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出鱈目で行こう!

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  • 奇妙な記憶とその他の瑣末事

    タイトルどおりです。

最近の記事

踏切_XII

肌の露出、暴力、恐ろしいシーン、(言葉づかい)、飲酒、喫煙、暴言、過激な描写、深刻なテーマ、性的なコンテンツ 「世界が変わってしまったのではなくお前が変わってしまっただけなのだよ。」と誰かが言っていたが誰が言っていたのか今は思い出せない、というか誰が言っていたのかは問題でない気がする。 妻の誕生日を忘れていた、今日で5日経っている。さっき気づいた。生きていたら60歳だ、還暦だな、もういちど生まれ変わって出直せ。 忘れていて申し訳ないと思ったけど少し笑ってしまった。日々ぐちぐ

    • 踏切_XI

      肌の露出、暴力、恐ろしいシーン、(言葉づかい)、飲酒、喫煙、暴言、過激な描写、深刻なテーマ、性的なコンテンツ それで父は何故木をそこに植えていたのか? ということだが私が高校生になった頃、隣町に住んでいた父の兄が自宅を新築することになる、父は本家と呼んでいた。言って無かったが父の職業は大工だ。弟が兄の家を建てる。(作る?)ってのはどういう心持ちなのだろう、本家を建て直すのだ。もちろん仕事として引き受けたのだろうが母が愚痴を言っていたのは憶えている。そりゃあ兄から(本家から)

      • 踏切_Ⅹ

        むかしむかし あるところに おじいさんが住んでいました。おばあさんは川へ洗濯に行く前に病気で死んでしまいました。もっとも家には洗濯機があったので病気にならなかったとしても、おばあさんが川へ洗濯に行くことは無かったでしょう、おじいさんの家には、いちおうエアコンや炊飯器もあったので暖房や料理のためにおじいさんが山に芝刈りに行く必要もなく、近所に入れる山もありませんでした。あったとしても立ち入り禁止の私有地に入る勇気などおじいさんには無かったのです。おじいさんは言うだろう「それは勇

        • 踏切_9

          「手紙が欲しい。」と思った。 誰からとかはあまり考えず、手書きの文字で紙に書いてある、葉書とかでもいいけれど、できれば封書な私宛の手紙が欲しいと思った。メイルとかじゃ全然ダメだ。で、それを大事に取っておく。  叶えられそうな願いだ。こちらから出してみれば返事を書いてくれるだろうか。近況とかが書いてあるのなら家族だろうが両親はとっくに他界しているし、兄弟ならメイルで十分だ、人選が難しかった。そんなに親しい人たちなら、ばかばかしい感じになるので書いてくれないだろうし、あまり疎遠な

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        • 奇妙な記憶とその他の瑣末事
          3本

        記事

          踏切_8

          佇む男 立ち止まって何かを見ている。何も見ていないのだろうか、ただただ立っているだけだろうか、「ただ立っている」とは何事だ!? そのうち歩き出すだろうか。 妻はいつも何かしら本を読んでいたように思う、それがマンガのことも当然あった。部屋にはコンビニで買って来たような老眼鏡がいくつも転がっていて、どれもどこかが少し壊れていた。私は毎月すでに読み終わったであろうFEEL YOUNG(レディースコミック)をよく読んでいた。ちょくちょくページを覗く妻に「まだそこ読んでるのぉお!?」

          踏切_7

          きっと正体が知りたいのだな、と思う。仮面ライダーの正体は本郷猛だ。けれど本郷猛の正体は何だ? わからない。終わりは無い。 中国の農民がゴッホの模写、複製絵画を20年描き続けてるドキュメントを観たことがある、彼は画家以外の何者でもないが、私たちがよく知っている画家とは少し違う。彼らが本物のゴッホの絵をオランダに見にいく話、芸術とかが好きな人は観た方がいいと思う、オマエもな。 フロイトを知らなかった頃、かわいさ、愛玩の正体がそのモノの弱さにある。と言われてもまったく理解出来な

          踏切_6

          自宅の洗濯機の終了ブザーが何回鳴るのか今だにわからない、今も鳴ったので一緒に唱えたが最初は自分が思っていた回数より長く、じゃあここまでだろうと思った回数より少ない。これは何だろう?、しっくり来ない。わざとそう作っているのだろうか、私の中に何らかの回数リズムのバイアス?がありそれに合致しないからだろうか。

          踏切_5

          7月が終わる。私の大好きな7月が終わってしまう。試される休日だ、もう昼過ぎじゃないか。ひとは休日になるたび試されている。休日にしなくちゃならない何か、つまらない何かから重大な何かまで、人は休日にそれを済まさなければならない。夕方近くなると怪しくなる、敗北の色が濃厚になる。それが平日の休日で役所関係の手続きだったりするともうだめだ、老人にオンラインは無理だ、役所にしたってオンラインはまだ夢だ、夢見る役所だ。だいたいデジタル庁とかがある時点で知れている。それが部屋の掃除だったりす

