伊坂幸太郎『AX』
アマゾンのレビューが高かったので、伊坂幸太郎の『AX』を1日で読了。
文章は読みやすく、内容も現実離れしているが、暗喩的な難しい文学では無いので、一気に読み終えることが出来た。
主人公が殺人を次々と淡々としていくのには、正直とんでもない人でなしと思ったが、幼少期の恵まれない環境から選択肢が無かったのだろう。
優しさに飢えていたからこそ、優しさに初めて触れた時に、家族思いの父親になれたのだろう。
殺人のような犯罪を行う人は、周囲の環境が悪いのが大半なのだろう。
誰もが生まれた家族や周囲の環境の影響を大きく受ける。
善人か悪人かということも、本人の努力ではないところで決まってしまうものなのかもしれない。
見ず知らずの他人は殺せても、自分の家族だけは守ろうとする展開に、なんか納得いかないが、生物とは本能的にそういうものなのだろう。
家族を守ることは、父親として全うしたいなとは考えさせられた。
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