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Lifestyle 夜型生活の改善例

日常に追われ、時間が過ぎていく。今の生活をどうにか改善したい

クライアント事例

30代女性。不規則な睡眠で慢性疲労。やるべきことが全て終わらないと納得できない性格が重なり、夜に仕事してしまう生活を改善したい。



1. コーチング導入: 睡眠に関する悩み

コーチ:前回、健康と幸福についての全体的なヒアリングをしましたが、今日は睡眠に関して話しましょうか。

クライアント:はい、お願いします。睡眠に関しては本当に問題だと思っています。アンケートで回答した通り、ライフスタイル関連の他の領域、例えば、食事や運動、ライフバランスなどは、結構自分でうまくコントロールできていると思います。でも、何をしていても眠くて、本当に悩んでいます。睡眠が健康の柱であることはわかっていますが、睡眠をコントロールできてなくて、他の頑張りがすべて台無しになっていると感じています。

コーチ:現在の睡眠パターンについて思うこと、少し詳しく教えていただけますか?

クライアント:複雑なんです。そもそも早く寝るということができて無いです。実際にベッドに入っても、寝付けないことが多くて、睡眠をとる事自体が難しいです。いざ眠りについても、落ち着かなく、寝返りを打つだけで完全に目が覚めしまって、その後再び眠りにつくのが大変になります。

コーチ:それは辛いですね。寝る準備、眠りに落ちて、その後安定して眠れる という三つの睡眠要素全てが困難なんですね。フラストレーションを感じている様子がよくわかります。

クライアント:はい、ですので、今回話を聞いてもらって、本当に感謝しています。真相を解明して、なんでもいいから解決策を見つけたいのです。本当に藁にもすがる感じです。

コーチ:今日のセッションで何ができるか一緒に見ていきましょう。今日は40分あるのですが、睡眠で達成したいことについてビジョン作成をします。一緒にお手伝いしますね。その中でいくつか障害の詳細を深掘りしたいのですが、手強そうですね。会話の結果次第では、ビジョン作成の次のステップ、3 か月目標設定のための時間が足りなくなるかもしれません。別途、今後のセッションスケジュールも調整しましょう。
ではまず、今週から来週にかけての小さなゴールをいくつか立てて、心から安心できる睡眠習慣に向けて一歩を踏み出しましょう。大丈夫そうですか?

クライアント:はい、大丈夫です。

コーチ:では、前回回答してくださったアンケートに、睡眠に関する項目がいくつかありました。あなたの答えを見ると、眠りにつくまでに 10 ~ 15 分かかる。眠るのが難しい。頻繁に目が覚める。疲労感や体に痛みを感じる。その後に9時間以上眠ったりする。とあります。

クライアント:はい、確かにそうです。睡眠時間に関しては、お医者さんに「私の睡眠時間はこれくらいです」と言うと、「良いですね、十分な睡眠を取れてます」と言われて終わってしまうんですが、私の辛さが伝わってないんですよね。実際、それだけの睡眠をとるために、もっと多くの時間をベッドの中で過ごしています。夜中にに寝返りして、完全に目が覚めてしまうのはしょっちゅうで、ここ一週間ほど睡眠アプリで記録してみたんですが、夜中に目覚めた後、追加で9時間くらい寝てます。つまり、ほとんど午前中ベッドで寝てる状態です。それができる環境っていうのはありがたいんですが。
さらに起きた後、やるべきことをやれれてるとは思いますが、頭の中がぼんやり霧っぽいです。どこか脳でも悪いのかとも思ったんですが、とにかく良質の睡眠が十分に取れていないことに気づきました。昔みたいに、きちんとした睡眠サイクルに戻したいです。そうすれば、もっとスッキリして、よりちゃんとした人間活動ができると思います。

コーチ:安定した眠りや適切な睡眠サイクルを取り戻すためには、時間がかかるかもしれません。アンケートには、日々のスケジュールには比較的柔軟性があると書かれてますね。

クライアント:はい、現時点ではそうです。でも、できれば働き方のスケジュールを新しくしたいとと思っていて、それに対処できるかどうか本当に心配しています。全部にいっぺんは難しいですよね。

コーチ:そうですね、良い睡眠が取れないと、健康への悪影響が心配ですね。何よりもまず、しっかりと眠るれるようになるのが最優先です。

クライアント:はい… 私は夜行性ではないですが、眠る時間が遅くなる時が結構あって、自分が人間じゃななくて、猫とかフクロウになった気分です。

コーチ:寝る準備や就寝に影響を与えること、他に何があるか教えてもらえますか?夜6時以降にやってることで、影響していそうなこと、思い浮かびますか?

