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ソーシャルライティング講座(第11回)

こんにちは。NPO法人日本インクルーシブ教育研究所の中谷美佐子です。
今年6月20日にスタートしたソーシャルライティング講座は、12月12日(火)に11回目の開催となりました。11回もの講座に参加すると文章を書いている時に、この文章を子どもに見せるとなんとなく不味いな~とか、なんとなく子どもが怒りそうだな~とか、モヤっとする部分に気づくようになってきます。このモヤっとする感覚がとても重要で感じるということも大切になってきます。どんなこともそうですが、頭で考えるよりも感じることの方が大切だったりします。そこで今回は感じるということを大切に褒めるソーシャルストーリーを中心に書いてみました。

それでは受講生からいただいた感想を紹介します。

  • ほめるソーシャルを書く際に、支援者が感じた良いと思った言動を具体的描写として事実を重ねていくところがよいと思いました。そうすることで、望ましい言動が今後も継続、再現する機会が増えるように感じました。また、ネガティブな言動に関しては、自閉症の特徴からも避けた方がよいということも印象に残っています。支援者側から観察した児童に起こった出来事を、時系列に書きだすこと。そして、その中から、肯定したい適切なというか望ましい言動に関して、児童視点、児童が主語となる表現に書きかえること。その際に、児童の語彙や理解の程度に応じているか等考慮すべきポイントを確認することができました。そして、自分が関わっているケースに関して、ソーシャルストーリーを書こうかと考えた際に、感覚統合の観点からアドバイスをしてもらったり、そのほかの手法、構造化やフレーミングを使うことなども提案してもらい、ケースの内容に応じた望ましい支援の仕方があることを確認することができました。【教員】

ほめるソーシャルストーリを考え、原田さんからアドバイスをいただきました
  • 前回の講座でソーシャルストーリーを完成し、実際に生徒さんに渡した方から、報告を聞きました。作成して生徒さんに渡した方と、生徒さんとのやりとりを伺って、渡すタイミングのお話も伺えたので、大変勉強になりました。ソーシャルストーリーの50%は褒める内容のものとする、一人称の視点で書く、必ず事実文を含む等があります。今日の題目について、みんなで作成したソーシャルストーリーは、当初は、あれこれとこちら側の視点からの思いが入る文章になりがちでした。事前に本人にもう少し詳しく聞いておくとか、事実文、見解文の文章に直して行くと、出来上がりは、意外とすっきりとシンプルでした。『なるほど』と勉強になりました。ありがとうございました。【保護者・ペアレントメンター・高齢者施設ケアマネジャー】

  • 今回は褒めるソーシャルストーリーを書きました。ただ褒めるだけではなく、マイナス体験を想起させないよう、言葉を選んで作成しました。事実かどうかや本人の認知レベルによっても、感じ取り方が分かれ、本人が納得できるような文章を書けるよう、また、言動が一致した事実文が書けるよう、普段からよく観察することが非常に重要だと感じました。【放課後児童支援員】

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ソーシャルライティング講座は「コミュニケーションがうまく取れない」「人との関わりが苦手」「こだわりがある」といった特性のある自閉スペクトラム症の子どもたちに教えたり伝えたりすることがうまくできるように、原田先生からアドバイスをいただきながら、グループワークを通して学びます。来年の自閉スペクトラム症の子ども達への伝え方を学ぶ ソーシャルライティング講座 は2024年6月18日から始まります。定員10名と少人数となっているためお早めにお申込みください。

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