じょ~いredram

ここは大人の落書き保管庫だったけど、日記もぼちぼちやります。 尚、フォロバ100%。

じょ~いredram

ここは大人の落書き保管庫だったけど、日記もぼちぼちやります。 尚、フォロバ100%。

最近の記事

『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』

日本での開催ながら23年前だからか記憶が朧気な長野オリンピック。その中では比較的覚えているスキージャンプ・ラージヒル団体の舞台裏が題材ということで見てみたら、トップアスリートの第一線から突如舞台裏のスタッフに回った迷いや葛藤、第一線で活躍する仲間へのジェラシーなど人間が描かれた良質なヒューマンドラマだった。 まず、何よりも、金メダリストの原田雅彦がそっくり!誰が演じてるのかと思いきや、『カメラを止めるな!』の濱津隆之と聞いて二度びっくり。人前での妙にヘラヘラした

    • 『キャラクター』

      またまた漫画原作の作品かと思いきや、浦沢直樹作品に深く関わっている長崎尚志の構想10年の原案を元にしたオリジナル脚本のサスペンス映画『キャラクター』。SEKAI NO OWARIのFukaseが大役抜擢で大丈夫かと思いきや、意外にもシリアルキラーがハマっていて、独特なサスペンス映画に仕上がっている。 まずはなんと言ってもシリアルキラーを演じたFukaseである。とにかく不気味で自分本位な行動はサイコパスという言葉がぴったり。いつの間にかに間近にいたり、かなり目立

      • 『るろうに剣心 最終章 The Beginning』

        原作「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」の「人誅編」の途中にあった「追憶編」を実写化した『るろうに剣心 最終章 The Beginning』。『るろうに剣心』シリーズの1作目より前の1864年から68年までの幕末から明治維新で緋村抜刀斎を描き、実写映画『るろうに剣心』シリーズにおいても異色の作品になった。 前作までは志々雄真実や雪代縁らなど、わりと派手な架空のキャラが出ていたが、今回は控えめで、その代わり、近藤勇や沖田総司などの新選組や高杉晋作、桂小五郎といった維新の

        • 『アオラレ』

          公開延期を重ね、予告編最後のラッセル・クロウによる「アオッテンジャネーヨ!」もいい加減に見飽きた感があった『アオラレ』。日本でも問題になってる「煽り運転」を取り上げた作品だけにどういう切り口で来るかと思いきや、意外にもラッセル・クロウが演じた殺人鬼がハマっていて、そこそこのスリラー映画だった。 中盤ぐらいまではやはりスティーヴン・スピルバーグ監督の『激突!』を彷彿させる作品だが、当然ながらリメイクではないので、その線ばかりで映画を見てしまうと若干肩透かし感がある

        『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』

          『茜色に焼かれる』

          前作『生きちゃった』ではインディー映画っぽい作りながら、周りに流される主人公を軸にした絶望ヒューマンドラマを作りあげた石井裕也監督。今回はシングルマザーを主人公にしながらコロナ禍などの世のどうにも出来ないことと、職場や学校などでの理不尽な出来事に振り回される親子を描いた重いヒューマンドラマを世に送り出した! コロナ禍だけでなく、冒頭の交通事故のシーンも池袋で起こった某大事件を連想させ非常に現代的。そこから、自分ではどうにも出来ないで理不尽な出来事が次々と主人公親

          『茜色に焼かれる』

          『地獄の花園』

          昨年、『架空OL日記』でも脚本の才能を発揮したお笑い芸人バカリズム。今回も見事な脚本で、OLヤンキーの設定をフルに生かした痛快コメディになってる! 脚本というよりは、バカリズムによるOLとヤンキーの掛け合わせのアイデア勝利。明らかにあり得ない設定だが、完全に吹っ切れていて、最後まで徹底。 普通の会社を舞台にし、会社は会社でごく普通の会社で、普通のOLもいるにはいるが、ストーリーはあくまでもOLヤンキーを中心にし、普通の会社の様子は隙間のみで見せる。

          『地獄の花園』

          『美しき誘惑-現代の「画皮」』

          『天使にアイム・ファイン』や千眼美子主演の『心霊喫茶「エクストラ」の秘密-The Real Exorcist-』など、ここ最近は実写映画が続く「幸福の科学」劇場映画。今回は中国の怪奇譚「九尾の狐」にまつわるサスペンスと陰陽師的なバトルを取り入れたバラエティな作りになってはいるが、終わってみればいつもの「幸福の科学」ムービーで落ち着いている。 ストーリーの大半が九尾の狐に取り憑かれた長谷川奈央が演じる山本舞子の視点で、銀行の副頭取・副頭取秘書の周りや銀座の高給クラ

          『美しき誘惑-現代の「画皮」』

          『ジェントルメン』

          最近では『キング・アーサー』、『アラジン』など、いまいちらしくない作品が続いたガイ・リッチー監督。イギリスを舞台にした『ジェントルメン』は演出こそは違えど久しぶりに味わえた『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』や『スナッチ』の系譜のクライム・ムービーで、踏み込めば酒やタバコ(葉巻)にこだわりがあり、奥行き深い作品を作り上げた! 主人公である麻薬王ミッキーを中心に、イギリスの貴族やアメリカの富豪、中国ギャングにスラム出身の格闘技集団、マスコミに探偵を巻き込

