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お礼&愚痴:「超能力者のバンドマンあるある」を募集していました

■「超能力者のバンドマンあるある」ご協力ありがとうございました

お世話になっております。ロックバンド、HAUSNAILSのギターとボーカルの方の源壱将です。初めましての方のために軽く自己紹介しておきますと……とりあえず、バンドやってます。公式Twitterやどんな感じで活動しているかなどリンク貼っておきますので、気になったという奇特な皆さまは是非目を通して頂ければと思います。

偏好文庫/偏光レコードTwitter(運営です)

(最近の活動の記録です)

(いわゆるディスコグラフィや歌詞です)


さっそく本題へ移らせて頂きます。今回はいつも(?)のような日常の記録でなく、お礼がしたくてPCを開きました。

実は水面下で、『コロモー』というサービスを利用して「超能力者のバンドマンあるある」を募集していました。

(2回も)

コロモーはおれも大好きなオモコロの運営会社がやっている、不特定多数に聞きたいことなどへの意見を集めることが出来るサービスです。暢気な知恵袋みたいなイメージをしてもらえれば良いかと思うのですが、大喜利的な使い方も推奨されているのを発見して、ちょっと面白そうだなと思ってレーベルの名前を勝手に使って試しにやってみました。

こんなのとか、

こんなのとか、

こんなのとかあって、

本家オモコロの雰囲気を感じる馬鹿さ加減で最高なのです。大好き。

で、何故こんなご陽気な企画(と言うほどのものでもない)に及んだかと言いますと……

■企画の意図

先程書いた通り、単純に面白そうだったから、です。

おれ、SF系の小説やラノベがとても好きです。涼宮ハルヒシリーズは学生時代めっちゃ読み込んだし、筒井康隆や伊藤計劃、星新一も子供の頃から大好き。最近は北野勇作の『イカ星人』にビビり散らかしました。
そんな話はどうでもいいんだけど、そんな感じなので完全にウケ狙いです。何故「超能力者のバンドマン」なのかって言うと、自分がバンドマンだから。うちのバンドはコミック系の曲もやるのでそのうち歌詞のネタとかにもするかもしれないですし。確実に言えるのは、断じて自分が超能力者だからということはないということです。ていうか普通に、そんなわけないじゃないですか。何やこの脚注。

で、結局どうなったかと言いますと。これが意外と集まりました。正直せいぜい2、3件とかしかないかと思ったけど、少なくとも倍以上は集まった。嬉しい。あんまり嬉しいからその中から特に面白かったものを時々Twitterで放流させてもらっていたのだけれど、せっかくなので今回はここでそれらを引用しながら紹介させて頂こうと思います。ご笑覧(?)あれ。

■「超能力者のバンドマンあるある」傑作選

<その1>普通に便利

・ギターを叩き壊した後に時を戻す能力で復元する

ステージ上に散らばった破片なんかも全部集めて「ギターの時間」だけ戻して……というちまちました作業をしていそうだなと

>バンドマンって基本売れるまで貧乏で、メジャーデビュー直前まで必死にバイトしてた先輩の話とかもよく聞くので、普通に出来たら便利ですよね。それにしても物体ひとつだけの「時間」を巻き戻すのとか普通に出来るんやろか。ユリ・ゲラーでも無理じゃなかろうか。

・ファンクラブの内容はテレパシーで届く

会員限定ライブの情報とか

>これめっちゃ便利だと思うんすよ……解禁前の情報漏洩の危険性も低いし、どんなパスワード付きのオンラインストレージより便利ですね。まあうちまだファンクラブなんかないんですけど。あれってここだけの話、デカいレーベルがバックについてないとムズイんですよね。それかfantiaやな。

<その2>普通にダサい

・マジシャンっぽくなってくる

>マジレスするのもダサいんでアレなんですけど、多分ガチの超能力者程人前で能力の披露とかしないんですよ。これ豆です。

・客を幻影で増やして見せている

まるで人気バンドだが収益が増える訳ではない。

>もう虚しいんよそれは

・すぐマイクスタンドが曲がる

調子乗るといつもああなるんだからもう

>これはもうガチでよくあるんですみません。うっかりするとマジで何でもかんでも折り曲げたり溶解させたりしちゃうので、MCでテンション上がった時とかめっちゃ怖いです。なるべく冷静なパフォーマンスを心がけています。ロックミュージシャンなのに。

