ではなく、狂暴などの迷いのない力)「抓」「扑」「裹」「舒」「絶」である。 拳経によれば、抓(掴む)は毒(威厳、疾敏)であり、扑(飛び掛かる)は虎の如く、形は鼠に飛びかかる猫のように。裹(巻きつける)は护(守り)、身は露わにせず、敵が我より先に来るように気にかける。抖(振るう)は絶(絶つ)を要し、力を伸び展じ、打ち倒すにやはり慢を嫌う。心は毒(威厳、疾敏)を要し、手は弩の如く、手が出るのは蛇の毒(威厳、疾敏)の如く。要するに、手は足から離れてはならず、足も手から離れてはならず、手足は体から離れることは出来ない。分けて言われるは則ち万法、合わせて言われるのは則ち一気を帰すことである。三回九転の一勢は、正に之のことを指す。上法は手足の妙(巧妙)を以て、進歩は手足の奇(意外である)を以て、身を以て指針とすることで、其の身が進む運用の勢は発される。三節は明(明らか)を要し、四稍は齐(整然、揃える)を要し、内五行は合(合わせる)を要し、外五行は随(従う)を要し、遠近は適時用いて、心を一動すればすぐに至り、その理は外に行き、六合の遠さが発し著れる。これらの事から説き起こすに、勢は連珠箭(連続発射できる弓)の如くであり、どうしてそれらに邪術(呪術などの不当な法術)であると思うのだろうか、いやないであろう。この道理を知ることで、神奇な技となる。

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