イラストレーターを続けていくのに必要な2つのチカラ

イラストレーターになりたいと思う人は多いけれど、その実、イラストレーターとは具体的にどんなことをする仕事なのか、知らない人も多い。

前回は、混同されやすい「イラストレーター」と「画家」について説明したが、今回は、「イラストレーター」の仕事について、もう少し詳しく書きたいと思う。

イラストレーターとはこんなお仕事

元々「イラスト」とは「絵」という意味ではなく「図像」「図解」のこと。「何かを説明するための図解的なもの」のことを指す。つまり「イラストレーター」とは、本の挿絵や広告など、文章や言葉を説明するための絵を描く人のことなのだ。

イラストレーターは、基本自分の好きな絵は描けない、と思った方がいい。依頼されて引き受けたら、苦手だったり描きたくなかったりするものも描かなくてはいけない。私も理科の教材で、内臓や虫の絵を描いたりした。涙目だった。

また、クライアントの意向によって修正が入るのも、イラストの仕事の大きな特徴。自分にとって不本意な修正も受け入れなくてはいけない。

イラストレーターの適性

イラストレーターは、絵が好きなだけでは、続けて行くのは難しい職業だ。なぜなら、ものすごく営業力やコミュニケーション能力を問われる職業だから。人と関わりたくないから絵を描く仕事をしたい、という人にはお勧めできない。

ではどんな人に向いているかと言えば、繰り返しになるけど「営業力」「コミュニケーション能力」の高い人ということになる。それは、社交的という意味ではない。友達が多かったり、飲み会などが大好きだったり、付き合いのいい人である必要はない。

イラストレーターに必要な二つの力とは

「営業力」は、社交的な人の方が有利かも知れないけれど、自分をうまくアピールしたりプロデュースする力があれば、口下手でもなんとかなる。特に今はWebで自己アピールする方法はいくらでもあるし。

問題は、「コミュニケーション能力」のほうだ。これがないと、実際に仕事を始めてから非常に苦労する。

イラストの仕事は、相手の頭の中のイメージを絵に描いてみせること。だから、相手の考えを聞きだしたり、洞察したりする能力が必要なのだ。

「りんごを描いてください」と言われたら、真っ赤なりんごを描けば、大抵間違いはないだろう。けれど、「猫を描いて下さい」と言われたら?色だけでも「三毛猫」「トラ猫」「ブチ猫」「黒猫」とさまざまだし、長毛種もいれば目の色が青や茶色の子もいる。

「生まれたばかりの猫」「すました猫」「サザエさんのタマみたいな猫」のような具体的なイメージを引き出せるほど、クライアントのイメージに近づける。それを聞きださないまま、自分の好きなように描いてしまうと「何か違う」と修正の元になってしまうのだ。

クライアントがいつでもうまく説明してくれるとは限らない。それでも何とか聞きだして、クライアントの頭の中のイメージ以上のものを作り出す。
それが「イラストレーターの仕事」、プロの仕事なのだ。

つづく

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陽菜ひよ子 / イラストレーター&漫画家&文筆家

著書『アトピーの夫と暮らしています』(PHP研究所)。イラストのお仕事は、NHK・Eテレ『すイエんサー』、書籍『おいし なつかし なごやのおはなし』(戸田恵子著、ぴあ)など多数。現在2冊目の本の執筆中。ひよことプリンとネコが好き。 http://www.hiyoko.tv/

コメント2件

「コミュニケーション能力」どのお仕事も、そうなんですよね......自分は比較的苦手でございます(泣)。できるけれど、イヤだなぁと思っています(泣)。
羊は草が好き!さま コメントありがとうございます。ホントそうですよね。どんな仕事でも同じですね。
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