マガジンのカバー画像

映画

1,619
映画コラム 某ブログでも書いています。
運営しているクリエイター

2022年7月の記事一覧

映画館からレディースデーが消えたワケ

映画館からレディースデーがなくなっていることをご存知でしょうか? 徐々になくなってきていたのですが、今ではほとんどの映画館からレディースデーがなくなっています。 これはもう時代の流れだと思いますが改めて映画館のサービスデーとレディースデーが消えたワケをnoteに書いてみたいと思います。 映画館のサービスデー映画館にはサービスデーがあります。 有名なのは毎月1日のファーストデーではないでしょうか。 映画館の当日券は1800〜1900円なのですが、1100円くらいで観れちゃった

【人は恋をしたら走るんだ】映画『リコリス・ピザ』感想【思いを身体に抑えておけないから】

7月1日から公開されている映画『リコリス・ピザ』。70年代のハリウッド近郊、サンフェルナンドバレーを舞台に年の差のある男女の恋愛を描いた作品だ。監督は『マグノリア』(2000)、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2008)など、世界3大映画祭全てで監督賞を受賞している名匠ポール・トーマス・アンダーソン(以下、「PTA」という)。 主演のゲイリーを演じるのは、PTA監督常連だった故・フィリップ・シーモア・ホフマンを父に持つクーパー・ホフマン。もう一人の主演のアラナを演じるのは

+2

コッポラが手掛けたワイン缶を発見。

映画「グレイマン」

おはようございます。昨夜はなかなか寝付けず、寝坊してしまいました。 続いていた散歩も中断、なかなか続きません。 観た映画の紹介 原題:The Gray Man 制作:2022年 アメリカ 上映時間:129分 Netflixで2022年7月22日から配信。7月15日から一部劇場で公開。 この映画を選んだ理由 「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」「アベンジャーズ エンドゲーム」のアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が監督で、ライアン・ゴズリングと、クリス・エバンスが初共演

【傑作は時を経ても色褪せないということ】映画『マルケータ・ラザロヴァー』紹介

7月2日から公開されている映画『マルケータ・ラザロヴァー』。1966年にチェコスロバキアで製作された本作は、中世を舞台に王家と部族間の争いと、運命に翻弄される少女の物語を描いた作品だ。 アンドレイ・タルコフスキー監督の『アンドレイ・ルブリョフ』(1971年)、黒沢明監督の『七人の侍』(1954年)などの名作と並び評され、1998年にはチェコの映画批評家とジャーナリストを対象にした世論調査で史上最高の映画に選出されている。日本では今回が初劇場公開となる。 ポスタービジュアル

2022年7月、岩波ホール閉館と最後の作品

2022年7月29日をもって老舗ミニシアターの岩波ホールが閉館してしまいます。 長年に渡って世界の映画を届け続けてくれた劇場で、その功績は計り知れないです。 流行りものや売れ筋をかけることはなかったので行かない人は本当に縁がなかったかもしれませんが、もうこんな劇場できないと思いますので、ぜひ最後の記念にでも行って鑑賞するキッカケになったら嬉しいです。 この岩波ホールの紹介と思い出、上映中の作品についてnoteを書いてみます。 岩波ホール東京の古書街・神保町にある老舗の映画

『「ヒックとドラゴン」inコンサート』

夫は下戸でわたしも酒はそんなに強くないのだけど、理由をつけて酒が飲めればいい精神は脈々としてある。結婚記念日からひと月ずれたきのう「『ヒックとドラゴン』inコンサート」を見てきた。 前日からソワソワして、当日も早く起きすぎて昼寝をしてしまい、慌てて出かける準備をした。原宿駅から歩いた。青空と白い雲。NHKホールの客席には、年齢も性別もばらばらで、ドラゴン、トゥースのぬいぐるみやTシャツを着ている人もちらほら。夏休みに入っただろう、子どもたちの姿もある。深く、長く、愛されてい

