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FC東京×川崎フロンターレ J1リーグ 第1節 2022.2.18


こんにちは! へーこです!

今回はFC東京×川崎フロンターレの2022シーズンの開幕戦のレビュー記事を書いていきます。

早速スタメンから見ていきましょう!

スタメン

東京は433のシステムを選択。注目はもちろん今年の全国高校サッカー選手権で青森山田を主将として優勝に導いたスーパー高校生ルーキーの松木玖生。GK、CBは新加入のスウォビク、トレヴィザン、木本の三人が固めた。また、右SBも本来はアタッカーである渡邊が起用され、代わりに代表帰りの長友はベンチスタートとなった。森重がメンバー外となったのが少し気にかかるところではあるが(コロナの影響?)早くもアルベル新監督の色が見える人選となった。

一方の川崎は昨シーズンから引き続き433を採用。富士フィルム・スーパーカップからスタメン一人を変更し、マルシーニョが先発で起用された。

東京の保持時

◆明確だった意思と「ひっくり返し続けることができた」理由

はっきりと明確であったのは、AKの大島の脇のスペースを狙っていこうというチーム全体の意思。このエリアをどう攻略していくのかというところにこのゲームのポイントがあった。

よくポジショナルプレーというと幅を広くとって相手ブロックの間隙をついていくというイメージがあるが、奥行きを使った攻撃もポジショナルプレーには大事だ。その意味で言うと、この試合の東京は幅をとる攻撃よりも奥行きを使った攻撃に重きを置いていた。

この日の川崎は試合の中で一貫してハイプレスを行い続けた。そのため、大島の脇のエリアは広く空いているということが多く、東京はあえて引き込んだ位置でボールを回し、川崎を釣り出してから局面の反転を行い続けた。

①ロングボールでの裏返し

この日の東京は川崎にある程度プレスをはめられてもあまり困ることはなかった。ロングボールを蹴りこんで逃げさすればよかったからである。東京はハイプレスをかけてくる川崎の中盤の脇坂、チャナティップの2人をおびき出して、空いた背後のスペースに積極的にロングボールを送りんだ。そして前に張っているレアンドロ、ディエゴが降りてきてポストとなり、上がってきた中盤の選手を使って攻撃を加速させることが多かった。川崎のアンカーは大島で守備範囲は決して広くはない。加えて、東京の中盤には運動量で貢献できる松木、安部がそろっていた。ディエゴ、レアンドロの二人が収めることができなくとも中盤にこぼれたルーズボールを松木、安部の2人が拾って攻撃につなげることもあった。

ロングボールでの裏返し

②SBからの斜めのボール

これも上のものと同様に川崎の選手を引き出すのが大前提。川崎の3トップに対して東京はSBが高い位置をとらずに4vs3の数的優位を作り出してボールを保持する。そこからSBがフロンターレの2IHの背後に空いたパスコースを使ってディエゴ、レアンドロへボールを供給していく。

SBからの供給

③SBによる侵入

これは試合終盤に長友とレアンドロが見せたものだ。CB木本が大外に張ったレアンドロにボールを供給したタイミングで長友がIHチャナティプの背中側のスペースへランニングし、結果的にPA付近でのFK獲得に繋がった。

東京の非保持時

東京は非保持時に松木がサイドに流れ442の形を組んで守備を行った。立ち上がり一番初めにチャンスを作られたのは5分のシーン。リスタートで素早くチャナティップがボールを受けると渡邊の背後へ走ったマルシーニョにスルーパスを通されてしまった。このシーンにこの試合の危険な場面は行う宿されていたと思う。433から442に可変を行うと、瞬間的にチャナティップは空きやすくなっており、この試合の東京はここの捕まえ方に終始手を焼いていた。

また、渡邊凌磨は不慣れなポジションということもありマルシーニョが再三、背後に走るのを許してしまい、後半早々長友と交代をした。今後そのままSBをするのか、アタッカーのポジションに戻るのかはわからないが、試合終盤のパフォーマンスを鑑みると長友が優位に立っただろう。

442によるブロック形成


「質」と「量」の補完

◆守備における補完

今までの試合とはっきり違ったのはレアンドロの活躍だった。攻撃では抜群のセンスと技術を遺憾無く発揮するこのブラジル人は守備時の貢献が少なく扱いづらさのある選手でもあった。しかし、今節ではアルベル新監督は松木玖生を右のIHに置くことによって守備時には442に可変。レアンドロを守備のタスクから解放した。豊富な運動量と球際の強さを誇る松木玖生に彼の周りの守備を一任することによって、レアンドロは守備時にも高い位置に残ってカウンターを狙い続けることができた。

◆攻撃における補完

松木玖生、安部柊斗の二人は「量」での貢献ができる選手であり、スペースに向けてダイナミックにアクションを起こしていくことで生きる選手である。一方のD.オリヴェイラ、レアンドロの二人はオンザボールの「質」で勝負する選手だ。ブラジリアン二人が相手を引きつけて作ったスペースに対して若武者二人が飛び込んでいく。そのようなシーンがこの試合では散見された。

前線二人と2IHの補完関係


終盤に見せた5レーン整理と今後への展望

冒頭でも述べた話だが、この試合奥行きを使った効果的な攻撃は行えていたものの、幅を使った攻撃はあまり見られなかった。左サイドは永井がずっと張っていたものの右サイドでは松木、レアンドロ、渡邊のだれが大外に張るのかが曖昧になっている時間が多かった。レアンドロ、松木の二人は外ではなく中央で良さを発揮する選手であり、渡邊も攻撃の組み立て上高い位置まで出ていくには時間を要したからだ。試合の終盤に入って生粋のドリブラーである紺野がはいいたことによりそこの役割分担が整理され、幅を使った攻撃ができるようにもなっていった。ただ、この場合は右のSBの長友が内側に入っていく必要があり、そこの役割整理にもまだまだ手の施す余地がありそうである。

試合終盤に紺野が投入されたことにより右サイドの役割に秩序ができた

試合結果と終わりに

ここまで読んでくださってありがとうございました。今後も一緒にアルベル東京を応援していきましょう。

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FC東京×川崎フロンターレ J1リーグ 第1節 2022.2.18
0-1
得点者 川崎 L.ダミアン









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