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幽霊とサウナに入った話 / escape

ここに居るわたしは、世界で1番かっこ悪いわたしだ。

わたしは、「書き手であるわたし」と「書き手でないわたし」に別の人格が宿っている、そしてそうであって欲しいと常々願っている。 その方が、自分の文章を客観的に読むことができるような気がするからだ。 少し前の話になるが、note以外の媒体での名義の名前を変えた。外部のwebサイトへの投稿を少しずつ増やしている。それに伴って、noteに顔を出す頻度も少し落ちている、気がする。 note以外でも書き出すようになって思ったことは、真っさらなところに書き出すことがいかに難しいかという

シャンシャンに会いに

ハッキリした色の組み合わせを好む友人がいる。 特にグッとクルのが、白と黒の組み合わせらしい。 市松模様のアイスボックスクッキーが大好きだし、服装もいつも黒っぽい。オセロの色合いもスカッとするらしい、つまりチェスも同様だ。(イヤリングだけはファンシーな小花だったりするのが謎だけれど、それは敢えて突っ込まない) そんな友人から、上野動物園にいるジャイアントパンダ「シャンシャン」を見に行こう、と誘われた。もうすぐ中国に返還されるからその前に、是非と。 好きだったよねパンダ。白

ありがとうとう

朝、いつもの交差点。いつもの横断歩道。 青信号が点滅し始めたので、僕は渡るのをあきらめた。 すると、ちょうど正面から、白杖の女性と、彼女に連れ添う男性とが、少し駆け足気味に横断歩道を渡ってきた。 横断歩道を渡り終えると、「この方向にまっすぐ行ったところですよ。」と男性が女性に優しく説明をした。 「ありがとうございます。」と、女性が応えた。 てっきり夫婦だと思っていた。他人同士だったんだ。なんともやわらかい雰囲気に包まれていたから、全くの勘違いをした。単に、道を教えて

自分の中に「何もない」と知って、悲しくなったあの時の気持ち。

今は、始めたばかりのことばかりで、 わからないこともたくさんあって、 知りたいこと、 調べたいこともたくさんある。 それが、毎日減るどころか、 どんどん増えていく。 それでも、ゆっくりする時間も欲しくて、 時間配分が難しい。 でも、ニヤニヤしちゃう私がいる(笑) 何がしたいのか、何が好きなのか、 外からもらう刺激での好きとは別に、 自分の中に何もないことが、 本当に悲しかった。 探しても探しても見つからなくて、 わからなくて、 何がしたいんだろう? 自問自答の日々だっ

オート三輪、しばしば横転す/田舎の農道

  「僕の昭和スケッチ」39枚目 <画/もりおゆう 原画/水彩 サイズF5> オートバイとトラックのいいとこ取り、と言われたオート三輪。 あなたの街や村にも走っていませんでしたか? 安くて小回りがきいたオート三輪は戦前から1950年代に日本全国を走り回っていました。当時の日本では、まだまだすれ違い困難な未整備の狭い路や曲がりくねった路が珍しくなかったのです。そのため、オート三輪の機動性はなくてはならないもので、酒屋さんから農家まで非常に重宝された車だったのです。 だが

昭和はオニギリの時代

  「僕の昭和スケッチ」38枚目 <画/もりおゆう 原画/水彩 サイズF5> 昭和ってオニギリの時代だと思いませんか? だって、お弁当って、それしかなかったでしょう? (貧者の独断) 運動会や、遠足の日に今時の見た目も綺麗で美味しそうなお弁当なんて映画やTVの中の世界でしたよね。(独断アゲイン) ちょっと(そうとう)独断ですが、言って見れば、みんなオニギリだった! 梅干しや、おかか…、たいていそんなものだった。 (いやいや、タクワンは二切れくらいは付いていたぞ。)

ノヴェッロの季節がやってきた

 以前イタリアのウンブリアからトスカーナにかけてドライブで周遊したことがある。ウンブリアといえば聖フランシスコ会の聖地である巡礼地アッシジ、トスカーナといえばイタリアルネサンスが花開いた大人気観光都市である花の都フィレンツェや、そのフィレンツェと覇を争った芸術の町シエナなどがよく知られている。  ドライブ旅行の時には、もちろんこうした有名な町にも立ち寄ったのだが、それ以上に心に残った情景は、丘陵地帯に続くブドウ畑や、その合間の丘の上に点在する、大都市以上に中世の歴史をしっか

