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ブロック

< ブロックとは >

・ 相手のスパイク(アタック)を防ぐために、前衛の選手がネット際でジャンプし、ネット上に壁をつくるプレーのこと。

・ シャットアウト(ブロックで止めること)だけでなく、相手スパイクのコースを限定したり、ワンタッチしてスパイクの威力を弱めたりする目的がある。

・ ブロックには、一人でブロックする1枚ブロック、二人でブロックする2枚ブロック、三人でブロックする3枚ブロックがある。

・ ブロックの移動の仕方(ステップ)は、短い移動には「サイドステップ」や「クロスオーバーステップ」など、長い移動には「ステップクロスオーバーステップ」などが用いられる。前者は体をネットに正対させやすく、後者はネット上に手を出す早さや高さを得やすいという特徴がある。

・ 腕の使い方は、手を肩の高さで胸の前にセットし、ブロック姿勢の準備をした状態で移動して踏み込む方法と、移動の最後の2歩でスパイクジャンプのように腕の振り込みを使って踏み込む方法(スイングブロック)がある。スイングブロックはより高く跳び、より早くネット上に手を出すことができる。

・ 手の出し方は、手の平を前方に傾けて相手スパイクをシャットアウトする「キルブロック」と、手の平を上方に向けてワンタッチにより相手スパイクの威力を弱め、ディグをしやすくする「ソフトブロック」がある。

公益財団法人 日本バレーボール協会 コーチングバレーボール基礎編より(大修館書店)


実戦でのブロックには4つの目的があります。

  • キルブロック : 相手スパイクを直接ブロックして得点する。

  • エリアブロック : ブロックで相手のスパイクコースを限定し、ディグの範囲を限定する。

  • ソフトブロック : ブロックでワンタッチして、相手のスパイク威力を緩め、ディグをしやすくする。

  • プレッシャーブロック : 相手スパイカーに心理的プレッシャーをかけてミスを誘う。


そして、良いブロックをするために重要なポイントは5つあります。

  • ブロックのジャンプの高さ

  • 相手がスパイクを打ってくるタイミング

  • ネットに対して正面に体のブロック面が位置する

  • ブロックヒット時に体幹・肩・肘・手首・指の各関節を固定する

  • ネットに触れないように身体をコントロールする(ブロックでネットに触ってしまうとタッチネットという反則になる)


ブロックのジャンプの高さを出すためには、スパイクジャンプのようなスイングや助走の仕方が必要であったり、ジャンプ力をアップする必要がありますが、これに関しては、練習や試合、トレーニングで得るものです。

その他の4つも同様です。


小・中・高校生のブロックでの特徴は、小学生バレーボールでは、フリーポジション制(6人制でローテーションがない)を採用しているため、全員ブロックすることはなく、身長の高い子だけがブロックをすることが多いです。

中学生バレーボールも小学生同様に全員ブロックすることはなく、身長の高い子だけブロックすることが多いですが、地区大会でベスト8以上に入る強豪チームになるとほとんどの選手がブロックができるようになります。

高校生バレーボールは、骨格がしっかりしてきますので、ほとんどの選手が全員ブロックができるようになります。


後半は、ブロックでのケガについて私のトレーナー経験を交えながら解説していきます。

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