クライアント:あぁ、わかった。変な人に聞こえますが、私、そもそも一日で最も良い活動ができる時間帯が、午後 6 時ぐらいからな気がします。特に最近、夜6時にすっかり覚醒して、やる気モードに入っています。普通はリラックスし始める時間だってことはわかっていますが、夜6時から犬の散歩をして、急いで家に帰って夕食を作り、その日のうちにやり残した仕事をします。 「よし、やるぞ」みたいな。周りも静かだし、パソコン作業を始めてしまいます。ブルーライトが睡眠に影響を与えることは百も承知ですが、フィルターはつけてません。夫も使うパソコンなので、取ってしまってそれっきりです。夜から作業を始めるのはよくないとはわかっていますが、毎日のやることリストの全てを完了させないと気が済まないです。何かやり残した状態で1日を終えるのがいやなんです。多分その性格もあって、日中にやり切れなかったすべてを夜に終わらせようと、狂ったように作業してしまいます。

コーチ:興味深いですね。今お話ししていた中で、2 つ印象に残った言葉があります。急いで犬の散歩をして帰る。1日の作業をすべてを終わらせようと狂ったように頑張る。

クライアント:はい。

コーチ:作業を終わらせるために急いでいる様子ですが、いつもこんな感じですか?1日の終わりに、もっとリラックスした状態で質の高い夜を過ごすことができたときはありましたか。

クライアント:はい、結婚前、独身の時はペットもいませんでした。今は、料理はほぼ私の役割なので、夫の分の夕食を準備して、夜遅くなります。結婚やペットに全く不満はないですよ。

コーチ:なるほど。独身の夕方時間の方がゆっくり過ごせたんですね、興味深い。睡眠にはどんな影響がありましたか?

クライアント:独身当時?ああ、ずっと昔ですが… あの頃確かに、もっと早い時間に夕食をとって、ただぼんやり時間を過ごしてましたね。絵を描いたり、本を読んだりするようなリラックス時間でした。それから家族や友達と電話したりして、お風呂に入って、夜11時までにはベッドに入ってました。

コーチ:比べてみてどうですか?今、何時に寝ますか?

クライアント:この睡眠アプリを見てください。ここ数週間、私は深夜1時から1時半ぐらいにはベッドに入ってますが、2時3時の時もあります。就寝時間がどんどん遅くなってきてるんです。

コーチ:結婚する前は早めに就寝できてたんですね。しかも友達や家族に電話したり、絵を描いたり、お風呂に入るなど、リラックスできていたようですね。今みたいに、犬の散歩をしたり、人数分の食事を作ったりする必要はありませんしね。昔は良い眠りの準備が十分できていたと。
健康状態に変化はありましたか?睡眠の質に影響を与えていそうな要因、他にはありませんか?

クライアント:ああ、確かに影響するものが一つあります。 数年前に私は線維筋痛症と診断されたんですが、慢性疲労と関連しているらしいです。そして、私の症状から、慢性疲労が最大原因だと思っています。

コーチ:聞いてもいいですか?かかりつけ医のケアを受けていますか?

クライアント:はい。

コーチ:わかりました。何かお医者様から薬を処方されていますか?または指導やアドバイスを受けていますか。

クライアント:はい。そうですね、病院では睡眠ホルモンテストと、コルチゾールレベルの検査をしました。私の場合、コルチゾールレベルが低く始まって、夜9時ごろにピークに達していました。その時間は本来、コルチゾールが消えてリラックスできる時間になっているべきらしいです。あと、眠りにつくのに十分な睡眠ホルモンのメラトニンが生成されていなかったので、薬を処方してくれました。それでしばらくは効果があったのですが、今はもう薬があまり役に立っていないと感じたので、つい最近またその医師の診察を受けに行って、その薬をやめてもらいました。かかりつけ医は、別の睡眠薬を 1 週間だけ処方してくれたんですが、 服用後再検査を受けてほしいとのことでした。
それから、私が睡眠記録を見せたところ、お医者さんに指摘されたのが、線維筋痛症に伴う痛みが影響してのではないかとのことでした。確かに、痛みのせいで夜中に目が覚めたり、安定した睡眠になってないと気づいたので、その痛みを和らげるための薬を摂取することを勧められました。何が効くか色々試しましょう、というのがアドバイスです。特定の治療を行なってるとはまだ言えないですね。

コーチ:わかりました。あなたが意識的に健康改善に取り組み、必要な処置や見直しを受けているのは素晴らしいです。このコーチングセッションについては何か言われていますか?