旅の記憶

 noteにこれまで僕がしてきた、旅の話をいろいろ書いていこうと思う。noteへの書き下ろしもあるが、いくつかは、すでに他の媒体で発表した原稿でもある。少しでも僕の旅の話に興味を持ってもらえたらうれしい。  最初の記事は、昨年4月に秋田魁新報土曜コラム『遠い風 近い風」に書いたものだ。  海外を旅したときの情景をふと思い出すことがある。日差しが作る影、吹く風、空の色、花の匂い、ときには聞こえてくる音楽……トラベルライター&エディターになって35年以上経ち、さまざまな場所へ

10年

2010年。今から10年前、私は2度目の離婚をした。 あれから10年が経った。 今日、仕事から帰ってポストを開けたら不動産屋からマンションの更新手続きの書類が入っていた。 「あ。5回目の更新だ。あれから10年経ったんだ。」 当時、娘は18才だった。高校3年生も終わりに近づいていた頃。 娘はモラハラ夫(娘にとっては義父)との離婚を切望していた。2度目の離婚は娘に背中を押されたことが大きい。 とても頑張り屋さんで、手芸とトランペットが趣味の娘は、高校を卒業したら将来の

雑念払いたくて1ヶ月瞑想したらロボットになりそうだったからやめた

自分は慎重な性格で、行動したりするときは常に頭で色々考えているけれど、慎重さが偏っていらないことまで考え、不安が増して行動に移せないことが多々ある。 そういった雑念が邪魔して人生損してるなーと思った時が過去にあって、それを払拭するために瞑想を始めたことがある。しかしその結果雑念は払えたけどロボットになりそうだったからやめた。 瞑想をするのは良いことだけれどしすぎるのは良くないのかも。 雑念が無くなる代わりに感情が無になった 瞑想を始めて2~3週間ほど経ってからは、やり

【日記のようなキュレーション】他人の物語りに気持ちを向けて

今日はお休み。昨日仕込んだこしあんであんバタートーストを作る。 数年前、たのしいあんこの本を買った。最初のほうに「この本の使い方」と書かれているのが好きだ。 最近の本の選定は、「読むもの」ではなく「使うもの」。だからといって実用書しか無いわけではない。思考から実践へと繋げられるものということなので、どのジャンルでも良いのだ。 たのしいあんこの本は、おやつのメニューが写真付きでたくさん載っていて見ているだけでワクワクする。それでいて、あんこ作りに必要な道具やレシピの手順な

【エッセイ】三点リーダーの数を指摘してもらうために、二次創作を書いたんじゃねぇんだ…!

「尊い」「いっぱいちゅき」「すこすこ」「沼に落ちたわ」 これは上記の言葉がまだ二次元を愛するヲタク達に浸透していない頃。 もう少しだけ具体的に言うと、今から10年以上前のこと。 当時は、「カクヨム」「小説家になろう」「note」「Twitter」などのネット小説に特化サイトやSNSはなく、携帯小説が流行していた。しかし、携帯小説サイトに読みたいものはなかった。まったく興味を持たなかった。 なぜなら、当時の私は二次創作に恋焦がれていたのだから。 漫画やアニメなどの作品を

パピハロバイバイ

明日からNovemberザッツ霜月という事で、少しこの秋の心境を振り返ってみよう。お酒も少し入れたし、フリーな気持ちで行ってみよう。 ストーカー君問題で悩んでいた。私自身で処理できず、心も整理出来なくて自分を責めていた。 その間に色んな人の意見を聞いたり、自分なりに対処を頑張ったり。社内の正式な部署にも相談した。 それでも彼は私の職場にやってくる。 彼が自分の職場から逃げたくなるとやってくる。 自宅も知られている。次第に過剰に怯え始めた。 私の様子を見て、同じ職場にいるメ