文系で大学院進学すべき?進学に迷った時に考えるべきこと

修士課程、博士課程に関わらず、おそらく大学院進学をすべきかどうか、迷う方が多いと思う。その場合、何を考えると良いか、1つのヒントを示したい。

基本的には、自分に研究をやりたい気持ちがあるのかどうか、それだけだと思う。中には、「指導教官に勧められたから」進学する場合もあるだろう。これは、本当にお勧めしない。大学院生活は、正直、大変であるし、社会から疎外されている感じもある。自分の意思ではなく、指導教官の意思であれば、やめた方が良い。ちなみに、大学によっては、大学院生を指導していると、教員の研究費が割増されることもある。そういうこともあるので、指導教官に勧められての進学は、しっかりと考えた方が良い。指導教官が責任を取ってくれるわけではないのだから。

自分に研究をやりたい気持ちがあれば、その気持ちが自分の支えになることは間違いない。自分の研究に責任を持つこともできるだろう。研究は、非常に長いプロセスであるし、淡々と続けるしかない。そのプロセスで、なぜ自分はわざわざお金と時間をかけて、研究をしているのだろう、と考えてしまうこともあると思う。そういう時に、やりたいからやっているんだと 思れば、1つの研究に取り組む理由になる。

特に文系の場合は、大学卒業後すぐに進学しなくても、しばらく経ってから進学する方法もある。これはもちろん分野にもよるが、筆者の周りにも、40代50代で大学院生活を始める方もいる。もし今進学すべきか迷うのであれば、今すぐ進学しなくても、将来的に進学することも可能である。そのことも、1つの選択肢として、見据えておくと良い。

大学院という場は、研究する場である。そのため、なぜ自分が研究したいのか、その問いを自分なりに考察した上で、進学した方が良い。そうしなければ、進学後、簡単に路頭に迷うことになる。研究することは、周囲から評価されて当たり前の世界である。その時に、自分の軸がないと、一貫性がなく、状況によって変化する、他者の軸を基準としてしまう。筆者にもそういう時期はあったけれど、自分に意識を向けてからは、減った気がする。ということで、必ず、自分はなぜ研究したいのか、研究をしたいと思えるのか、その気持ちとしっかり向き合うことをお勧めする。

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