映画を観に行く。

(メタモルフォーゼの縁側(映画)のネタバレを含みます。) 普段そんなに映画は見ないが、時々映画館に行くことがある。 地上波でやっているのを観ることはかなり少ない。今でこそ家事が進まないからという理由があるが、昔から家にいるのに異世界に飛ばされる感じが苦手だ。 映画や映画館が嫌いなわけではない。学生の頃から一人で映画館に行くのが好きだ。好みや上映時間のこともあるので何も気にせず行けるのは一人だ。終わった後の余韻は自分で過ごし方を決めたいというのもある。 番宣などで面白そ

【ゆるやかな地獄の果て】映画『夜を走る』感想

先日、SNS上で「最後まで何が起きるのか一切分からない動画」というものを見た。その映像はおじさんが大量の注射器を熱湯消毒している場面から始まる。ヤバい動画かと身構えたが、その後、大量のサボテンの葉が登場したり、よく分からないものを粉末状にするなど、タイトル通り何を行っているのかさっぱり分からない映像が続いていく。今回の映画を観た時にこの動画のことを思い出した。 『夜を走る』は5月13日から上映されている映画だ。地方のスクラップ工場を舞台に、ある一夜の出来事をキッカケに人生が

7月22日配信のNetflix映画『グレイマン』紹介

7月22日から配信されるNetflixオリジナル映画『グレイマン』、一部映画館で先行上映していましてひと足先に観てきました。 とにかくアクションがすごい超大作となってまして、これは映画館で観るやつだなーと思いつつ、Netflixでの配信も始まりますので今回はこの作品の見どころ紹介していきたいと思います。 『グレイマン』(7/22Netflix独占配信)[あらすじ] コート・ジェントリーは、"シエラ シックス"のコードネームを持つCIA工作員。"人目につかない男”という意味か

1人とか2人で映画を語り合い、もっと映画が好きになる

つい先日、はじめてポッドキャスト番組にお邪魔して映画トークをしてきました。 映画仲間のヤンパチーノさんの番組「ヤンパチーノのシネマビーツ」という映画レビュー番組で、映画「リコリスピザ」について語りました。 そのあとで、今度は私の番組にも初のゲストとしてヤンパチーノさんに来ていただき、映画「わたしは最悪。」をテーマに2人トーク。 すでに映画を観ている方もそうでない方もきっと楽しめますので良かったら聴いてみてください! 最後に気がつきと、所感を書きました。 詳しくは以下

【夢追い人には】映画『辻占恋慕』感想【何かしら刺さるぜ】

5月21日から公開している映画『辻占恋慕』。売れない三十路のシンガーソングライターと彼を支えるマネージャーとの二人三脚の奮闘劇を描いた作品だ。この作品、もともと観る予定はなかったのだが、SNSでの絶賛&お薦めしている感想を見かけて興味を持った。 あらすじから予想できる通り、本作は「夢追い人達」を題材にした作品となっている。現在進行中で夢を追いかけてる人、夢を諦めて別の生き方を選んだ人、いずれにせよ「夢」に片足を突っ込んだ経験のある人にとって本作は強く刺さる作品だと思う。未見

「DEAD OR ALIVE デッド オア アライブ 犯罪者 」【映画は観たけれど】

私が想像する新宿・歌舞伎町は、三池監督の手によって作られていた。いまだにオープニングのBGMを聞けば、アドレナリンがMAX になるようだし、ワンシーン、ワンシーンごとに愛あるツッコミがいれられる自信がある。 中学校に入る前から私は哀川翔の大ファンだった。(今も!)令和の世に劇場でも、配信でも気軽に「バイオレンス」に触れて、平成前期に漂うたまらない空気にさらされてる。 オープニングにカウントダウンする竹内力&哀川翔、‥‥格好よくてため息が出る。 以前、新文芸で開催された三

映画「哀愁しんでれら」

おはようございます。記事を書こうとサイトを開いたら、このメッセージを いただきました。 いつも拙い私のnote記事を読んでくださる皆さま、本当にありがとうございます。 観た映画の紹介 制作:2021年 日本 上映時間:114分 配給:クロックワークス 劇場公開日:2021年2月5日 この映画を選んだ理由 元々の「シンデレラ」のお話も大人になると、理解し難いことが多い作品で題名にひらがなで、「しんでれら」と表記されているのが気になりました。 キャスト・スタッフ キ