クライアント:医療とは別物で、ライフスタイルや睡眠パターンの改善をすると伝えたところ、お医者さんは、ストレスを軽減することは何より大事だと言ってくれました。私はそれがこのコーチングセッションだと思っています。一緒に話しながらプランを考えるのを手伝ってくれることを期待してます。ストレスを軽減するのって、言うは易く行うは難しですので。

コーチ:そうですね。では、コーチングの対象範囲について話しましょうか。あなたが医師と協力して薬を服用していることと、線維性線維筋痛症を患っていること。この二つは改善コーチングの対象外としますね。でも、他にも話し合えることはありますよ。あなた自身がコントロールできるものや影響を与えられるものなど。つまり、あなたの行動や習慣ですね。この対象範囲に、ポジティブな変化をもたらせるとしたらどう思いますか?

クライアント:大丈夫です。新しい就寝前ルーティンを作りたいのは間違いありません。夜遅くにパソコンを使用するのはやめたいです。電源を切れるようになって、そして、ペットの世話も夜遅くに餌やりするような振り回され方ではなく、適切に線引きができた世話をできるようになりたいです。ペットは可愛いし、きちんと面倒は見たいです。でも、自分自身の世話もちゃんとしなくては。飛行機の中でよく、緊急時の酸素マスクは、子供につける前にまず自分自身が装着することを説明されますよね。まさしく、それを自身に対してしなければと思うんです。自分自身を正しくケアしなくては。

コーチ:そうですね。ペットとの暮らし分けも含めた、就寝前のルーティンですね。他に、より良い睡眠と、ストレス軽減のために何を変えたいと思いますか。

クライアント: 家の改修工事もストレスに関係してそうですが、それに関して私ができることはあまりありません。たぶん、リラックスでき楽しめる、気を紛らわものが必要かも。昔絵を描いていたときのような。絵を描くって、私にとってのセラピーみたいな感じかもしれません。夕方30 分だけでもそういうことをする時間があったら良さそうです。

コーチ:そうですね。家のリノベーション自体は変更できなさそうですが、その対策として、リラックスできる就寝前ルーティンを取り入れることはできますね。

クライアント:はい。たぶんやらなきゃいけないのは、パソコン作業の終了時間を設定することかな。 Facebook やSNSに関しては、私はすでに規律が取れてるので、パソコンの仕事をストップする です。

コーチ:線引きが、リラックスにつながりそうですね。以前の会話で、夜遅くまで起きてしまっているとおっしゃっていましたね。それについて少し教えてもらえますか?

クライアント:そうですね。夫は夜外出が多いのですが、私が先に寝るタイミングが難しいです。彼が家に戻って来て座っていたら私も一緒に座ってます。時々お互いに、「ああ、そっちが寝るのを待っていたのに」というような会話をします。お互いが寝るのを待ってたらどっちも寝れませんよね。競争というか、片方が起きていると、相手が寝るのを待っているような感じです。なんかバカらしいですね。

コーチ: 現在の環境では、十分リラックスして早く寝るのが難しそうですね。

クライアント:はい、間違いなく。夫のライフサイクルに影響されてしまいます。

コーチ:次のセッションに進む前に最後の質問です。先ほど、毎日やる事チェックリストと言っていましたね。チェックリストのすべてが完了しないと納得できないのですか?どの程度なのか知りたいです。

クライアント: はい。自分が毎日やることリストがあります。今は家のリフォームに関連することが多いです。寝る前、日記に翌日やる事をリストアップします。1日の終わりに、完了したチェックを入れる時が嬉しいんです。それができないと少しイライラします。できなかったことは大抵、翌日に持ち越して、翌日の優先作業にします。

コーチ: 計画してその通り達成するのが好きなようですね。

クライアント: はい。今はリノベーションが重要事項です。まだやることがいっぱい残っていて、業者さんとかが関わるので、スムーズに進んでないと感じる時があります。それがとてもイライラします。

コーチ: いろんなことに対処するんですね。睡眠パターンをどのようにしたいかについて少し話してみましょうか。具体的にいうと、たとえば、6 か月後とか 1 年後にワープできるボタンを押して、今そこにいるとしたら、理想的な世界がどのようになるでしょうか?あなたがイメージする未来のビジョンを描きましょう。どんなビジョンか教えてください。

2. コーチングセッション:ビジョン作成 「達成感」

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