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【五感を解説4】皮膚感覚の機能について

前置きになりますが私の経験上、皮膚の感覚は「愛着」と関係が深いものなのでココを学ぶと解決の近道になる問題も多くありますよ。

五感を解説、第4弾!
今回も簡単に素人が説明します。(笑)

皮膚には触覚・圧覚・痛覚・温度覚・痒覚があります。
皮膚は刺激を感じるものです。

触覚は胎児期の早い段階から発達します。
そのためものに触れる感覚を認識することが出来るということです。
他には痛覚・温度覚・痒覚(ようかく)を使って凹凸の判断、
表面の素材やキメ(肌理)を識別することが出来ます。

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身体を守るために痛みを感じる痛覚、温度を感じる温度覚があります。
以前までは痛みの弱い感覚を痒みととらえられていましたが
2009年には痛みと痒みは脳の反応が異なるとのことで別の感覚として捉えられています。

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圧覚(あっかく)は皮膚や粘膜の表面で起こる感覚で、その奥の深部で起こるものは圧覚となります。文字から分かるように重々しく、固く押しつけられるような圧迫感圧力を感じることを主に指します。

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先ほども述べた通り身体を守るために触覚が機能していますが、
気持ちよさ・心地よさを感じるのも触覚の役割です。
養育者の体温・抱っこの感触、抱きしめられる圧力を感じることで安心を得ることが出来ます。

しかし、ずっと抱っこされていると養育者の体温が伝わり暑いと感じるようになります。
すると脳は体温調節をするように脳へ信号を送ったり、泣いて不快を知らせようとします。

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感触から安心と不安を知り、信頼を深めていくため愛着の形成・心の発達にも欠かせない感覚です。


◎運動に欠かせないボディイメージ
運動をするとき、筋は収縮し、関節を包む関節包は一部が伸長され一部が弛みます。
また、同時に皮膚も伸ばされたり緩んだりしています。
また、加速すれば風を感じるでしょうし、振動があればそれも認識します。
立ったり、座ったり、寝ているだけでも地面や椅子やベッドから皮膚には圧力がかかっています。
常に、自分と自分を取り囲む環境について全ての情報が神経を通して脳に伝わって、全てが連動して空間の中にある身体を認識するボディイメージが出来上がっているのです。
引用元:運動におけるボディイメージ|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと

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上記は理学療法士の得原藍さんがのべたものですが、

身体が今どんな状態か、どう動いたらどうなるかなどを理解するのがボディイメージです。
鏡で見なくとも自分の体の状態を認識することが出来ます。
このイメージを作るためにも皮膚感覚は大きな情報の1つです。
ゆえに、運動神経(広汎的な意味で)は皮膚感覚を発達させることで
可能性を広げることが出来るのです。

もちろん、感じ方には個人差があります。
スライムや泥遊びが苦手な子、20人クラスの中でも1人くらいはいますよね。
裸足保育タイムになると急に動けなくなる子、靴下すら脱げない子など。
それぞれ感覚の受け取り方が異なるためこのような場面が発生します。


この場面と同様に人に抱っこされることが嫌、抱きしめをきつくしないと感じない等で皮膚の感覚も鈍麻・過敏があります。

また、自分でこちょこちょしてもくすぐったくないけど、人にされるとくすぐったいというのは皆さん体験があるかと思います。
これは人から触れられる感覚とは感じ方が異なるのです。

この状況と同様に
水遊びで浸かるのは出来るけど水をかけられるのには嫌悪感を示す子がよくいますね。

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このような場合には
声を掛けてから掛けるなど心構えを作る配慮があると受け入れられる子もいます。

また、感触が単純に苦手と言う場合もあります。ニットやタグの感触が嫌など。
その場合は着る前に触って感触を下調べさせておくと安心して着用できることもあります。
また、洗剤を変えると柔らかく仕上がって感触が変わり好んで着られるようになることもあるようです。


水道やシャワーから流れる水は嫌で、手を洗わない子は水面器を使用したり
水をためて手を洗うなどすると出来ることが多いです。

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苦手な感触は無理に慣れさせようとせずまずは避けて信頼関係を作ることが大切です。
「一緒に触ってみよう」と声を掛けたり手袋をして感触を確かめてからトライしたり恐怖感を取り除くことが大前提です。
もちろん刺激を避けてばかりも慣れる過程を避けることと同じとなります。
安心できる環境の設定を考え触れる楽しさを遊びで行うことが感覚過敏の子への嫌悪感を軽減させる近道です。

お掃除係の実習を体験した保育士さん、きちんとした指導・教育を受けられずも頑張る支援者さん…など現場に困り感を持っている方へサポートすることで、子どもたちに還元されるものがあるのではと信じています。よろしくお願いします。