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嫌いだった言葉、伝えたいこと。

嫌いだった言葉、伝えたいこと。

金延幸子を聴く。
彼女はうたう、「確かめるなんて、むだなこと」「時が解決してくれる」と。

10代の頃、この言葉が嫌いだった。
今分かりたくて、今解決したいのに、どうしてそんな遠くのことを言うのかと。
それは怒りで、同時に深い哀しみでもあったと思う。解決できないならば、せめて解決できない現実に寄り添う何かを与えて欲しかったのかもしれない。もしくは、何かヒントを出して欲しかった。

来るかもわからな

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吸引力の変わらない、ただ一つの

吸引力の変わらない、ただ一つの

朝目が覚めて、冷蔵庫に何にもない状況を経験したことがある幼少期だった。
何にもない、というのは正確に言えばそんなことはなくて、調味料や香辛料、出汁やみりんや料理酒といった物はあるものの、そのまま食べられる物という物はなくて、微妙に何かが残っている状況が"何もない"状況を引き立たせていた。

母は好き嫌いなくよく食べて、そのくせ痩せている。「それ美味しいの?」と尋ねると、決まって「美味しくない」と答

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2021.05.15

2021.05.15

今、すごく穏やかな気持ち。
このままふっと消えてもいいなあというくらいに、すこんと腑に落ちたような閃いたようなそんな感じ。

25歳になった。
今まででいちばん多くあたたかい言葉をかけてもらったと思う。

今まで…特に20歳前後は何者かにならないといけない観念に追われていた。「自分」が何をするかで頭がいっぱいだったし、世界は自分だけで完結していた。
今は…誰とどう関わっていくか、そのために何をした

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水色のランドセル

水色のランドセル

ランドセルの色、何色でしたか?

私は水色だった。

平成1桁生まれにはカラーランドセルは珍しいのではないかと思う。学年には自分ひとり、学校全体で見ても先輩にひとりいただけだった。

「なんでもいいじゃん、好きようにいたい」
無邪気な心で思っていた。

「とにかく好きな色をみにつけたい」
決められるんじゃなく、選びたかった。

この時期以上に、やりたいことがはっきりしていて好きなことに向かっていっ

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