見出し画像

尖った人材の育成

今日のおすすめの一冊は、出口治明氏の『「教える」ということ』(角川書店)です。その中から「アウトプットは学習の起点」という題でブログを書きました。本書の中にとがった人材の育成」という興味深い文章がありました。

日本の教育は、スペシャリストよりゼネラリスト(いろいろな分野の知識を広く浅く持っている人)を育てる教育です。これは、「一括採用、終身雇用、年功序列、定年」という、人口増加と高度成長の2つを与件としたガラパゴス的な労働慣行にフィットしたものです。 

ゼネラリストという概念は、日本を除けば、世界のどこの国にも存在しません。厳しい競争にさらされている世界では、「ゼネラリスト人材を育成しよう」などと悠長なことをいっていられるはずがないのです。

確固とした自分の得意(専門)分野を持ち、なおかつ企業全体を見渡せる専門人材を育成するのが世界の常識です。 アイデア勝負の時代に必要なのは、自分の好きなことを究めて高い能力を発揮するスペシャリストです。

工場モデルに最適化した「素直で、我慢強く、協調性のあるタイプ」ばかりを育てるのではなく、スティーブ・ジョブズのような尖った人材の育成が急務です。 

「これからの日本でイノベーションを起こそうと思うのなら、極論すれば、日本人全員が 自分の好きなことを究めなくてはいけないのです。

昨今、日本では、ようやくジョブ型雇用の必要性が叫ばれています。ジョブ型とはスペシャリストを育てる雇用形態です。専門分野を持たなければ生きていけない時代となったのです。

会社に長く勤めていたとしても、自分だけのスペシャルなものを持っていない人は、定年後、どうやって生きていけばいいかわからなくなります。会社に在籍中に、スペシャリストになれなかったということです。

そして、できればスペシャルなものは複数あるといい。掛け合わせると唯一無二のスペシャルになるからです。

今日のブログはこちらから☞人の心に灯をともす


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?