記事一覧
金木犀の香らない朝のこと
「よし」
朝ごはんを終えてリップを塗り直したところで、アイシャドウをしていないことに気がついた。決して広くはない洗面台に立つと、横の滑り出し窓からひんやりとした風が吹き込む。季節の変わり目に胸がそわそわと落ち着かなくなるのは、誰かを思い出すからだ。
グラデーションになっているパレットから数色を選び、順にまぶたに乗せていく。目尻の三角ゾーンに明るい色を持ってくるのが最近のトレンドだと何かで見た
差別はどうしてなくならないの?
8月2日、10時台の子ども科学電話相談で小学3年生の男の子、けんくんが「差別はどうしてなくならないのですか?」と質問した。
けんくんは「どうしてこの質問をしようと思ったの?」と聞かれて「僕はハーフで、肌の色が少し茶色いの。歩いているだけでもジロジロ見られるし、会う人会う人に「ハーフなの?」と聞かれて、最初はよかったけれど、知らない人にも聞かれるからだんだんイライラしてきちゃって」と答える。