<その3>普通にちょっとやってみたい

・CDのジャケットで超能力で出した炎を纏ってる

「ジャケットのCGがチープ」などの批評を喰らって本物なのになぁと落ち込む

>普通にかっけ〜しCGデザイナー雇う必要もないから便利だけど、多分普通に死にます。自分から出てる炎とはいえ炎には違いないので……。

■「超能力者のバンドマン、インタビューが一番苦手」説

いや、皆さんほんまに想像力豊かで楽しかったです。ありがとうございました!
一言ずつコメントもさせて頂いたんですけど、なんか……アレっすかね? もしかしておれ、あたかも超能力使えるかのようなコメントしてません……???

いやいや、勿論これもおれの単なる想像です。先にお話したようにSFモノが好きですし、ちょっと変なバンドメンバーと一緒に活動しているのでこれぐらいの簡単なネタなら妄想ぐらい出来ますよ普通に。

そんなおれは常々思っているのですが……

今回の「超能力者のバンドマンあるある」では色々な「超能力者のバンドマンが困っていそうなこと」的なネタを投稿してくださった方が多かったんですが、超能力者のバンドマンが最も困ることって、インタビューなんじゃないかと思うんです。

おれ自身はまだしがないインディーズのバンドマンでコロナの大打撃も食らったりしているほどなので苦手だと思える程インタビューを受けた経験はまだないのですが……実際のところ、良い思いをした試しがないです。

ここで具体例としていつかおれたちHAUSNAILSが受けたインタビューの内容を引用させて頂きたいと思います。これ自体は残念ながら色々な大きいオトナの事情でお蔵になってしまったものなので、ここで引用してももう問題ないことを先に記しておきたいと思います。


(※一旦広告です)

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(HAUSNAILS1stEP『WANDERLUST.EP』ライブ会場などで発売中!!!)


インタビュアー「では、今日はよろしくお願い致します! あれ? もしかして、4人とも緊張されてます?(クソッ、長ぇフェスのレポ締め切り前で時間なくってレビュー書いたEP以外前調査ゼロだわ。顔と名前とパートすら一致してねえけどなんとかなんだろ、このテのマッシュロン毛派手髪サブカルバンドはどうせ大した感慨もなくバンドやってんだからよ。心の準備もないままにレーベルがついてあれよあれよという間に恋愛映画のタイアップでも取って、大きいオトナに食い物にされちまえ!)」

フジマル(Gt)「インタビュー、まだ慣れないので……申し訳ないです(苦笑)(初めてのWebメディアだったけどなんか優しそうなひとで良かったなあ〜。予備校の先生にいそう。ハゲてるけど)」

おれ「よろしくお願いしますー(初っ端からご挨拶やな。もしかして元バンドマンで、夢やぶれてこっちの業界志したクチか。ヒネとんな〜)」

インタビュアー「楽にしてくださいね。今日は沢山喋って頂かないと困るんだから!(適当に持ち上げて気持ちよくさせて、適当に喋らせて早めに切り上げるかあ)」

おれ「あ、ありがとうございます……(“沢山”は喋らす気なさそうやな……)」

(〜中略〜)

インタビュアー「今回の初全国流通盤になる『WANDERLUST.EP』だけど、特にキヨスミくんが手がけたリードの『WANDERLUST』と『DRUNK ROCK SHOW』からは歌謡曲だけでなくグラムロックの影響も感じられたなと思うのですが、キヨスミくんのルーツってその辺にもあるの?(もうレビューに「グラムの影響を感じる」って書いちまったから違うって言ったら殺す)」

