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【コラム】外国人と一緒に働いて知った教訓(3)

前回のコラム、「外国人と一緒に働いて知った教訓(2)」には、実は続きがあります。

2018年のある日、私は会社から辞令が出て、同じ部署内にある「訓練部」と言う組織に異動になりました。
つまり、そこから「髙橋鬼教官」が始まるのですが・・・笑

その部署で私が配属されたのは、在職する全CAに対する「保安・緊急」を専門に担当する、訓練インストラクター業務です。

30代になって再度1000ページ以上もあるマニュアルを勉強し直し、訓練対象者の動きや発言を一瞬も逃さない為のトレーニングを積み、改めて客室乗務員という仕事の大変さと重要さを痛感しました。

そこでの人材育成などは、また別の機会にコラムとして書きたいと思うのですが…

訓練部に異動して、トレーニングセンターに初出社した時に驚いたのが、
例の海外ベースCAがサービスのインストラクラーとしてそこに居たのです!!笑

つたない私のマネージメントに対して、
"Up to you!" と言い、好き放題自分のスタイルで仕事をしていた彼。
(前回のコラムはこちら

その時の仕草から、私はてっきり、彼は仕事を「効率重視」で進める、
「仕事マジめんどくせ〜だり〜」とでも言い出すタイプなのでは?と、
勝手に思い込んでいました💦笑

あまりにも驚いた私は、彼のところに行き、
「久しぶり〇〇(彼の名前)!!
サービスのインストラクターになったの?」
と聞いたところ、彼は…

「久しぶりTakahashi san!!
そうなんだ!日本語は少し苦手だけど、僕も色々と挑戦したくてさ。
毎日同じことの繰り返しは退屈だし、
せっかくここでCAをやるなら、キャリアが欲しくてさ!!」

えぇぇぇぇぇ!!!!
ヤバい、私のアンコンシャス・バイアス〜〜〜〜〜〜〜!!!!
※「「アンコンシャス・バイアス」=無意識の思い込み・決めつけ

その時、改めて私は過去の拙いマネジメントに反省しました😥

「あ…本当はやる気を持って、〇〇はこの仕事をやっていたんだ。
もう少しあのFLTでも、彼の挑戦心を掻き立てられるようなアプローチを
していたら、彼の行動も変わっていただろうな…」

これは、外国人に限らず、日本人の若手社員を育てる時にも同じですが、
目の前の習熟対象者の反応や行動に何かしらの問題がある時、
指導者は「まったくこいつは…」や「こっちはこれだけしてあげてるのに」
などの感情になりやすいですが、
実はその根本的理由は、指導者側にある場合が多いです。

・ゴールのイメージ化がしづらいような指示
・威圧的な対応
・一方的なコミュニケーション
・話しかけづらい
・「知っていること」を前提に、専門用語ばかりを羅列
・人によって対応や態度が異なる
…etc

そんな彼はそれから2年間、他の海外在住CAに対するサービスの訓練を実施し、日本式の"Japanese OMOTENASHI"を教えてました♡笑

私はその間、別のフロアにある、「モックアップ」と呼ばれる飛行機原寸大の訓練施設内で、火災や緊急着陸の状況を想定した訓練を、ツナギ姿で毎日実施🔥🔥
新入社員の訓練生をCAにする為、日々プロとしてのマインドや立ち居振る舞いを徹底指導し、基本業務をマニュアル通り叩き込む毎日。

もちろんそこに笑顔は、ほとんど必要ありません。

うぅぅぅぅ😭
どうせインストラクターをやるなら、私もワインと食事のマリアージュ♡
とか言いながら、サービスのトレーナーをやりたかった〜〜〜〜〜😭

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