見出し画像

三善晃の作る合唱曲_2023年1月10日

先週1月10日は、指揮者である義伯父・岸信介さんが振る、東京ウィメンズ・コーラル・ソサエティ演奏会「作曲家個展シリーズVol.3 三善晃」に家族で行ってきました!

会場にはご自分も合唱をされている方が多く、幕間に「この曲は難しいのよね」といった、経験による感想も聴こえてきて面白かった。

第1ステージ「女性合唱のための『三つの抒情』」では、声の重なりが日本海を吹き抜ける風を思わせ、海岸に立ち並ぶ松林が見えました。
中原中也作詞の「北の海」では荒い波が、立原道造作詞の「ふるさとの夜に寄す」では、星のまたたきが、現在のようにも、回想の中に見るようにも感じられました。

個人的にとても好きだったのは第3ステージ「こどものための合唱曲集『光のとおりみち』」。
パーカッシブな声の響きが同時多発的に重なっていく、アップテンポな「めんどり団地のレグホンおばさん」や、超絶技巧といえるアカペラパートに茶目っ気も加味された「音あそび」など、踊り出したくなるほど楽しい曲たちでした。

北原白秋の詩に曲をつけた第4ステージ「女性合唱とピアノのための『五つの唄』」
は、日本語のもつ情景がしみじみと伝わって、味わい深いものでした。

元々は2022年の7月22日に公開を予定されていた本公演。コロナ禍で延期になり、振り替え公演を行なえたのは、奇しくも三善晃氏のお誕生日である1月10日だったそう。
このエピソードも含めて、とても素敵な演奏会でした。

          *

本演奏会とはまったく関係ないのですが、私は小学生時代に、合唱コンクールでクラスメイトの合唱を2曲ほど指揮した経験があります。
なぜそうなったのかは覚えていないのですが、確かピアノを長く習っているという理由から、佐藤恵ちゃんと私とで、伴奏と指揮を交代で担う事になったような気がします。
いつの間にか恵ちゃんは伴奏、私は指揮と役割が固定。
緊張しながらも満面に笑みを浮かべノリノリで指揮をがんばったら、歌い終わったクラスメイトたちから、とくに普段はほとんど話したこともないような男子や 物静かな女の子からも

「あややが笑顔だったから、こっちもリラックスして歌うことができたよ。ありがとう」
と言ってもらえたことを覚えています。とてもうれしかった!

合唱は誰もが経験するといえる身近なものだからこそ、個人的な思い出も呼びこされる優しい時間でした。

(恐縮です。私も「あやや」と呼ばれていました)

★今回で投稿100回目になりました★
【ききみみ日記】というマガジンに、オペラ・クラシック演奏会の感想を毎日UPしています。
直近の演奏会はもちろん、ここ数年の投稿を遡りながら、微調整しています。
是非お越しいただけますとうれしいです。
(2022年10月10日開始)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?