キヨスミ(Vo/Ba/Syn)「うーん、海外の“本場の!”って感じのグラムからの影響はあんまりない気がします。一番影響を受けているのはやっぱりイエモンですね。あとは椿屋四重奏。残響系のバンドやKEYTALKにも憧れがあります。確かにボウイやTレックスなんかも聴いてきてますけど、影響を受けたというのは、流石に烏滸がましいと思っています(うわ、今日のインタビュアーやっぱり洋楽マウンティングおじさんだよ……めんど……)」

フジマル「うちのバンドはみんな割とバラバラなんすよね、ルーツが。みんなが聴いてきてるのって、強いて言うならボカロとヴィジュアル系ぐらいかな?」

インタビュアー「ヴィジュアル系の源流にもグラムがあるようだけれど、そこまで意識してない?(グラムの影響あるって言え!!! 言えよ!!!)」

キヨスミ「してないっす。今回は、ロックのコンテクストでポップスをやろうっていうのがメンバー全員の密かなテーマだったので。自分達が今まで耳にしてきた日本のポップスの焼き直しみたいな。それこそボカロやアニソン、じいちゃんばあちゃん世代の歌謡曲まで網羅して。どっちかっていうと、自分自身のルーツを辿って作った感じっすね(コイツ、うっかりレビューとかで「グラムの影響が〜」とか書いちゃって、その裏付け取るために俺からグラム引き出したいんじゃない……?)」

おれ「(大当たりや)」

フジマル「(なんかこのインタビュアー、思ったより面倒くさそうなひとだな…ま〜業界にもいろんなひとがいるからしゃーねえか、気にしないようにしよ)」

インタビュアー「じゃあ尊敬しているミュージシャンのルーツとかは辿らないんだ? 源くんは?(どーせ安っちい国内ミュージシャンしか聴いてきてねえんだろ、予想通りの薄っぺらい若手だぜ)」

おれ「(腹立つ)あ、いや、みんな辿らないわけやないと思いますけど……でもそもそもルーツ、洋楽やないといけないですか……?」

インタビュアー「え、いや、いけなくはないけど……(げ、やらかした。言葉にトゲが出ちまったか?)」

おれ「(おれもやらかしたわ)や、おれ、ポルノグラフィティと椎名林檎さんがずっと憧れなんすけど、ポルノの晴一さんはバービーボーイズみたいなバンドやってたんすよね、学生時代に。林檎さんはモータウンとかのR&Bがルーツにあるみたいで。だから、日本の偉大なミュージシャンにもみんな洋の東西を問わずルーツミュージックがあると思うんすけど……」

フジマル「多様性ってヤツっすよね。あんまりこだわりすぎちゃいけないと思ってます。洋楽邦楽とか、ジャンルだとかに」
おれ「(フッちゃんまじファインプレー)」

(〜中略〜)

インタビュアー「キヨスミくんは元々ボカロPらしいけど、やっぱりアニメとか、萌え文化にも親しんできたの?」

キヨスミ「好きですよ! 好きな作品沢山あります。この前も『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の総集編観てボロボロ泣いてました(笑)でも、ボカロ使い始めたのはバンドマンの先輩に薦められたからだし、キャラクターとして愛することはあんまりないな。楽器に名前つけて可愛がったりするじゃないですか、そんな感じで相棒だとは思っています。アニメは九野ちゃんの方が詳しいよね」

九野(Dr)「あっ、はい、え!?(やば、完全に“今”じゃないと思ってぼーっとしてた)」

インタビュアー「(バカそうなドラマーだな、見掛け倒しめ)へえ、君がアニソン好きなんだ? やっぱり影響受けてたりするの?」

九野「えっと……作詞に関しては影響バシバシ受けてます! ぼく、アニメのキャラソン(キャラクターソング)が大好きで。その延長上で『ヒプマイ』みたいな楽曲優位のキャラクタープロジェクトとかもご多分に漏れず最近ハマってるんですけど。ぼく、元々作詞ってあんまり得意じゃなくて(苦笑)うちのバンド、ボーカルがふたりいるので彼らをキャラ化するとすごく物語が考えやすくなるんですよ。バディものとか、少年漫画みたいなライバルものとか。最近やっと初めて世に出せるぐらいのクオリティになった曲も、主人公は男女なんですけど敵対している勢力のギャングっていう設定で。
でも音作りとか、普段ドラム叩かせてもらってる時とかは全く影響ないっす。ぼくKPOPとか、ワールドポップも好きなのでR&Bっぽいビート感心がけてます。でも全然経験値足りてないんで、ベニー・ベンジャミンさんのドラムを改めてきちんと聴いてみたり、あと最近だとザ・ウィークエンドとかディアンジェロとかも好きです! 日々勉強です」

