マガジンのカバー画像

英国アイルランド会計税務

11
節税を含むアイルランド会計税務情報。あまり日本語で情報が少ないのでカバーしていきたいと思っています。時々英国情報も。
運営しているクリエイター

記事一覧

アイルランド所得税節税:在宅勤務者はリモートワークアロワンスを申告しよう!

アイルランド所得税節税:在宅勤務者はリモートワークアロワンスを申告しよう!

こんにちは、アイルランド在住会計士のつぐみです。

今日はその題名のとおり、所得税節税対策。リモートワークしている会社員は節税できる可能性があるので、読んでみてください。

①会社からリモートワーク手当をもらっていない場合会社から当該手当をもらっていない場合、一定額の自宅の電気代・インターネット代に関して、税金控除を受けることができます。

具体的には、リモートワークした日を日割り計算した、以下の

もっとみる
自己紹介更新

自己紹介更新

こんにちは。アイルランド在住会計士のつぐみです。

投稿がバラバラしてきたので、自己紹介を兼ね、まとめてみました。

私は日本の公認会計士バックグラウンドで、アイルランドの首都ダブリンに移り住み、10年目になります。

フリーランス会計士として働き、日系企業の英国やアイルランド子会社管理などがメイン業務です。その他、仕事に関することはこちら。

基本的に以下5つのカテゴリーで投稿しています。

もっとみる
アイルランドの歯医者事情 - 保険&税額控除

アイルランドの歯医者事情 - 保険&税額控除

こんにちは。アイルランド在住会計士のつぐみです。

アイルランドでの歯医者診療は、日本に比較してとにかく高額!基本的に医療費全額自費負担だからなんですよね。

現地のアイルランド人の中には、安価な歯医者を求めて海外旅行する人たちも!!

歯医者保険に入ったとしても、最初から3割負担でいい日本とは異なった支払いシステムがあり複雑。

しかしそんな高い歯医者費用だからこそ、保険や税額控除などを利用し、

もっとみる
アイルランドで法人設立したい方へ - 設立手続き、銀行開設、各種コンプラ情報

アイルランドで法人設立したい方へ - 設立手続き、銀行開設、各種コンプラ情報

こんにちは、アイルランド在住会計士のつぐみです。

アイルランドにある各種税優遇措置理由や、今やEU唯一の英語圏となったアイルランドからのEU市場アクセスを担保するためなど、アイルランドに法人設立されたい方は多くいます。

今日はその法人設立手続きをざっくりご紹介します。実際の手続きは、会社や株主状況によって異なりますので専門家のサポートを得ることをお勧めしています。
私も業務受託することが可能で

もっとみる
アイルランド節税投資法:株式投資か年金投資のどちらが有利か

アイルランド節税投資法:株式投資か年金投資のどちらが有利か

こんにちは、アイルランド在住会計士のつぐみです。

お金に関する情報はどこに住んでいても重要ですが、今日はアイルランドでの投資情報をシェアします。将来への備えとして、アイルランドで人気のある投資手段の中から、特に節税効果を追求できる年金投資に焦点を当ててみましょう。

結論:アイルランドで投資するなら、まずは節税効果を狙って年金投資額を増やそう将来のための投資手段として、アイルランドで人気なのは以

もっとみる
北アイルランド(英国)とアイルランド共和国の輸出入取引(VAT取引)

北アイルランド(英国)とアイルランド共和国の輸出入取引(VAT取引)

マイナーな話で恐縮ですが、北アイルランドとアイルランドの輸出入取引は、英国のEU離脱後、大変複雑なものになっています。

英国EU離脱の際に、大きな問題の一つが、「英国領である北アイルランドとアイルランドの国境をどう取り扱うか」でした。
英国がEUではなくなると、陸続きである両者の国境を越えると、EU圏外となるため、関税やその他の取引をどうするかが論点でした。

結局混乱や煩雑性を避けるために、北

もっとみる
テック企業の大量解雇のその先は?

テック企業の大量解雇のその先は?

イーロン・マスクがTwitterの従業員半分を解雇すると宣言したのは記憶に新しいですが、その他のUSテック企業、MetaやStripeも従業員の大幅解雇に踏み切っています。

それを受け、アイルランド国内でも1000人程度の人材が解雇される予定です。単純に見るとアイルランドの重要な税源であるテック企業の大量解雇は、景気に対してネガティブなインパクトをもたらすと考えられます。

しかしアイルランド当

もっとみる
アイルランド政府予算公表・税制変更要点

アイルランド政府予算公表・税制変更要点

今日はアイルランド政府予算案Budgetから、税制変更の要点をいくつか紹介します。

インフレ、光熱費増額による国民の生活費圧迫を解消するため、法人、個人対象の減税案が発表されました。先日の英国のmini-budgetに比べると、その減税額は少ないものの、税収入減も現実的なレベルに抑えられているため、世間の反応は良いのではと思います。

個人関連・所得税減税
税額控除の金額を増やす、最低税率の適用

もっとみる
英国 mini-budget発表とポンド急落

英国 mini-budget発表とポンド急落

英国での”Budget”とは英国財務局により公表される政府予算案。
税制改正内容が織り込まれるため、各界の注目が集まります。

先週9月23日に行われた、"mini-budget"はその名の通り、ミニバージョンで、通常のBudgetよりも暫定的や微小な修正にとどまるのが通常なのですが…

今回のミニバジェットでは、50年に1度の規模とも言われる大幅な税削減案が組み込まれていました。
その税減収額は

もっとみる

海外在住フリーランス税金の話

こんにちは、アイルランド在住会計士のつぐみです。

多様な働き方が可能になっている昨今、フリーランスとして海外で働く人々も増えていると思います。

日本企業からフリーランスとして稼いだ報酬の税金は、どの国で納めるべきなのか気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今日はそのような方向けに少し税金のお話をしてみます。

海外居住者が日本の事業者から報酬を得る場合、日本での課税関係を確認

もっとみる

英国アイルランドと日本の税務の違い①

世界全体で国際会計基準への統一が叫ばれ、会計情報の比較可能性が高まる一方で、その国々の慣習や課税の仕組みは大きく異なるため、税務には大きな違いが残っています。

何回かに分けて、英国アイルランドと日本の税務の違いを説明していきます。
英国とアイルランドは違う国なので、別の規定ですが、大枠では同じなのでその辺も触れていこうと思います。

今日はよく驚かれる法人税の基本的な相違3つについて。

①税務

もっとみる