          『ジェントルメン』

          『るろうに剣心 最終章 The Final』

          『るろうに剣心 伝説の最期』から約7年のブランクを経てのシリーズ最新作に当たる『るろうに剣心 最終章 The Final』。原作と比べてわりと肝心な箇所に大胆な改変があるが、「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」の本編の最終章に当たる雪代縁編の実写化としてはとりあえず無難な出来になっている。 雪代縁らの一味との一連のバトルと、剣心の亡き妻・巴とのエピソードを展開するも、巴とのエピソードはわずかの回想で最小限にとどめ、次回作に持っていったと見られる。 忠実再現を狙

          『るろうに剣心 最終章 The Final』

          『BLUE/ブルー』

          負けてばかりのボクサーが主人公と聞いた時、「『アンダードッグ』に似た作品なのかな」って思ったら、設定こそは似てはいるが、新たな負のボクサー達の蒼き群像劇だった! 主人公が負けてばかりのボクサーというだけでなく、エリートボクサーや素人ボクサーなどを出す辺りは『アンダードッグ』に近いが、当然ながらその中身と見せ方が大きく違う。 負けても負けてもヘラヘラしているジムのベテランボクサーの瓜田信人、瓜田と同じジムにいて早くから才能を開花させタイトルを狙える位置にいるがパ

          『BLUE/ブルー』

          『ザ・スイッチ』

          『ハッピー・デス・デイ』2部作を手掛けたクリストファー・ランドン監督の新作はこれまた同じく学園を舞台にしたSFスリラー。女子高生と殺人鬼の身体の入れ代わりをリアルにコミカルに見せるが、どれも想定内で新鮮味には欠ける。 大林宣彦監督の『転校生』やリンジー・ローハンとジェイミー・リー・カーティスの『フォーチュン・クッキー』、それこそアニメ映画の『君の名は。』など身体の入れ代わりによるラブコメディはいくつかあるが、女子高生とオヤジ殺人鬼とかけ離れた身体の入れ代わりがこ

          『ザ・スイッチ』

          『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』

          約5年前にフジテレビで放映されたテレビドラマ「シグナル 長期未解決事件捜査班」の最終回の続きに当たる『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』。アクションをダイナミックにし、豪華キャストを並べた良くも悪くも無難なテレビドラマのザ・ムービーである。 テレビドラマ版を見てなくても冒頭でテレビドラマ版のおさらいが軽くあり、そこで不思議な無線を使って過去を変えることで難解事件を未然に防いだり解決したりする『バック・トゥ・ザ・フューチャー』式の事件解決のドラマで、そこは変わらない

          『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』

          『騙し絵の牙』

          新型コロナウイルスの影響で延期に延期を重ねながらも、ようやく公開にこぎつけた吉田大八監督・脚本作『騙し絵の牙』。終盤はコンゲームの様相がありながらも、専務派と常務派による一族経営の出版社の社内派閥争いが主で、『桐島、部活やめるってよ』とまではいかないが吉田大八監督らしい群像劇に企業ドラマを上手くミックスしている。 松岡茉優が演じる新米編集部員の高野恵の奮闘・成長物語を軸に、カルチャー誌「トリニティー」の編集長・速水があれやこれやの策で引っ掻き回す。近くでは会社の

          『騙し絵の牙』

          『ロード・オブ・カオス』

          伝説的なブラックメタルのバンド「メイヘム」の自伝映画というだけでなく、『スパン』のジョナス・アカーランド監督にとっても『ホースメン』以来約10年ぶりの監督作品になった『ロード・オブ・カオス』。出来は予想以上で、かつてスウェーデンのブラックメタルのバンド「バソリー」のドラマーだったジョナス・アカーランドによる極上のブラックメタル映画である。 かと言ってバンド史になぞった映画ではなく、メイヘムにとっての転換期や事件を中心に構成されている。中でも、ボーカルのデッド・トランシ

          『ロード・オブ・カオス』

          『まともじゃないのは君も一緒』

          吉高由里子主演『婚前特急』(2011年公開)による衝撃の監督デビューから早幾年の前田弘二監督。この間、『夫婦フーフー日記』(2015年公開)、『セーラー服と機関銃 -卒業-』と作品を定期的に出すが『婚前特急』のインパクトが強すぎてピリッと来なかった。そして、今回の『まともじゃないのは君も一緒』だが、『婚前特急』以来、ようやく前田弘二監督、高田亮脚本によるイキイキとしたラブコメディを堪能!! コミュニケーション能力が低い予備校教師の大野康臣を恋愛経験こそはないがコ

          『まともじゃないのは君も一緒』

          『ミナリ』

          A24とブラッド・ピットのプランBエンターテインメントが製作で、いかにも「アカデミー賞狙ってます」なムードがムンムンの『ミナリ』。さぞ、移民家族のマイノリティの苦労を描いた重いヒューマンドラマかと思いきやかなり違い、ホームドラマ色が強い映画だった。 言ってしまえば倉本聰の「北の国から」のアーカンソー版みたいな感じ。ジェイコブら家族はアーカンソー州に来る前にシアトルやカルフォルニアで暮らしているのでアメリカの生活には慣れっこで、そういうカルチャーギャップはほぼない