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【毒親】『親という傷 幼少期の心の傷をとりのぞけばあなたの人生は好転する』◇まとめ その1【トラウマ】

「人生どうもうまくいかない…」「どうしてこんな自分なんだろう…」
そんな疑問が湧き,自分を苦しめていました。
そんな中,出会ったのがこの本でした。
備忘録的な意味も含め,この本をまとめていこうと思います。

~本書の目次~
Introduction わたしが育った家庭・あなたが育った家庭
Part1 わたしたちのルーツ
 Chapter1 過去が現在をつくっている
 Chapter2 心の傷に名前をつける
Part2 心の傷とその原因
 Chapter3 自分に価値があると感じたい
 Chapter4 何かに属したい
 Chapter5 優先されたい
 Chapter6 信頼したい
 Chapter7 安心したい
Part3 人との関わり方を変える
 Chapter8 衝突
 Chapter9 コミュニケーション
 Chapter10 境界線
Part4 あなたは再生できる
 Chapter11 変化を確かなものにする


Introduction わたしが育った家庭・あなたが育った家庭

「自分の生い立ちを探ることは,癒しの旅への勇気ある大きな一歩だ」p.029

 この章では,著者の生い立ちと体験を元に,本書の概観を示しています。
 著者のヴィエナ・ファロン氏は,自身の幼少期に起こった父親と母親の間の確執が,大きなトラウマとして心に残っていたとのこと。そしてそのことを「心の根元にある傷」と呼んでいます。
 しかし,その「傷」と向き合い,癒すことによって「自分の生き方が理解できるように(p.020)」なったと,振り返っています。
 そして,現在は自身の経験を武器にして,「心の根元にある傷を癒すワーク」を開発し,同じように幼少期の出来事が要因で生きづらさを抱える人たちをカウンセリングでサポートされているとのこと。

 私が胸を打たれたのは,著者が目の当たりにした両親との確執を経験したのは,わずか5歳の時で,母親に怒り狂う父親を見ながらも,二人が仲良くなれますようにと,心から願ったという場面。
 
 両親との関係の問題は,第三者から見れば,一方的に「親が悪い」「子どもが悪い」と善悪を決めてしまいがちで,「そんな毒親なら,離れたらいい」とアドバイスをしてしまいがちですが,当事者は著者のように,「一方的に両親を悪者として見ることができない」というところで,悩み,苦しむのですね。

 さて,著者によると幼少期にできた「心の根元にある傷」には,次の5つがあるとのこと。(p.023)

  • ①「愛される価値がある」と感じられなかったことの傷

  • ②常に何にも属していないように感じられたことの傷

  • ③「優先されるほど大切な存在だろうか」と疑問に思ったことの傷

  • ④一番身近な人を信頼できなかったことの傷

  • ⑤身体的,精神的に安心できなかったことの傷

 「心の根元の傷を癒す」には,これらの傷を受けた自身の「内なる子ども(インナー・チャイルド)」に出会い,「心の傷に名前をつける」ことを通して,自分の過去を振り返りながら,認め,受け入れることが必要であると著者は述べている。

―― ■ 以上が本書のまとめ。以下は私の感想文です ■ ――

 私はこのIntroductionを読んで,暴力や暴言など,過去にひどい虐待を受けたわけでないが,思えば幼少期に両親から「成功したことを褒めてもらうこと」「失敗しても自分は愛される価値があるる存在であること」「人を信頼すること」を感じられる接し方をされた覚えがない,と気が付いた。

 もしかしたら,忘れているだけかもしれない。でも,今までの人生を思い返せば,両親からは「とにかく人を信頼してはいけない,信用してはいけない」ことを教わり,「成功して当然」と聞かされ,「失敗したのはあなたのせい」と言われ続けてきた。その言葉は私の身体に今も染みついている。

 もしこの経験が私の「心の根元にある傷」として,今まで自分の様々なネガティブな部分(精神疾患に罹ってしまったことや,不器用なところ,人間関係がうまくいかず,仕事が長続きできないことなど)の元になっているのなら,その傷を癒せば,私の人生も,いくばくか生きやすくなるのかもしれない。

 次回は,「Part1 わたしたちのルーツ/Chapter1 過去が現在をつくっている」を読んでいこうと思います。

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