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Vol14 北海道へGo!移住の心得

日本の最北に位置する北海道は、まさに「ビッグ・アイランド(大きな島)」です。広大な大地と雄大な自然が出迎えてくれる北海道への移住の心得を伝授します。

こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2000組以上の移住相談対応から、
皆さんにお役に立てる情報を発信しています。
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1⃣ 北海道移住を目指す人


旅行などで北海道を訪れた人々は、自然が豊かで時間がゆったりと流れる北海道の魅力に、とりつかれてしまいます。
そして豊富な食材、ソールフード。ウィンタースポーツなど・・・
このように多くの人を魅了する北海道には、移住を希望する人もたくさんいます。
実際、私も北海道の魅力に取りつかれて、40歳の時に大阪から家族で移住をしました。

しかし、夢と希望を持って北海道に移住してみたものの、後悔する人も少なくありません。

2⃣ 北海道移住で後悔をする人

1. 北海道の広大な土地に戸惑った

日本の北部に位置する北海道の面積は、九州の2倍に相当いたします。
北海道に住んでみると、本州と距離感が違うことに戸惑ってしまいます。
例えば、「移住したら各地を観光して回りたい」と希望をしていたけれど、簡単ではないことを知ります。
札幌→函館は車や電車で約4時間、札幌→網走ならば8時間はかかります。

北海道では10KMがすぐそこです。
距離の感覚がずれてしまいます。
当然、距離が離れていることで、車のガソリン代も余計に掛ることになります。

また、広大な土地は観光だけでなく、空港や病院との距離にも注意が必要です。
「急に実家に戻らなくてはいけない時」「急病で救急搬送が必要な時」
こうした緊急時には広大な土地が邪魔をすることになります。
家族が入院をしたとき、見舞いに行くのも一苦労です。

そして、何よりも広大な土地は、生活の中に疎外感と淋しさを醸し出します。自然の中で置き去りにされた気持ちになるなど、家にこもりがちになる人も少なくありません。

2.雪国の暮らしに戸惑った

広大な雪景色の美しさに魅了されたり、ウィンター・スポーツを堪能したくて、北海道に移住をする人がたくさんいます。
その一方では、雪国での生活に馴染めずに後悔をする人もいます。

例えば、購入した家の玄関が道路から奥まっていたことで、毎日の除雪に疲れてしまう人。
中古物件を購入したけれど、壁の断熱材が弱っていたことで、暖房費が思っていた以上に上がってしまったなど。

また、北海道では広大な土地柄から、公共交通機関の整備が遅れています。
さらに、JRの路線は次々と廃線になっています。
生活には自家用車は必需品ですが、除雪の悪い地域に住んだことで、雪道の運転に苦労することもあります。

このように雪国の暮らしに馴染めずに、移住したことを後悔する人がたくさんいます。

3.北海道民の気質に戸惑った

「郷に入っては郷に従え」の言葉があるように、田舎への移住を成功させるには、コミュニケーションがとても大切です。

広大な土地の北海道も、ひとつひとつは人口の少ない、小さなコミュニティです。
コミュニティが小さいということは、人と人とのつながりが深いことを意味しています。

北海道でコミュニティに溶け込むためには、「道民気質」を理解していなければなりません。「道民気質」について文献を調べると、「道民は他者依存が強く自分からの行動に乏しい」又は「遊び心が少ない」などと記載されています。

田舎へ移住を希望する人の中には、「人とのコミュニケーションが苦手だから、田舎でのんびり暮らす」と勘違いをしている人がいます。
残念ながら北海道に移住をしたけれど、コミュニケーションが上手くとれずに後悔する人がたくさんいます。

3⃣ 北海道で移住を成功させる秘訣


1.交通の利便性の良い地域を選ぶ

交通の利便性の良い地域を選ぶ
例えば、移住をしてから観光巡りをしてみたいのならば、北海道の真ん中に移住をしてみることです。
旭川市は空港もあり、交通の便が良くおすすめです。

移住後に実家などに戻る機会が多いのであれば、空港に近い町が便利です。ご不幸など緊急時にも対処が必要です。
例えば、新千歳空港に近い、千歳市や恵庭市は移住者に人気です。

緊急時のことが心配であれば、大きな総合病院へのアクセスを考慮しなければなりません。北海道への移住を成功させるためには、ある程度の「利便性」に着目する必要があります。

2.降雪量ではなく積雪量に注目する、そして覚悟も必要

北海道に移住を希望する人から良くでる質問が、「どれくらい雪が降りますか?」です。
しかし、重要なのは降雪量ではなく積雪量です。

除雪の行き届いている自治体では、生活に必要なエリアの積雪量も少なくなります。例えば、自宅前の道路の除雪が行き届いていれば、朝の通勤・通学も安心です。

高齢で門口や通路の除雪に不安に感じることがあっても、自治体のサポートがある町なら安心です。

このように除雪に対する取り組みは、自治体により格差がありますので、事前にチェックしておく必要があります。
雪国の暮らしは、降雪量や最低気温ではなく、除雪等に取り組む自治体のサービスと、暮らす住宅に気をつけることです。

都市部のほうが除雪が行き届いていると思われがちですが、道路の本数が多くドカ雪が降ると除雪が追いつきません。
また、排雪する少ないことから、都市部の住宅街に住む場合は注意が必要です。
一方で、人口の少ない自治体は、予算の関係で除雪が行き届いていない事もあります。

3.都市部へまず移住してみる

移住したい憧れの場所が北海道でも、地方だと移住のハードルが高くなりがちです。
そこで、まずは札幌などの都市部に移住してみて、ある程度、北海道の生活に慣れてから目的の場所に移住する、2段階移住もおススメです。

都市部では永住する予定ではないので、賃貸住宅でいいと思います。
マンションなどの集合住宅であれば、除雪はとても楽になりますから。

4⃣ 北海道の移住先選び

北海道には179の市町村があります。
また北海道は面積が広いことから15の支庁に分かれています。
さらに、4つのエリア(道央、道北、道南、道東)に分かれます。
これだけ多くの自治体から、移住先を絞り込むことは容易ではありません。

そこで北海道移住を希望する目的から、エリアを絞り込みます。
そしてその次に支庁を絞り込みます。
そこまで進めば、その支庁にある自治体を巡ってみることですね。

先にも述べましたが、私は観光や利便性を考えて道央エリアから絞り込み始めました。
雪の降雪量が少ないから道東エリアを選択する人もいます。
しかし、北海道くらしに慣れてくると、雪が降った方が暖かく、運転も楽なことに気付いたりもします。

ぜひ、北海道移住の夢を実現していただければと思います。

5⃣ TOPの画像

最後に私のおススメ移住地をご紹介。

今回は、北海道深川市戸外炉(トトロ)峠展望台

北海道のほぼ真ん中に位置する深川市。
石狩平野の最北部にあり、そばの生産量が全国2位、お米の生産量は北海道内3位の農業の町です。
また、町の中央部を石狩川が縦断しており、雄大な風景を醸し出しています。
移住をするなら農業の盛んな町をおススメします。
なぜならば、私たちの暮らしの基本は「食」です。
地産地消の地元の新鮮な食材が食卓に並ぶ暮らしなんて
最高ではないですか?

最後まで読んでいただき有難う御座います。
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移住専門FP「移住プランナー」として活動をしています。これまで17年間2000組以上の移住相談に対応をしてきました。ここでは、私の経験からお役に立てる情報を日常的に綴っていきます。「移住」という夢の実現にお役に立てればうれしいです。大阪出身、北海道と鹿児島の3拠点生活中。