展覧会「洛西ニュータウン」
私が初めて洛西ニュータウンに訪れたのは2年前、京都市西京区に引っ越してきた頃だった。この地では古くから筍農家が営われており、自宅から西に向かうと巨大な竹林が広がっている。その竹林の中、延々と坂道を登っていくと、徐々に視界が開け、洛西ニュータウンの高層住宅群が広がる。「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」の現代版ともいった風景の転換に、妙に気分が高揚した。
1975年、洛西ニュータウンの入居が始まった。1950年代後半から京都市内でも人口増や工業化による乱開発が問題となってい