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古都里-KOTORI-:和傘から、照明へ。透過する光の美しさは、形態を変えても、変わることはない。(CASE: 67/100)

▲「古都里-KOTORI-」とサステナビリティ

古都里-KOTORI-とは、京都の老舗和傘店・日吉屋が販売する、和傘の技術を転用し開発された照明器具です。和傘の機構を応用した和を感じさせるデザイン、電球を包む様々な色の和紙を通して照らされる上品な光が特徴的で、主に国内の高級ホテル・旅館や、海外へ販売が行われています(なんと、全体の売上の10~30%を海外が占めているようです)。

ある時、和傘の需要減で廃業寸前だった日吉屋を事業承継した、現当主の西堀さんは、天日干しにした和傘を通して目に映る光の美しさに気づきました。それが、和傘技術を照明器具に転用するきっかけだったそうです(光を防ぐ目的で利用される和傘の、光を美しく見せるという別側面の価値に着目したのが面白いですね)。

日吉屋は、自分達が本当に後世に伝え続けたいものは和傘そのものではなく、和紙を通した光の美しさや、和傘の幾何学的な構造の美しさ、そして、それらを作る技術そのものであると気づいていました。そしてそれらを伝える手段としてのモノの形は、時代に沿って変化しても良いと考えています。

古都里は、大量生産、大量消費の時代における「伝統の持続可能性」を高める一つの形として、「変わらないもののために変わり続ける」という日吉屋の覚悟と姿勢を象徴した製品と言えます。

▲参照資料

▲キュレーション企画について

イノベーション事例についてi.labがテーマにそって優れた事例のキュレーションを行い、紹介と解説を行います。

2022年のテーマは「サステナビリティ」です。

▲今回のキュレーション担当者

i.lab ビジネスデザイナー 鈴木斉

▲i.labについて

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