缶ジュースの反響(読書と「ローベルト・ヴァルザー」)
缶ジュースを飲んでいた。三分の一程度残っている。少し飲んで息を吐くと、吐いた息の音が反響して返ってくる。その音はくぐもっていて、コーラスのエフェクターをかけた様な音がしており、一度目の反響の後ろ足に重なる様に二度目の反響がある。一度目の反響は自分の息遣いだと分かるのだが、二度目の反響は他人の息遣いに感じる。不思議なものだ。科学的根拠云々は分からないが、自分が聞いている自分の声と他人が聞いている自分の声とでは聞こえ方が全然違うということと関連はしているのだろうか。また、他人の息