          踏切_4

          奇妙なニュースで怖しい現実を知る。「料理人」はだいたい「刃物男」である。てことは「刃物男」はだいたい「料理人」である。電車の中で刃物が見えてしまったらしい、見た男は思ったのだろう、「刃物男だ!」間違っちゃいない確かに刃物男だ。なぜか「料理人だ!」とは思わなかった。刃物男で料理人の男は外国籍の人だったらしい。偏見の匂いもするが、たとえ日本国籍だったとしても「料理人だ!」と思ったかどうかは疑わしい、なぜなら「料理人はいつも刃物を持ち歩いている。」とは普通思わないからだ。世の中的に

          踏切_3

          父はまったく料理をしない人だった。何かを作っているのを私は見たことが無かった。けれど母が倒れて退院後、父が面倒を見ることになり自分が倒れるまで何かしら自分の食べる分を作っていたのだろう、けれどうまく想像ができない、台所に立つ父の姿を想像できないのだ。 あれはいつだったろう、母が婦人会かなんかで外出した日曜日、午後に帰宅した父は空腹を訴えた。私はインスタントラーメンを作り父はそれを黙って啜っていた。父は不器用だったわけじゃない。ある時、林檎の皮を剥いている母の側で「それじゃ食べ

          踏切_2

          適当なことを書いてたら面倒くさいことになってきて、ちょっと苦痛かも。がんばれオレ。私も杉並区民だけど変わった人が多いのかな、投票に行った時、投票所前のポスターのところに結構人がたむろしていて「今決めてんのかい!?」って思ったけどまぁいいか。修正しまくりの顔画像から何を読み取るのかとか、原色使いも多いしデザイン・レイアウトとも相まって意外と意図しない情報露呈あるあるなのかな、ポスターも掲示板もなんかもう無駄じゃねぇの?とか思っていたけどあの調子だとまだ無くならないかも。 私が中

          踏切_1

          AppleがCMで『Where is my mind?』のカバーを使っていたのでYoutubeでモッカイCM観てからカバーした人のオフィシャルムービーを観て、それからPixies聴いた、Liveじゃ無い方。以前爆音映画祭とかいうのがあってそこでピクシーズのドキュメントムービーみたいなのを観に行った。「loud QUIET loud」だ、今調べた。あれは切なかったな、泣けてきたよ。ほんとに涙が出たよ。記憶違いかも知れない、老人は信用ならない。 雨は止んだのかな、そこは漁港なの?

          踏切_0

          下書きばかりが増えてゆく。挫けることなく書き続けることは出来る。きっと「晒す」ことに抵抗がある。ならば晒さなければいいのだろうが、「それじゃダメなんだよ」ってことなんだ。なぜダメなのかは長くなるのでまたにする。私は恐れている、君の話が長くなるのを怖れている。 昔の話ばかりで恐縮だ、でもなんか思い出したんだからしょうがない。老人は思い出す生き物だ。困ったものだ。ファッションの話、いやモードの話だ。どう違うんだよ!と、断じてモードの話だ。「モードの体系」だよ!バルトだよ、ロラン

          そうしない人だっているでしょ

          これからは少しでもChatGPTに手伝ってもらっていない文章は恥ずかしい感じになるかもな、ならないか、もうなってるか?気にしないか?わからないしな。そんなこと思っている自分が恥ずかしい。 「混雑緩和のため時差通勤にご協力ください。」そんなことをまったくお願いされていなかった頃、老人にとってはそんな昔でない昔、混雑した満員電車の中でおじさんたちは新聞を読んでいた。信じられないかもしれないが立ったまま周りの人の迷惑にならないように小さく折りたたんで読んでいた。なんならスマホぐら

          そうしない人だっているでしょ

          晩年性、あるいは老年期に現れるものについてのメモ:

          タイトル部の句読点部分のカーニングがえげつないな。 老成自覚の形成。大概の人はこの時期というかそれを上手く作れずに失敗する。または失敗するように出来ているとさえ思われる。それは老害と呼ばれている。簡単に言ってしまうと「老いては子に従え」ということだと思う。出しゃばらず黙って自分の老いについて意識を集中させろ!ってこと。これについては以前書いた。いや書いてないかもしれない。 メモ: 芸術家の老年期に現れる「晩年の様式」についてエドワード・W・サイードは言っている。「晩年性」

          晩年性、あるいは老年期に現れるものについてのメモ:

          リヒターの図録を見て思った思慮の足りないこと

          隣が保育園なので子供と迎えに来た親たちの会話がよく聴こえる。 泣いている。自転車に乗れ無いくらい泣きじゃくっている。「ママがよかった、ママがよかった・・。」迎えに来たのは祖母だろうか。「はいはいわかりました、ママがよかったのね、、、でも泣き止まないと自転車乗れないじゃない、はいはいお家帰ろ、」祖母は揺るがない。 図録には当然「ビルケナウ」が載っていて、写真ヴァージョンの方も載っている。展示会場では対面的に展示されていて横にはあの「グレイミラー」だっけ?があってそれにも両方の

          リヒターの図録を見て思った思慮の足りないこと