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【非営利組織の経営】 書評#93

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、マネジメントの最高峰、ドラッカーです!
「マネジメント」の非営利組織バージョンといった感じです。

※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。いつも、ありがとうございます!


目次


基本情報

P.F.ドラッカー(著)
ダイヤモンド社 出版
2007年1月26日 第1刷発行

全244ページ
読書所要期間7日

購入先

本書ももちろんバリューブックスさんです!!
社会への貢献具合が半端ない!!
いつもありがとうございます!!

私が本書に出会うきっかけ

以前本書の著者が著した「マネジメント」を読んだのだが、その本のどこかに書いてあったか、挟まっているチラシ・パンフ類に書かれていたか、私の本領である非営利組織に関するものがあるのだと知り、飛びついた。

しかしながら、積読歴が最長ではないかというくらい、長老の筆頭と化しており、ようやく読む決心がついた。

心して読んだ。

この本の本質

アメリカ社会において、非営利組織とはコミュニティであるという。
日本でも少しずつそうなってきているのではないかと個人的には思っているが、まだまだ職場などメインで所属するものが主たるコミュニティの場として位置付けられているケースが多いのかもしれない。

学校・PTA・病院・NPOなどなど。
法人格を持つかどうかは別としても、これらは営利組織とは異なって、収支という概念が薄いからこそマネジメントが重要であると著者は指摘する。

本書では、非営利組織にフォーカスしたマネジメントの手法について明確にするとともに、それが結果としてアメリカ社会の理解の促進にもつながる。
そんな内容になっていると捉えている。

私が感じたこと

1点目 〜非営利組織において、イノベーションは必要か?

この問いに対し、皆さんはどうお考えだろうか?

そもそも非営利組織という捉えが難しいかもしれないが、私にとって(私が所属するもの)は子どもの学校のPTAであり、町内会であり、消防団であり、その他諸々である。

これらにおいて、イノベーションが必要かと考えるとき、確かにボランティアベースの取り組みであるし、いつかは自分もその取り組みから去る(年数による輪番制などにより)のだから、別に必要ないだろうと考えることができるかもしれない。

しかし、私の答えはYESだ。
非営利組織にだってイノベーションは必要である。

この点は、本書においてなぜ必要か、必要としたときそれは具体的にどういったときに必要なのか、そのために必要な心構えや組織全体の認識がどうあるべきか、そしてそれらに対し具体的に組織はどうするべきか、そのためにどういうリーダーを置くべきかという点を明確にしている。

今(これを書いている時)とあるおしゃれな本屋さんにきているのだが、私の所属するこれらの組織において具体的にどうするのかを考えまくった結果、ほとんど本を読まずになんだかボーッとしているように周囲には見えていることだろう。
しかも今、これを携帯に向かって書いているから、ボーッとしたと思ったら次は携帯イジるのかいっ!と、ツッコミが聞こえてきそうである。
(まぁ、そこまで私を気にする人などいないのだがw)

2点目 〜「してはいけないこと」と「しなければならないこと」

これは、第Ⅲ部第2章のタイトルである。
この章では、さまざまな角度から非営利組織内におけるマネジメントにおいて不要なことと必要なことが整理されているが、「しなければならないこと」の冒頭に書いてあることが、非常に意外なものだった。
ある種、日本人にとっては小さい頃から良しと言われがちなことであるが、ことアメリカ社会においてもこれほどまでに重要視されている項目だとは思わなかった。

別の項目に「権限移譲のルール」というものがあった。
権限移譲は、その組織を強化する上で、また、人材育成の観点で非常に重要ということは、もはや現代社会においては定説であろう。

しかし、その移譲方法については、実は誤ったやり方をする方が多いのではないかと本書を見てとても感じるし、私が所属する組織を見渡しても感じることである。(当然に、私を含めてということである。)

移譲とは、ネタバレしない程度に書くとすれば、「移譲していることを自覚し、責任を負うこと」と私は捉えているが、そもそも立場的に移譲している思っていない人がいるというのが現実ではないだろうか。

昨今(これを書いた当時さ)話題となっているダイハツの不正問題は、果たして移譲したことを自覚しなかったために起こったのか?
それとも、移譲しすぎて責任を取るというところで不具合を起こしたのか?

根本原因としては、どちらかに必ず紐ついているのではないかと勝手に想像している。

むすびに

私自身の生活においては、PTAのこれから、学校運営のこれからについて最も強く考えさせられる一冊となった。

どうしたらPTAがより良くなるのか?
子ども達にとって、私たちにとってどのような価値があり、その価値がどのように会員や地域に住むみなさんへ提供できるのか?

これをしっかり考えていきたいと強く感じた。

むすびのむすびに、本書最後の言葉を用いして締めくくりたい。

「明日何をしますか。何をやめますか」

本書P240

以上です。

本書は、営利組織を除く、ほぼすべての組織において重要な指摘がたくさんある、ほぼすべての組織に適用できる、そう感じています。

国や地方自治体などは、一部例外として記載される面がありますが、それでも十分通用する、該当するものだと考えています。

執筆当時のアメリカ社会における優秀な、活躍している方々とドラッカーとの対談形式の項目は、非常にリアルで参考になる部分ではないかと考えています。

未読の方は、ぜひご覧いただきたいと考えます。

本日も、ご覧いただきありがとうございました!!

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