インタビュアー「へえ、関心が幅広いんだね(真面目かよ、チッ)」

(〜中略〜)

インタビュアー「(やっべ、質問票ろくに作ってないせいでネタ切れしてきたわ……だいたい聞かなきゃいけないことは聞いただろ、こんなもんで切り上げるか……)えーっと、じゃあ」

フジマル「(まとめにかかったな)」

九野「(疲れた〜〜〜緊張した……)」

おれ「(そろそろ来るな、『最後に新譜を楽しみにしているリスナーに一言どうぞ!』)」

インタビュアー「最後に新譜を楽しみにしているリスナーに一言どうぞ!」

おれ「(来た〜!!!)」

キヨスミ「(あんまり俺達に興味ないんだろうなあ、このインタビュアー)」



※念のための注意書き

長々とお付き合い頂いて感謝の極みです。インタビューの内容は以上ですが、そろそろ長い愚痴も終わるので、申し訳ないけれどせっかくだから最後までお付き合い頂きたいと思います。

多分インタビュー受け慣れしている偉大なミュージシャン諸氏でも、きっと相性ってヤツはあるだろうと思う。今までおれ達にインタビューをしてくれた数少ない、片手で足りる程のインタビュアーさんの大半は、皆きちんと優しく接してくれるし、勿論それなりに“予習”もしてきてくれていたと思います。

しかし。実は今、おれ自身もバンド活動の傍らで音楽系のWebニュースを取り扱う仕事をしているのですが、編集部のひと達やライターさんって信じられないぐらい忙しいから、そりゃたまには“予習”のひとつやふたつ、足りなくなってしまうことだってあるだろうとも思うんですよね。
だから、自分も文章を書く者の端くれである限り、ライターさんやインタビュアーさんのことは頭が上がらないぐらい尊敬しているという事だけは追記しておきたいと思います。

急に話変わるんですが、太宰治の短編に、『親友交歓』というのがあって。ちょっと地味な話で学校でも習わないような代物なのだけれど、マウンティング最盛期な現代人にはきっと刺さりまくるはずの面白い話なんすよね。
その中で、太宰は自分自身を地元の古い友人だと言い張る図々しい農夫に対して「見事な男であった。あっぱれな奴であった。好いところが一つもみじんも無かった」という思いを抱くのですが……正直、この時おれはこのインタビュアーに対して「あっぱれな奴」だと思いました。後にも先にも、こんなに「あっぱれ」なインタビュアーには遭遇したことがないです。


ちなみに、以上で引用したインタビュー文面は原本そのままではないです。お蔵になったのをいいことに、おれが個人的に括弧書きで追記を施しています。みなさんもうお察しかもしれないですけど、これらはこの時のインタビュアーとおれ達がリアルタイムで口に出さずに心の中で思っていたことです。

つまり……「超能力者のバンドマン」には、テレパシーで他人の心の声が筒抜けだから、インタビューもちょっとやりにくいっていうことを言いたかったです。括弧書き部分を除くと普通に“普通の”インタビューになっちゃうところがまた憎たらしい。


ちなみにだけれど、これらも結局おれの妄想に過ぎないので、別にこの時実際におれ自身にみんなの心の声が聞こえていたわけじゃないことを念のため追記しておきたいと思います。超能力者のバンドマンなんて設定盛りすぎの荒唐無稽なヤツ、実在してたまるもんですか。
せっかくだから、試しにみなさんが今考えていること、当ててみましょうか?
せやなあ……


「急に追記多いな!」


とか?



え、何? 当たってもーた?


(了)

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